余計なカロリーは摂取したくない、でも好きなものをたらふく食べたい……。そんな悩みを抱えている人は少なくないと思います。こうした悩みを(主に自分のために)解決すべく、業界屈指の肥満体を誇るグルメライターがさまざまな糖質オフやゼロカロリー食品を実食しレビュー!
今回は、“御三家”と呼ばれる大手牛丼チェーンの中から、「吉野家」と「すき家」がそれぞれ提供している低糖質メニューに挑戦。果たして、“うまい 安い 早い”という魅力は、低糖質メニューでも健在なのでしょうか?
※価格はすべて税込。
※2024年2月上旬の情報です。
※店舗によって取り扱いメニューや価格が異なる場合があります。
※最新の情報は公式サイトをご確認ください。
目次
・吉野家とすき家の低糖質メニューとは?
・吉野家「チーズ牛サラダ」の炭水化物量&カロリー
・吉野家「チーズ牛サラダ」実食レポ
・すき家「牛丼ライト」の炭水化物量&カロリー
・すき家「牛丼ライト」実食レポ
・吉野家VSすき家、低糖質メニュー対決の結果は?
吉野家とすき家の低糖質メニューとは?
手軽に外食したい……そう考えた時に候補に入るのは、立ち食いそばや牛丼チェーンではないでしょうか。そんな牛丼チェーンの中でも、圧倒的な知名度を誇るのが「吉野家」「松屋」「すき家」のいわゆる“牛丼御三家”です。
近年の健康志向の高まりもあってか、ガッツリ系のイメージがあるこれらのチェーンでも、低糖質メニューが展開されています。今回は、「牛丼が食べたい……でも健康も気になる……」という筆者をはじめとした悩める人たちにとっての一筋の光となるであろう、牛丼の具が使用された低糖質メニューにチャレンジ。吉野家の「チーズ牛サラダ」と、すき家の「牛丼ライト」を実食し、その味を確かめてみることにしました。
吉野家低糖質メニュー「チーズ牛サラダ」、牛丼の並盛と炭水化物量&カロリーを比較
まず試したのは、吉野家のチーズ牛サラダ。こちらは657円で、千切りキャベツの上に牛丼の具、チキン、チーズ、ブロッコリー、半熟玉子がのせられたものとなっています。注文する際にはごまドレッシングか和風ドレッシング、もしくはドレッシングなしを選ぶことができますが、今回はごまドレッシングを試してみることにしました。
なお、吉野家の公式サイトで公表されている栄養成分表によると、同メニューの炭水化物量はドレッシング抜きで9.3g。牛丼の並盛が88.2gであり、使われているキャベツなどの野菜に含まれる炭水化物には、糖質だけでなく食物繊維も豊富であることを考えると、おおよその糖質量は10分の1程度といえるのではないでしょうか。一方、カロリーについては牛丼の並盛が633kcalなのに対して、チーズ牛サラダが495kcalと、8割弱となっています。
吉野家低糖質メニュー「チーズ牛サラダ」はクオリティがかなり高い!
通常の牛丼を食べる際にも、サラダのセットを付けることの多い筆者ですが、一緒にすることなく別々に食べていたため、当初は「牛丼の具と生野菜って合うのかな……」という疑問を抱いていました。しかし、実際に食べてみるとかなりおいしく、無理にご飯をキャベツに替えたメニューというよりも、こういうサラダの種類だと納得できるレベルの味。また、牛丼の具以外では、ムチムチと弾力のある食感のチキンの味が出色で、これをメインとしたサラダもぜひメニューに加えてほしいものです。
ある程度食べ進めたところでドレッシングをかけてみましたが、牛丼の具やチーズの塩味だけでも十分に楽しめることから、“味変”の一つとして使う程度が望ましいのではないでしょうか。
さまざまな具が使われており、それらを組み合わせて食べるのが楽しいのに加え、満足感も十分にあることから、低糖質メニューとしてのクオリティはかなり高いといえます。しかし、具のバリエーションに富んでいることから、逆に牛丼そのものの味わいからは少し離れているのかな? とも感じました。
すき家低糖質メニュー「牛丼ライト」、牛丼の並盛と炭水化物量&カロリーを比較
続いて試したのが、すき家の「牛丼ライト」。こちらは、牛丼の具の下にコーン、にんじん、キャベツ、ブロッコリーが入ったサラダと、豆腐が入っており、ゆずポン酢がかけられているという構成です。牛丼の具の量がミニ、並盛、大盛から選べ、それぞれ価格は450円、500円、600円となっていますが、今回は並盛を注文しました。
すき家が公式サイトで公表している栄養成分表によれば、このメニューの炭水化物量は並盛で17.8g。同チェーンの牛丼は並盛で炭水化物量が104.1gであることから、6分の1程度となっています。また、カロリーについては牛丼の並盛が733kcalあるのに対し、牛丼ライトの並盛は427kcalと6割程度であるようです。
すき家低糖質メニュー「牛丼ライト」は牛丼に近い味わいだが……満足感に欠ける
先に、吉野家で牛丼の具と生野菜が好相性なのは確認済であることや、肉豆腐など、甘い味付けの肉と豆腐を用いたメニューがすでに一般的であることから、このメニューにおける具の相性については、さほど心配せずに実食に臨むことができました。
ゆずポン酢は野菜や豆腐はもちろん、牛丼の具にもかなり好相性で(よくよく考えたらこれ、同チェーンの「おろしポン酢牛丼」と同じ組み合わせですよね)、さっぱりと食べ進められる味。吉野家のチーズ牛サラダに比べると、こちらのほうが、より牛丼に近い味わいを楽しめるように感じました。
しかし、ご飯を柔らかい豆腐に置き換えていることにより、普通の牛丼に比べると少しだけ噛みしめる満足感が足らないと思ってしまったのも事実。この豆腐の部分をカリフラワーライスなどヘルシーなご飯の代替食に変更すれば、より満足感のあるメニューになるのではないでしょうか。
2016年に、吉野家系列のセルフうどんチェーンである「はなまるうどん」が、サラダうどんの麺をブロッコリーに変更できるキャンペーンを行って話題を集めたことがありましたが、同じようにブロッコリーを用いるのもいいかもしれません。
吉野家VSすき家、おいしさと満足感で勝った低糖質メニューは?
以上、2店舗の低糖質メニューを食べ比べてみましたが、純粋なおいしさと食後の満足感については、吉野家のチーズ牛サラダのほうが勝っているように感じました。牛丼の低糖質アレンジというだけでなく、外食でおいしい低糖質メニューを食べたいなら十分選択肢に入るオススメの一品といえます。
一方、すき家の牛丼ライトは、より牛丼に近い味わいであることから、“牛丼欲”を満たしたいという観点からすればこちらに軍配が上がりそうです。気軽な外食で低糖質メニューを楽しみたいという際には、その時の気分に応じたチョイスで、ぜひこれらのメニューを試してみてください。