多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠がクアトロ主演を務める木曜劇場『いちばんすきな花』(フジテレビ系)の最終回が12月21日に放送され、平均世帯視聴率5.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。全11話の平均は5.1%となり、同枠で2010年以降に放送された作品でワースト6位となった。
脚本家の生方美久氏、村瀬健プロデューサー、高野舞監督ら、昨年10月期の同枠『silent』のチームが再集結した『いちばんすきな花』。「男女の間に友情は成立するのか?」という永遠のテーマを問う作品で、繊細な会話劇が見どころだ。
最終回では、ゆくえ(多部)、椿(松下)、夜々(今田)、紅葉(神尾)が、椿の家で短期間同居したのち、椿の引っ越しに伴いそれぞれの家へ帰宅。ラストは成長した4人がカフェで集まり、楽しそうに近況を報告し合うシーンだった。
さらに、終盤では突然、シンガーソングライターの藤井風がピアノの弾き語りを披露。主人公4人が語らう横で、藤井が同ドラマの主題歌「花」を歌唱するという斬新な演出だったため、ネット上では「粋なことするね!」「いつものリビングに藤井風がいて変な感じ」と話題になっているようだ。
『いちばんすきな花』、「TVer」ではダントツも……視聴率は低空飛行
ハッピーエンドだった同作だが、放送中は「繊細な脚本が素晴らしい! セリフが心に刺さる」「主人公たちが愛おしすぎる」と評判を呼んだ。
一方で、「主人公たちの言動に共感できない」「4人の仲良しごっこを見てるとイライラする」といった声も続出。視聴者を選ぶ作品だったといえるだろう。
「最後まで脚本や演出が賛否を呼んだ『いちばんすきな花』ですが、民放公式動画配信サービス『TVer』では、お気に入り数が147.9万(12月22日現在)まで伸び、今期の連ドラでダントツでした。自身の過去や内面と向き合うような内容だったため、1人でスマホを使ってじっくり視聴したい人が多かったのでは」(テレビ誌記者)
ただ、視聴率は4~5%台と振るわず、注目されていた最終回も前回(第10話)と同率であった。
「『silent』も開始当初は6%台といまいちでしたが、最終回で自己最高の9.3%まで上昇。『いちばんすきな花』も同様の推移が期待されたものの、最後まで低空飛行が続いてしまいました」(同)
フジの期待とは裏腹に、最終回まで低視聴率だった『いちばんすきな花』。一部ネットニュースでは、同じスタッフが手掛ける『silent』の続編が、2024年7月クールの月9枠で放送される可能性があると報じられているが、果たして……?
「木曜劇場」歴代視聴率ランキング(2010年以降)ワースト20
1位『純愛ディソナンス』(22年7月期、Hey!Say!JUMP・中島裕翔主演)3.9%
『この素晴らしき世界』(23年7月期、若村麻由美主演)3.9%
3位『モトカレマニア』(19年10月期、新木優子・高良健吾主演)4.4%
4位『セシルのもくろみ』(17年7月期、真木よう子主演)4.5%
5位『推しの王子様』(21年7月期、比嘉愛未主演)4.9%
6位『いちばんすきな花』(23年10月期、多部未華子・松下洸平・今田美桜・神尾楓珠主演)5.1%
7位『忍者に結婚は難しい』(23年1月期、菜々緒主演)5.2%
8位『レンアイ漫画家』(21年4月期、鈴木亮平主演)5.4%
9位『あなたがしてくれなくても』(23年4月期、奈緒主演)5.5%
10位『早子先生、結婚するって本当ですか?』(16年4月期、松下奈緒主演)5.6%
11位『ルパンの娘』第2シリーズ(20年10月期、深田恭子主演)5.7%
12位『ゴシップ#彼女が知りたい本当の〇〇』(22年1月期、黒木華主演)6.0%
『やんごとなき一族』(22年4月期、土屋太鳳主演)6.0%
14位『モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-』(18年4月期、ディーン・フジオカ主演)6.2%
『隣の家族は青く見える』(18年1月期、深田恭子・松山ケンイチ主演)6.2%
16位『人は見た目が100パーセント』(17年4月期、桐谷美玲主演)6.4%
17位『嫌われる勇気』(17年1月期、香里奈主演)6.5%
『刑事ゆがみ』(17年10月期、浅野忠信・神木隆之介主演)6.5%
19位『ストロベリーナイト・サーガ』(19年4月期、二階堂ふみ・KAT-TUN・亀梨和也主演)6.6%
20位『黄昏流星群』(18年10月期、佐々木蔵之介主演)6.7%
※小数点第2位以下を四捨五入。