• 日. 12月 22nd, 2024

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明日あなたが被害にあうかもしれない

「藤島ジュリー景子氏」という女性の衝撃と異常さ――2023年、世間を騒がせた3人の女

「女性週刊誌ぶった斬り!」を連載中の、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク・神林広恵が、今年世間を騒がせた女たちを斬る!

 こんな事態が起こるとは。2023年は日本エンタメ界において忘れられない年になった。芸能界を牛耳りつづけたひとり、故・ジャニー喜多川氏の長年の性加害が大問題となり、“ジャニーズ事務所“が消滅したからだ。

 ジャニー氏の性加害は何十年も前から知られた話だったが、その巨大な影響力を恐れ、ほとんどのメディアは触れることさえしなかった。そのため性加害は放置され、結果、未曾有の被害者を出し続けたのだ。その罪はあまりに重い。もちろん今回の「年末特別企画 今年の女性」ランキング1位は、ジャニーズ事務所社長だった藤島ジュリー景子氏以外にないだろう。ということで、ランキング企画をお楽しみください。

1位 藤島ジュリー景子氏

 その前に。実は1年前の「2022年今年の女性」のトップを飾ったのも藤島ジュリー景子氏だった。その理由は、この年、ジャニーズ事務所の副社長で子会社・ジャニーズアイランド社長だった滝沢秀明氏が突如退任したのだが、その背景に創業者一族であるジュリー氏との確執がささやかれたからだ。あれから1年、その後の大騒動を誰が予想しただろう。そして、ここまでジュリー氏の存在がクローズアップされようとは。

 今年ジャニーズを取り巻く状況は一変した。BBCという“黒船”の報道によって日本エンタメ界最大のタブーがこじ開けられ、ジャニー氏の性加害が白日のもとに晒されたのだ。だが事態は、すぐに動いたわけではない。当初“共犯関係”にあった日本マスコミは、これを大きく扱うことはなかったからだ。

 しかし、これまでもジャニー氏の性加害を追及してきた「週刊文春」(文藝春秋)が追撃報道を行い、被害者たちが実名で被害を告発、問題は国際的なものになっていく。そのため日本マスコミもしぶしぶ報道、さらに5月14日にはジャニー氏の姪であり事務所社長のジュリー氏が公式ホームページ動画に出演するという事態に発展していった。

 これはひとつの事件でもあった。1966年生まれのジュリー氏だが、若かりし頃に女優として『3年B組金八先生』(TBS系)への出演、その後はジャニーズ事務所の後継者として所属タレントのスタイリストやTOKIO、嵐などのプロデュースをしてきた。だが、これまで表舞台に出ることはほとんどなく、その素顔はベールに包まれてきた。そんなジュリー氏の姿が、そこに映し出されたのだ。

 しかしジュリー氏が動画出演しても、事態はおさまるどころか加熱していった。6月には「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が発足、7月には国連人権理事会の調査が開始され、8月には外部専門家の特別チームがジャニー氏による性加害を事実認定し、ジュリー氏に社長辞任を要求する会見を行った。

「ジュリー氏」という存在の異常さ

 こうした流れの中の9月7日、ジュリー氏はとうとう記者会見に登場したのだ。これもまた歴史的瞬間だった。前述したように、ジュリー氏の存在はベールに包まれたものだったが、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表の平本淳也氏をして「事務所の会見で最も評価できるのはジュリー氏が登壇したこと」と言わしめたことでも、その衝撃はわかるだろう。日本を代表する巨大で強大な芸能事務所の社長の存在が、これほどまでにベールに包まれてきた。その異常さは、今回の長年放置されてきた性加害の異常さにもつながるだろう。

 会見でジュリー氏は性加害について謝罪、引責辞任することを発表した。さらに10月2日に開かれた2度目のジャニーズ事務所の会見には姿を表すことはなかったが、副社長だった母親・メリー喜多川氏やジャニー氏との関係について手紙をしたためている。その内容は、これまでほとんど知られてこなかったジュリー氏の“人となり”を知るために大変興味深い。

 母親と2人で食事をしたことがない、そんな母親の支配下で過呼吸になった、叔父のジャニー氏ともほぼ没交渉――。そんな歪んだ関係が手紙を通して語られたのだ。これも驚くべき内容だった。知られざるジャニーズ一族の“内実”の一端が明らかになったのだから。だからといって、性加害を放置してきた事務所幹部としてのジュリー氏の責任が変わるものではないが、日本エンタメ界に大きな罪と功績を残したジャニーズ事務所の“内情”を知るひとつになることは違いない。

 そして、ジャニーズ事務所はタレントの育成やマネジメント事業から撤退し、被害者の補償だけを行う「SMILE-UP.」となった。補償終了後は廃業する。そして12月には新会社「STARTO ENTERTAINMENT」が発足され、タレントたちのマネジメントが行われる予定だ。そこにジュリー氏の名前はない。おそらく今後、ジュリー氏が表舞台に再び姿を表すことはないだろう。

 23年、ジャニーズ性加害問題&事務所消滅は、日本の芸能史に残る大事件だった。

2位 林真理子

 日本マスコミには、芸能タブー以上の大きなタブーが存在する。それが作家タブーだ。出版社や新聞社は作家の作品で“食わせてもらっている”から、批判やスキャンダルはご法度というのがその理由だ。売れっ子作家のご機嫌を損ねれば、その後連載は拒否され、作品や版権は他社に、なんてことになれば死活問題だ。出版不況で本が売れなくなった時代とはいえ、作家タブーはまだまだ根強い。

 そんな中、大御所作家である林真理子氏の存在が大きな注目を浴びた。現在、日本大学理事長という要職にもついている林氏だが、同大のアメリカンフットボール部の違法薬物事件で矢面に立たされたからだ。

 理事長なんだからそれも当然だが、やはりというべきか、マスコミの論調は林氏にやさしかった。『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では辛口で知られる玉川徹氏も「林さんを責めてもなあ」と同情的発言をし、長年連載を掲載している「週刊文春」も林氏を徹底批判とはほど遠い特集を組んでいる。他マスコミも「林氏は情報を知らされていなかった」「蚊帳の外だった」といった同情論が展開された。

 やはり作家タブーは健在だった。そんなことを改めて感じた、日大アメフト問題と理事長の林氏の立ち位置だった。

3位 広末涼子

 広末涼子の衝撃の不倫劇が「週刊文春」でスクープされたのは、今年6月のこと。だが、さすがは広末(とその周辺)だった。報道後、広末はSNSで事実関係を認め、なぜか不倫をスクープした「週刊文春」に自ら連絡をして所属事務所に対する不満をぶちまけた。広末だけではない。夫のキャンドル・ジュン氏もすごかった。会見を開いて妻・広末の“性癖”までを暴露してしまうのだから。

 一方、不倫相手のシェフ・鳥羽周作氏も負けてはいない。やはり「週刊文春」の取材に応じて心情を激白し、その後もスポーツ紙でキャンドル氏をディスる始末。広末だけでなく周りもぶっ飛んでいた。

 そして7月にはキャンドル氏との離婚を発表した広末だが、現在も芸能活動休止中にもかかわらず、オファーが殺到しているらしい。マスコミにも時折プライベートを楽しむ広末の様子が報じられている。

 24年、広末の復帰はあるのか? どうなる広末。その行方がとっても気になる。

 ということで良いお年を!

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