• 日. 12月 22nd, 2024

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キッザニア東京に仲良しママ友と行くはずが……幹事が相談なしで苦手なママを誘っていた

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係は、価値観や環境の違いからさまざまなすれ違いが起きやすい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、ママ友トラブルの解決策を考える。

 進級や卒園の時期が近づくと、仲が良いママ友同士で、思い出作りのために出かける機会が増える。しかし、同じ園で過ごしてきた気心の知れたママ友でも、一緒に遠出するとなると、問題が出てくることも……。今回は、社交的なママ友にモヤモヤしてしまったというお母さんの声を取り上げる。

ママ友のグループに新たに加わったのは、明るくて派手なタイプ

 真理子さん(仮名・36歳)は、首都圏で6歳になる男児を育児中のママ。息子が通っている保育園は大型園のため、1クラス20数人程度の園児が在籍している。

「最初に通っていた小型園は、子どもが3歳になると退園しなければならないので、途中から今の園に転園しました。0歳から子どもを通わせているママたちも多く、転園当時にはもうグループができ上がっている状況で……そんな時に声をかけてくれたのが咲子さん(仮名・37歳)。 彼女はあるママ友グループのリーダー的存在で、『ママたちのLINEグループがあるんだけど入らない?』と言って くれました。私は人見知りなので、咲子さんには本当に助けられましたね」

 真理子さんの息子と咲子さんの息子はすぐに仲良くなり、一緒に遊ぶ機会が増えた。

「咲子さんはアクティブなタイプ。 ファストフードのお仕事体験や、消防車の見学など、子どもが楽しめるイベント情報をいつもチェックし、 こまめに申し込んでくれたんです。ほかのママ友も一緒に、だいたい固定のメンバーで遊ぶようになりました 」

 そんなある日、公園に遊びに行くと、咲子さんが見慣れないママと立ち話をしていた。

「うちに転園してきたばかりの佳代さん(仮名・34歳)でした。佳代さんは気さくで明るい、どっちかというと派手なタイプのママ なんですが、 娘さんは気が強くて、同じクラスの子を泣かせたり、遊んでいるおもちゃを奪ったりしていて……正直、あまり良い印象がなかったんです。私は、佳代さんとは園で会ったらあいさつする程度で、連絡先の交換もしていませんでした」

 しかしその後、真理子さんの頭を悩ませる事態が発生する。なんでも咲子さんが幹事になって、キッザニア東京に行くことになったというが……。

「咲子さんが、キッザニアの割引券があるけど行かないかと誘ってくれたんです。もう子どもも6歳だし、いろいろな体験ができるはずと思い、『行きます』と返信しました。そうしたら、メンバーに佳代さんがいたんです……。私はてっきり、いつものメンバーで行くと思っていたので驚きました」

 真理子さんは、咲子さんとお迎えが一緒になった時に、キッザニアに行くメンバーの話を聞いてみた。

「どうやら佳代さんに、『今度みんなでキッザニアに行く』と話をしたら、『うちも行きたい』と言ってきたらしいのです。いつものメンバー以外の人が来る場合は、一度相談してほしかった。佳代さんとはあいさつしかしたことがないのに……。 咲子さんは“自分を慕ってくれるママ友”と仲良くするタイプ。そのため、私が『佳代さんとはあまり話したことがないから不安』と漏らしても、『大丈夫、話しやすい人だから』と気にしていないようでした」

 しかし、真理子さんの中でも葛藤があるという。

「私は人見知りする性格なので、咲子さんから誘ってもらわなかったら、今みたいに仲良しのママ友ができず、子連れで遊びに行くこともなかった かも……。そう思うと、咲子さんの存在は確かにありがたいです。でも彼女の気分優先でメンバーが変わるってのがちょっと……。苦手なタイプのママ友とも一緒に過ごさなければならないのでモヤっとしてしまいます」

 ママ友付き合いは子どもありき。しかしいくら子どもの仲が良くても、親同士の交流がないと、園以外では会う機会もない。ママ友付き合いは、どうしても親の都合による部分が大きいものだ。

 そんな中、子連れでママ友と出かける時、「一緒に行くメンバー」を気にする人は少なからずいるだろう。 子どもに対する接し方や金銭感覚など、似ているところが多い相手とのほうが、気を使わなくて済む。「遠出するなら、できれば気心の知れたメンバーで」というのは、多くのママたちの本音なのではないだろうか。

 そう考えると、真理子さんにとってはあまり付き合いたくないタイプの佳代さんを、咲子さんが相談なしにメンバーに加えたのは、やはり先走った行為だったのかもしれない。今後、真理子さんは「誰でもウェルカムなママ友は、自分以外もすぐ誘ってしまう」と認識し、事前に「このメンバーで行きたい」などと話してみるのもいいと思う。

 ただ、子どもが勝手に別のお友達を誘ってしまい、いつものメンバー以外のママと出かけることになるというケースも珍しくないし、真理子さん自身が「どんなメンバーで遊びに行くことになっても、子どもたちが楽しめるのなら、自分の不満はひとまず胸にしまい状況を受け入れる」という寛容さを持つのも大切ではないだろうか。

 保育園や幼稚園の付き合いは、小学校に上がってしまうと、いったんリセットされ、新しいグループが出来上がる。ママ友付き合いは、期限付きと割り切って、「大人の事情で子ども同士の新たなつながりを邪魔しない」と認識をあらためるのも手だと思う。

By Admin