2024年もスギ花粉の飛散が始まりました。気温が上昇することにより、花粉の飛散量が一気に増えるとされ、これからの体調に不安が募る方も多いのでは?
花粉が本格的に飛散するこの時期になると、鼻水やくしゃみ、目のかゆみのほかのどの痛みなどに悩まされる人も多いのではないでしょうか。仕事や日常生活にも不都合を生じさせるこれらの症状、どうにかしたいですよね。
そこで今回は、あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師の清水みゆき先生に、のどの不快感の原因と、改善方法について教えてもらいました。
※2021年3月23日公開記事を再編集しています。
目次
・42歳女性、喉がイガイガして調子が悪い
・花粉による喉の違和感、メカニズムを解説
・花粉による喉の違和感を改善するには、漢方医学
・花粉による喉の違和感で悩む方におすすめの漢方薬2つ
風邪かと思ったら花粉症!? 子どもに言われた一言にもショック!
今回ご紹介するのは、花粉症の時期になると喉の痛みが続くと悩むユリさん(仮名)42歳のエピソードです。ユリさんは、毎年花粉の飛散がピークを迎える頃になると、喉がイガイガして調子が悪くなるそう。ひどい時は、咳が止まらなくなることもあるといいます。
「毎年花粉症シーズンになると、なぜか急に喉がいがらっぽくなるんです。めったに風邪をひかず、健康には自信があるのですが、春先だけは『季節の変わり目で調子が悪くなるのかな?』と、ずっと疑問に思っていました。先日、朝から喉の痛みがひどくてつらかったので、風邪かと思って念のため内科を受診したところ、医師から『これは花粉症ですね』と診断されたんです。鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった花粉症特有の症状は特になかったので『まさか、私が花粉症!?』と、心底驚きました」
その時処方された薬を飲んでみたものの、喉の違和感はあまり改善しなかったというユリさん。花粉症の時期が過ぎればそのうちよくなるだろうと、我慢していたそうです。そんなある日、ユリさんはお子さんからグサリと突き刺さる一言を言われたといいます。
「急に気温が下がって冷える春先は、喉の調子も悪くなりやすいみたいで……。小学校が休みのある日、朝から喉がイガイガして痛かったんですが、ゲームばかりしている息子を大声で叱ったんです。すると、自分でも聞いたことのないガラガラ声が出てしまい、息子に『いつからそんな“ダミ声”になったの?』と大笑いされてしまい……なんだか、すごくショックだったんです。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅勤務でのオンライン会議が増えたのですが、喉の調子が悪い日に『発言が聞き取りにくい』と注意されたばかりだったので、余計に息子の言葉にダメージを受けてしまったのかもしれません。どうにかして、花粉症による喉の違和感や、痛みを改善できないでしょうか?」
毎年やってくる花粉症シーズン、できることなら毎日の生活や仕事に支障をきたすことなく、ストレスフリーで過ごしていきたいですよね。それではここから、花粉症による喉の不調を改善する方法についてご紹介していきます。
花粉による喉の違和感、メカニズムを解説
花粉症は、花粉が原因となって起こるアレルギー性の病気です。空気とともに吸い込んだ花粉が喉の粘膜に付着し、アレルギー反応を起こすと、喉に違和感が出ます。また、花粉症の鼻づまりが悪化して口呼吸になると、喉が乾燥しやすくなるため、痛みや咳を引き起こす場合もあるんです。
花粉による喉の違和感を改善するには、漢方医学がおすすめ
花粉症による喉の違和感で悩むユリさんは、自分と同じような症状を持つ人はどのように対策しているのかと、インターネットの情報やSNSで検索するように。そこで、「花粉症による喉のいがらっぽさを漢方薬で改善した」と書いてあるブログを見つけたそうです。
「漢方薬になじみはないけど、少しでも症状が改善するなら試してみよう」と、ユリさんはインターネットで注文できる「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」という漢方薬を購入。漢方薬を服用してすぐに、体が温まる感じがしてきたそうで、1週間ほど飲み続けたところ、だんだんと喉の違和感や、痰が絡んだような症状が改善してきたとのことでした。
「病院で処方された薬は、私の体質に合っていなかったのか、いまひとつ効果がなかったので、正直、漢方薬にもあまり期待していなかったんです。でも、思っていたより早く効果を実感できたので、驚きました。説明書には、“体を温める働きがある漢方薬”と書いてあったので、気温が下がって体が冷えると喉の調子が悪くなる私には、ピッタリだったと思います」
このように、自身の経験を笑顔でお話していたユリさん。花粉による喉の違和感やイガイガが、漢方薬の服用によって軽減されたというエピソードでした。
漢方薬で花粉症による喉の違和感を改善できるの?
「春になると目がかゆくなり、喉もイガイガする」「花粉症の体質って、これから一生変えられないのかな?」など、ユリさんのように悩んでいる方には、漢方薬もおすすめ。実際に、花粉症のアレルギー症状である鼻水やくしゃみ、かゆみなどに効果のある漢方薬はいくつもあります。
漢方医学は体のバランスを整えて、自然治癒力を高めることで、体の内側から健康にするための学問。漢方薬はさまざまな症状に効果が認められている医薬品ですが、自然の素材が体に優しく働くため、一般的に副作用が少ないといわれています。
今起こっている不調を抑えるだけでなく、根本的な体質の改善を目指す漢方薬は、冷えや疲れ、アレルギー体質や肥満などの、慢性的な症状や体質に悩む方にも最適。バランスの良い食事や、適度な運動を毎日続けるのは難しい……という場合も、漢方薬なら毎日飲むだけなので、無理せず続けられるはず。漢方医学を日々のヘルスケアに取り入れてみてはいかがでしょうか?
<花粉による喉の違和感で悩む方におすすめの漢方薬>
・麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう):喉の違和感だけでなく、倦怠感や寒気も感じる方
体を温める「麻黄」「附子」、咳や痰を鎮める「細辛」からなる漢方薬で、喉頭アレルギーにも応用されています。
・麦門冬湯(ばくもんどうとう):胃腸や呼吸器が弱く、喉の乾燥も気になる方
体に必要な潤いを補いながら、胃腸の状態を整え、喉の乾燥や咳の改善が期待できる漢方薬です。
漢方薬は、体の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることも。しかし、たくさんの種類から自分に合った漢方薬を見つけるのは大変ですよね。
そんな時は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAI(人工知能)が、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が便利です。
花粉症による喉の不調をスッキリ改善!
「春先になると、なぜか喉がいがらっぽくなる」「喉が痛くなり、咳も出てつらい」
こうした悩みの原因、実は花粉かもしれません。花粉症による喉の不調を根本的に治したいのであれば、専門家に相談して、ご自分に合った漢方薬を生活に取り入れてみることもおすすめ。日々のストレスを軽減して、笑顔で春を楽しみましょう!