かつて芸能界には、「ゴリ押し」呼ばわりされるタレントが多数存在したが、最近とんと見かけなくなった気がする。テレビ業界関係者によると、「事務所の売り込みで新人タレントを人気番組に起用しても、制作側が“爪痕を残せたのか”をシビアにジャッジし、次も使うかを決めるようになっています。結果的に後が続かず、視聴者に『あの芸能人はゴリ押し』という印象すら持たれなくなるタレントが多い」という。
「加えて、事務所側も、新人の猛烈な売り込みをしなくなっているんです。ゴリ押しタレントはネット上で嫌われる傾向にあり、今後のプロモーション活動に悪影響が出る可能性が大きいですからね」(前出・テレビ業界関係者)
『アナザースカイ』新MC就任は「謎」
しかしそんな中でも、最近人気よりも露出が先行している芸能人は「今もいるにはいる」(同)とのこと。
「その一人が八木莉可子です。もともとはポカリスエットのCMで注目を集めたモデル・俳優で、2023年、いきなり露出が増えた印象。昨年10月、『アナザースカイ』(日本テレビ系)の新MCに就任しましたが、特にトークスキルがずば抜けているわけでもないですし、謎の起用と言わざるを得ない。事務所のゴリ押しによるものではないかとみられています。また12月21日に放送された『歌唱王~歌唱力日本一決定戦』(同)の応援サポーターも務めていました」(同)
また、昨年は俳優としての活動でも顕著で、22年度後期放送のNHK連続テレビ小説 『舞いあがれ!』では、ヒロイン・舞(福原遥)の恋のライバルとなる秋月史子を演じたが、「同作が終わると、同じNHKの『夜ドラ』枠で『おとなりに銀河』(4~5月放送)のヒロインに起用された。その後、10月期連ドラ『パリピ孔明』(フジテレビ系)に出演し、また同作のスピンオフ作品『パリピ関羽&張飛』(FOD)では森崎ウィンとダブル主演しています」(同)と活発だ。
最近はCM出演も増えており、レバテックのCMに宇宙人として登場し、同社のイメージキャラクターを務める賀来賢人と共演。またファミリーマートのCMでは、吉田鋼太郎とタッグを組んでいる。24年はさらなる露出増が予想され、「世間にゴリ押しタレントと認識されそう」(同)という。
安斉かれんの妹は「特に印象に残らず」
続いて名前が挙がったのは、歌手・安斉かれんの妹だ。
「安斉星来です。5歳年上のかれんといえば、20年4月期に放送された『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)でドラマ初出演にして初主演を務めた後、『踊る!さんま御殿!!』『今夜くらべてみました』(ともに日本テレビ系)『キスマイ超BUSAIKU!?』『ダウンタウンなう』(ともにフジテレビ系)などのバラエティ番組に立て続けに出演。テレビ露出を畳みかけたものの、本人にそこまでの伸びしろがなく、以降は失速しました」(同)
その妹である星来は、恋愛リアリティーショー『虹とオオカミには騙されない』(ABEMA、21年8~10月放送)で脚光を浴びたあと、『サンデー・ジャポン』(TBS系)『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』『THE 突破ファイル』『ザ!世界仰天ニュース』(いずれも日本テレビ系)などに登場しているが……。
「正直、星来も世間に求められてメディアに登場しているのではなく、今はゴリ押し期間中という印象。出演している番組を見ても、特に印象には残らず、かれん同様、能力不足が否めないんです。24年も引き続き露出を増やしそうですが、このままでは消えてしまうのも早いかもしれません」(同)
今の時代もゴリ押しは通用するのか。八木と星来の今年の動向に注目したい。