1月9日発表の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、1月5~7日)で、2023年12月22日から上映中のアニメーション映画『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』が週末3日間で興行収入5億5000万円をあげて1位を獲得。公開初週から首位をキープし続け“V3”となった。
漫画家・遠藤達哉氏が「週刊少年ジャンプ」(集英社)のウェブサイト「少年ジャンプ+」で連載している『SPY×FAMILY』は、22年にテレビアニメ化。『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』は遠藤氏が監修・キャラクターデザイン原案を手がけたオリジナルストーリーで、凄腕スパイの父・ロイド(声優:江口拓也)、殺し屋の母・ヨル(声優:早見沙織)、超能力者の娘・アーニャ(声優:種崎敦美)、未来予知犬・ボンド(声優:松田健一郎)ら「仮初の家族」であるフォージャー家が、初の家族旅行へ行くという内容。
公開3週目で累計興収は44億円を突破しており、SNS上のファンからは「100億円までいってほしい」と期待する声も寄せられている。なお、昨年公開の映画で100億円超えを果たしたアニメ映画は『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(同4月14日公開)と『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(同4月28日公開)だが、前者は公開3週目で累計興収77億2500万円、後者は累計興収80億円を突破していただけに、この2作品と比べると『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』にはもっと勢いがほしいところか。
『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』テレビアニメシリーズの特別総集編ながら4位に
『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』が3週連続で首位に君臨する中、同じく3週連続2位にはディズニーアニメ『ウィッシュ』(23年12月15日公開)、3週連続3位には『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(同8日公開)がランクイン。
そんな中、4位に初登場したのはテレビアニメシリーズの特別総集編『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』(24年1月5日公開)。原作は漫画家・青山剛昌氏が「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中の『名探偵コナン』で、1996年1月にテレビアニメがスタート。翌年から劇場版シリーズが公開されるようになり、昨年の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』は、シリーズ歴代1位の興収138.3億円を記録した。
今年は、4月12日から新作『100万ドルの五稜星』も上映予定。同映画のキーパーソンとなる怪盗キッド/黒羽快斗(声優:山口勝平)の登場回を抜粋した“テレビアニメシリーズ特別編集版”が、この『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』だ。全国180スクリーンと、大規模での公開ではないにもかかわらず初登場4位とはさすが。キッドは原作屈指の人気キャラだけに、『100万ドルの五稜星』もまた100億超えの興収を叩き出すことが期待される。
『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』がついにトップ10圏外に
そのほか、前週までトップ10内に留まっていた『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』(23年11月23日公開)がついにランク圏外へ。一方、同作より先に上映を開始していたアニメ映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(同17日公開)は今回のランキングでも9位に入っている。
公開規模が異なるため興収は前者のほうが上であるものの、息が長いのは後者だった。ちなみに、この『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』効果で東京・調布市にある「鬼太郎茶屋」も現在ファンの間で注目を集めており、年末年始のSNS上には「4時間くらい並んだ」「2時間待ちなら空いてるレベル」といった書き込みも寄せられていた。
全国映画動員ランキングトップ10(2024年1月5~7日、興行通信社調べ)
1位:『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』
2位:『ウィッシュ』
3位:『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
4位:『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』
5位:『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
6位:『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』
7位:『ゴジラ-1.0』
8位:『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』
9位:『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
10位:『PERFECT DAYS』