テレビ朝日系の連続ドラマ『おっさんずラブ-リターンズ-』が3月1日、最終回を迎える。田中圭が主演を務める人気ドラマシリーズの最新作で、春田創一(田中)と牧凌太(林遣都)の新婚生活が描かれファンを喜ばせているが、「X(旧Twitter)上では『#おっさんずラブ反省会』のタグが出現し、一部視聴者から作品に対する不満が爆発している」(芸能ライター)という。
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『おっさんずラブ-リターンズ-』春田と牧の新婚生活スタートにファン歓喜
男性同士の恋愛模様をコミカルに描く『おっさんずラブ』シリーズは、16年12月の単発ドラマから始まり、18年4月期の連ドラ版シーズン1が大ヒット。春田や牧、黒澤武蔵(吉田鋼太郎)ら「天空不動産」に勤める面々を中心としたストーリーだったが、19年11~12月の連ドラ版シーズン2『おっさんずラブ-in the sky-』は、舞台が航空会社「天空ピーチエアライン」へと変更。こちらはシーズン1とは異なる世界線の春田や黒澤が登場する一方、牧は存在せず、ガッカリするファンも少なくなかった。
「しかし今年1月から連ドラ版シーズン3として放送を開始した『おっさんずラブ-リターンズ-』は再び『天空不動産』に舞台を戻し、春田と牧のラブラブな新婚生活がスタート。当初は、X上のファンも大歓喜していました」(同)
Xに「#おっさんずラブ反省会」出現――作品への批判投稿相次ぐ
そんな『おっさんずラブ-リターンズ-』も3月1日にいよいよフィナーレを迎えるが、最終回の放送前から、X上には「#おっさんずラブ反省会」のタグをつけ、作品の批判を投稿する視聴者が相次ぐ事態に。
「反省会のハッシュタグは、一部NHK朝ドラファンの間で、ストーリーやセリフ、キャラクター造形への批判を発信する際によく使用されています。当初は好意的な声が多かったはずの『おっさんずラブ-リターンズ-』にも、この反省会タグが使われていることから、話が進むにつれて不満を抱くファンが増えていったことがわかります」(同)
『おっさんずラブ-リターンズ-』は牧凌太の扱いが「ひどすぎる」?
では、『おっさんずラブ-リターンズ-』のどのような点が批判されているのだろう。ドラマウォッチャーによると、1つ目は、最終回が春田と牧ではなく、黒澤がメインになりそうな点だという。
「シーズン1では春田をめぐって牧とライバル関係にあった黒澤は、シーズン3で春田と牧宅の家政夫になり、牧にとっての“姑”的存在に。そしてクライマックス直前、“余命1カ月”と宣告されたんです。ただの“勘違い説”も濃厚なんですが、その真相を最終回で描くとなると、春田と黒澤の関係がクローズアップされ、牧がおいてきぼりになってしまう可能性がある。春田と牧カップル――特に牧ファンは、『牧の扱いがひどすぎる』と早くも嘆いているんです」(ドラマウォッチャー)
2つ目は、春田の会社に中途入社した元公安警察の和泉幸(井浦新)と、和泉の元同僚で同居人の六道菊之助(三浦翔平)という新キャラクターのエピソードに時間が割かれている点。その影響で、「やはり春田と牧カップルの描写が薄いと感じるファンは少なくない様子」(同)だという。
「3つ目は、第6話で描かれた春田と牧の結婚式が、かなりあっさりしていた点。駆け足で終わったことはもちろん、披露宴がこじんまりしていて、しかもラストに黒澤が人知れず吐血……2人の幸せあふれる結婚式を楽しみにしていたファンにとっては受け入れがたかったようです。中にはガッカリを通り越して憤る人も少なくありませんでした」(同)
『おっさんずラブ-リターンズ-』同性婚へのセリフが物議
一方、今シーズンで描かれた“同性同士の結婚”というテーマの扱い方は、ファン以外の視聴者間でも物議を醸してしまった。
「今の日本では、同性婚が法的に認められていません。しかし19年には、これを憲法違反とする『結婚の自由をすべての人に』訴訟が始まり、すでに複数の地方裁判所が『違憲』という判決を下しているんです。そんな中、『リターンズ』では、牧の元パートナー・武川政宗(眞島秀和)が、“男性同士の結婚なので、婚姻届を出すなどがない”と話す春田に対し、法的な根拠があったとしても夫婦の愛は保証されないとし、『仲間の祝福を受けるだけでも、俺は十分だと思う』と発言するシーンがありました」(同)
現実における当事者の“本音”を想定したセリフかもしれないが、同性婚の法制化を訴える人たちを否定するような発言だけに、「X上では大きな批判が寄せられた」(同)という。
さまざまな点で、シーズン1と比べると評判がイマイチな『おっさんずラブ-リターンズ-』。果たしてどんな結末を迎えるのだろうか。