10月期の各局連続ドラマが終盤に差し掛かかりつつある中、動画配信サービス・TVerの“お気に入り数”が100万の大台に乗る作品が出てきたという。
『いちばんすきな花』『きのう何食べた?』がTverお気に入り数100万突破
「秋ドラマでTVerのお気に入り数が100万超えを達成しているのは、12月1日現在で3作品。その一つが、フジテレビ系『木曜劇場』枠にて多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠がクアトロ主演を務める『いちばんすきな花』です。世帯平均視聴率は初回5.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で発進後、4~5%台を推移しており、決して高視聴率ではないですが、TVerでは144.7万人がお気に入り登録しています」(芸能ライター)
「男女間に友情は成立するのか」をテーマに、“友情”や“恋愛”、そのどちらとも違う“感情”を描く同ドラマ。「木曜劇場」自体が視聴率不振の枠となっているが、同枠で昨年10月期に放送された『silent』は大きな話題を呼んだ。
「『silent』は主人公・青羽紬(川口春奈)が高校時代の交際相手で『若年発症型両側性感音難聴』を患った佐倉想(Snow Man・目黒蓮)と再会し、また寄り添い合うようになるまでを描いた物語で、業界内外でハマる人が続出。『いちばんすきな花』は、そんな『silent』と同じプロデューサー・村瀬健氏と脚本家・生方美久氏が再タッグを組んでいることで期待値が上がり、TVerのお気に入り登録者数が多くなっているのかもしれません」(同)
次に、西島秀俊と内野聖陽がダブル主演中の『きのう何食べた? season2』(テレビ東京系)。TVerのお気に入り数は110.6万人となっている。
「よしながふみ氏が『モーニング』(講談社)にて、月イチペースで連載中の同題漫画の実写化で、同性カップルの弁護士・筧史朗(西島)と美容師・矢吹賢二(内野)が一緒に暮らす日々を、食卓から見つめるという作品。もともと原作ファンが多く、2019年4月期にseason1にあたる『きのう何食べた?』が放送された後、20年1月にスペシャルドラマとして復活。21年11月には劇場版も公開されたほどの人気コンテンツです」(同)
以前からTVerで同作をお気に入りに登録していたファンもいるだろうが、深夜ドラマながらTVerのお気に入り数100万突破は、さすが人気シリーズといったところ。
ムロツヨシ主演の『うちの弁護士は手がかかる』大健闘は平手友梨奈効果も?
さらに、ムロツヨシ主演の『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系)も100万超えを達成。芸能事務所の元敏腕マネージャー・蔵前勉(ムロ)が、超エリートなのに不器用でポンコツな新人弁護士・天野杏(平手友梨奈)のマネジメントを任され、パラリーガルとして奮闘するという内容のドラマだが……。
「同作が放送されているフジの金曜夜9時枠は、今期新設されたばかりだけに、まだ固定の視聴者がついておらず、苦戦が強いられると見られていました。しかしふたを開けると、初回6.9%でスタートを切り、第3~4話は7%台を記録、第5話は5.9%までダウンしたものの、その後は6%台を推移しており、視聴率的には、今期ドラマ内でかなり健闘しています。そんな中、TVerでもお気に入り数が115.8万人を記録。マスコミ界隈からは『ここまで当たるとは意外』という声も聞こえてきます」(同)
『うちの弁護士は手がかかる』が好調な理由は、「テンポの良さや小ネタの面白さ、主演・ムロの芸達者ぶりもさることながら、“平手効果”もかなり大きい」(同)という。
もともと欅坂46(現・櫻坂46)の人気メンバーだった平手は、脱退後に21年4月期の『ドラゴン桜』(TBS系)第2シリーズや、22年7月期の『六本木クラス』(テレビ朝日系)などで女優業を展開。22年12月には、それまで所属していたSeed & Flower合同会社から、韓国の芸能プロダクション・HYBEの日本本社であるHYBE JAPANが設立した新レーベル・NAECO(ネイコ)に移籍している。
「『うちの弁護士は手がかかる』は、平手にとって移籍後初のドラマとなります。ミステリアスなキャラクターの彼女は、積極的にメディア露出しているわけではないので、ドラマに出演というだけで、見てみようと思う層が結構いるのではないでしょうか」(同)
そのほか、テレビ朝日系「火曜9時」枠でTOKIO・松岡昌宏が主演中の『家政夫のミタゾノ』第6シリーズはTVerのお気に入り数94.5万人、TBS系「火曜ドラマ」枠にて広瀬アリス主演、なにわ男子・道枝駿佑が相手役を務める『マイ・セカンド・アオハル』もTVerのお気に入り数91.2万人と、もう少しで100万人に到達しそう。最終回に向け、地上波放送の視聴率だけでなく、TVerでの人気もチェックしていきたい。