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『SPY×FAMILY』V2、圏外から浮上できないアニメは? 映画興行成績ランキング【2023年12月29~31日】

 「週刊少年ジャンプ」(集英社)のウェブサイト「少年ジャンプ+」で連載されている『SPY×FAMILY』(漫画家・遠藤達哉氏作)のアニメーション映画『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(2023年12月22日公開)が、全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、12月29~31日)で、動員58万5000人、興行収入8億円を記録し、2週連続1位を獲得した。

 同作は、凄腕スパイの父・ロイド(声優:江口拓也)、殺し屋の母・ヨル(声優:早見沙織)、超能力者の娘・アーニャ(声優:種崎敦美)、未来予知犬・ボンド(声優:松田健一郎)という「仮初の家族」であるフォージャー家が、初の家族旅行へ行くというストーリー。

 1月4日には、公開13日間の累計成績が動員259万人、興収34億円を突破したこともわかり、大きな話題になった。ただ、昨年公開のアニメ邦画作品で爆発的なヒットとなった『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』(同4月14日公開)は、公開初週の週末3日間で31億4600万円を記録しており、さすがの『SPY×FAMILY』もその勢いには及ばないようだ。

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』ヒット、朝ドラファンの集客も?

 続く2位は、公開3週目のディズニーアニメ『ウィッシュ』、3位はTikTokで「泣ける」と人気に火がついた汐見夏衛氏のベストセラー小説(スターツ出版)を映画化した『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』、4位は『チャーリーとチョコレート工場』の主人公・ウィリー・ウォンカの若き日をティモシー・シャラメが演じる『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』。ここまでの上位4作品は、前週と変わらないラインナップだった。

 特筆すべきは、『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』だろう。同作は、現代の女子高生・加納百合(福原遥)がタイムスリップ先の1945年6月の日本で特攻隊員・佐久間彰(水上恒司)と出会い惹かれ合うというラブストーリー。週末3日間で動員23万人、興収2億9000万円をあげ、累計成績は動員177万人、興収22億円と、スマッシュヒットしている。

 同作のメインキャストである福原は、22年後期のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』のヒロインを務め、水上は現在放送中の朝ドラ『ブギウギ』で、ヒロインと恋に落ちる学生役を演じていることから、朝ドラファンの集客もあるとみられる。どこまで興収を伸ばせるのか注目したい。

『窓ぎわのトットちゃん』ファミリー層向けも年末年始ランキング浮上せず

 一方、『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』(同12月15日公開)は前週7位から5位に、『翔んで埼玉 -琵琶湖より愛をこめて-』は前週10位から8位にランクアップ。年末年始ということで、ファミリー層に人気の作品が動員を伸ばした可能性がある。

 そんな中、アニメ『映画 窓ぎわのトットちゃん』(同12月8日公開)も、ファミリー層向けの映画といえるが、全国337館という大規模上映ながら、公開初週は6位、2週は8位、3週には圏外となり、年末年始も浮上せず。作品の評価自体は高く、ネット上には「親子で見に行けてよかった」という感想も上がっているだけに、上映終了までに客足が伸びることを期待したいが、果たして――。

全国映画動員ランキングトップ10(12月29~31日、興行通信社調べ)

1位:『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』

2位:『ウィッシュ』

3位:『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

4位:『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』

5位:『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』

6位:『ゴジラ-1.0』

7位:『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

8位:『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』

9位:『仮面ライダー THE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦』

10位:『PERFECT DAYS』

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