ドーナツチェーンの人気店「ミスタードーナツ」が、GODIVAとのコラボ商品を展開中。チョコレートをふんだんに使ったドーナツが6種類もあり、どれもおいしそうで全部食べてしまいたくなるほど! そこで今回は、管理栄養士の猪坂みなみ先生に、健康面からみたおすすめのドーナツを教えてもらいました。
※店舗によって販売時間、販売個数は異なります。
目次
・【ミスド】オールドファッションやチュロスは高カロリー
・【ミスド】GODIVAコラボは「ハートショコラ レ」が◎
・【ミスド】パイのおすすめは「エビグラタンパイ」
【ミスド】オールドファッションやチュロスは高カロリー
――はじめに、ドーナツの良い点と悪い点を教えてください。また1日で食べる適量はありますか?
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) ドーナツの良い点は、エネルギーの補給になる点です。ただし、小麦粉や砂糖など精製された糖質が多いという点と、さらにそれを油で揚げているため脂質も多いという点は、栄養の面ではあまり好ましくないですね。
そのため、1日にたくさん食べるのは避けたほうがよいでしょう。1日のおやつは200kcal以内が目安ですので、低カロリーなドーナツや小さめのドーナツなら1つ、大きめのドーナツなら半分くらいにしておくのが理想です。
「半分では抑えられない!」という場合は、食べた分体を動かしたり、夜のご飯を少なめにしたり、といった調整をすると良いですね。
――低カロリーや高カロリーのドーナツを見分けるポイントはありますか?
猪坂 中身がぎっしりしている(生地の密度が高い)タイプのドーナツは、ふわふわ系のドーナツと比べるとエネルギーが高くなりやすいです。例えば、オールドファッションやチュロスなどですね。
ただし、フレンチクルーラーやポンデリングなどふわふわ系でも、チョコレートや砂糖のシロップがたっぷりコーティングされているものだと、その分高エネルギーになります。
そのため「できるだけ摂取エネルギーを抑えたい!」という時は、何もコーティングされていないプレーンタイプや、シナモンがトッピングされているだけのドーナツなどを選ぶと良いですよ。
【ミスド】GODIVAコラボは「ハートショコラ レ」が◎
――今回チェックしていただくのは、期間限定のGODIVAコラボメニュー6品です。見た目から受ける印象はいかがでしょうか?
猪坂 とてもゴージャスな見た目で、ワクワクしますね! 豪華なケーキのような感覚で食べられる、満足度の高いスイーツに仕上がっていると思います。
人の五感による知覚の割合は、味覚は1%程度と低めですが、視覚は80%以上にもなります。見栄えの良いスイーツは、見ただけで幸せな気持ちにさせてくれるので、満足感を得られやすいという点も良いですね。余計な食べ過ぎを防止できると思います。
――6品のうち、栄養面を踏まえて猪坂先生が選ぶなら、どれにしますか? 選んだポイントも教えてください。
猪坂 「ハートショコラ レ」(テイクアウト345円、イートイン352円)。一見するとただのハート型のドーナツにチョコレートをトッピングしただけに見えますが、実は中にはビターガナッシュやプラリネホイップや生チョコレートがサンドされています。
そのため、ドーナツ生地のふんわり感だけでなく、チョコレートそのものからゴディバらしさを楽しめそうです。また、栄養成分的にもたんぱく質が5.6グラムと他ドーナツよりは多めなので、多少ですがたんぱく質の補給にも役立つ点も良いと思いました。
――ハートショコラ レには、ミスドの飲み物のうちどれを合わせますか?
猪坂 ドーナツ自体が甘く、エネルギーもひとつで325kcalもあるので、ドリンクは甘くないものを選びたいですね。
おすすめはブラックコーヒーか紅茶ですが、特にコーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲン酸には、体脂肪低減効果も期待されていますので、コーヒーが好きな方はブラックコーヒーを選ぶのがおすすめです。
【ミスド】パイなら「エビグラタンパイ」がおすすめ
――ミスドはドーナツのほかにパイも魅力的です。パイとドーナツの両方を食べるとき、選び方のポイントはありますか?
猪坂 パイは生地に油が多く含まれているため、ドーナツと両方食べたいときは、ドーナツは脂質の少ないものを選ぶなどして調整してみてください。
例えばミスドなら、「もっちりフルーツスティック」「ハニーディップ」「シュガーレイズド」などは比較的低脂質です。
そしてパイのほうもできるだけ脂質が少なくてたんぱく質も摂れるものを選べると理想的です。今販売されているメニューだと「エビグラタンパイ」がおすすめです。
――ミスドでは、つい2つ3つ食べてしまいがちですが、食べ過ぎてしまったら栄養バランスをどう調整したらよいでしょうか?
猪坂 ドーナツを食べ過ぎると、糖質と脂質の摂り過ぎになり、逆にたんぱく質やビタミンやミネラル、食物繊維は不足しやすくなります。そのため、次の食事では鶏肉や白身魚など、脂質の少ない食材をメインに選び、蒸す・グリルする・生(お刺身)などの方法で食べるのが良いでしょう。
また、野菜やきのこ、海藻、こんにゃくなどを使ったおかず(お浸しや煮物、具沢山スープなど)を小鉢で2〜3皿ほど合わせると、ビタミンやミネラル、食物繊維もしっかり補給できます。
主食は玄米やブランパン、オートミールなどの血糖値を急上昇させにくいものを選んでみてください。