長期的な入院をきっかけに、重病説や死亡説までネット上でささやかれているキャサリン妃が、ウィンザー城の私邸から1マイルほど離れた食料品店まで、ウィリアム皇太子と仲良く出かける姿が動画でパパラッチされた。
皇太子と笑顔で会話しながら足早に歩く妃は、少し重そうなビニール袋も持っており、痩せてはいるものの元気そうな印象を受ける。王室もこれが妃であることを認め、これでやっと騒動が収まるかと思いきや、ネット上はますます炎上。「影武者」「そっくりさん」「クローン」といった不穏なワードが飛び交い、収拾がつかない状態となっている。
目次
・キャサリン妃に死亡説まで飛び交うワケ
・ウィリアム皇太子とキャサリン妃の身長差がおかしい?
・BBCのレポーターまで「これはそっくりさん」認定
・「陰謀論にとりつかれている」と大主教も警鐘を鳴らす
キャサリン妃に死亡説まで飛び交うワケ
1月に「予定していた腹部手術を受けたので、イースター明けまで公務は休む」と発表されてからというもの、公の場にまったく姿を見せなくなり、「重病説」「死亡説」「皇太子に不倫されて寝込んでいる説」「皇太子にDVされた傷がひどくて表に出られない説」など陰謀論が飛び交っていたキャサリン妃。
3月に入り、王室は“公式の近影”を発表したが、速攻で加工がバレてしまい、「もう妃が生存していないから、加工写真を出してるのではないか」と大炎上。ネット上では「ダイアナ元妃もキャサリン妃も王室に殺された」などという暴論まではびこり、王室への不信感はますます強まっていった。
そんなキャサリン妃が元気そうに動いている姿が先週末パパラッチに撮影され、米ゴシップサイト「TMZ」が報道。王室も順調に回復している妃だと認め、これで一件落着。ネット上の関心はメーガン夫人の新ブランドへとシフトするかと思われたが、そうはいかなかった。
イギリス国民好感度ナンバーワンの王族であるキャサリン妃の安否を真剣に心配するネットユーザーは、「明らかに別人!」だと興奮。炎上の炎はさらに大きくなってしまったのだ。
ウィリアム皇太子とキャサリン妃の身長差がおかしい?
今回のパパラッチ動画で、TikTokerやX民などがまず注目した点は「身長差」。ウィリアム皇太子と並ぶことが多いキャサリン妃の目の位置は、皇太子の鎖骨あたりだが、今回の動画では、妃の目の位置は皇太子の口元になっており、「身長はごまかせない! 別人!」だと炎上。
また、動画をアップにすると妃の顔がぼやけるとして、「今どきスマホのカメラ性能は良い。コンサートでも後方の席からパフォーマンスしているアーティストの顔がはっきり見えるほどクローズアップできるのに!」と指摘するコメントに賛同する人が続出。
これまでの夫人の写真と並べて、「耳の位置も、形も微妙に違う」と怪しんだり、「ぼやけた顔をはっきりさせるようAIに指示したところ、完全に別人の顔を提示した!」とAIまで持ち出して主張している。
皇太子夫妻のバックにある農園直送の食料品店のデコレーションがクリスマス仕様なのも、「動画が本人だとしても、明らかに最近ものじゃないよね」と指摘する声が相次いだが、これは実際に現地に行った人たちが「まだデコレーションある」と報告したことで収まりつつある。
また、「キャサリン妃のそっくりさんっているよね。彼女が大金もらって演じてるんだよ!」という説も流れたが、妃のそっくりタレント、ハイディ・エイガン本人が「TMZ」のビデオ取材に応じ、「私じゃないかって言われているけど、違うわ。アリバイもある」と否定したことで「違う」と決着。
ハイディは、「国王がオープンだったから、妃も同じように情報を出すべきだと期待する人がいるのね」「最初はジョークだったと思うのよ。でもあまりにも長い間姿を見せないから、陰謀論が噴出してしまったのね」との見解を示し、ため息をついていた。
BBCのレポーターまでが「これはそっくりさん」
ここまで陰謀論が根強いのは、大手メディアのジャーナリストたちにも責任がある。英BBCのレポーター、ソーニャ・マクルーハンは、Xに、「これはそっくりさん」「タイムズ紙のような大手が、この動画を事実だとして報じていることに不安を感じる」と、別人説を支持するような内容を投稿。
その結果、「やっぱり!」「BBCのレポーターが言ってるんだから間違いない!」という声が続出した。投稿は削除されているが、大手メディアがこぞって「ネット上で話題の陰謀論」と伝えることも、陰謀論支持者を増やす要因になっているとみられる。
なお、今回の動画をきっかけに「陰謀論を信じるようになった」という意見も多く見られる。人気TikTokerのキャロルは、「歩き方が違うって説あるけど、私が変だなって思ったのは顔よ」「ばかばかしいと思いながら見始めたんだけど、50回くらい動画を見て、えっ、嘘でしょ? っと思うようになった」「影武者だと思う」と自論を展開し、14万以上のいいねを集めている。
一方で、この炎上騒ぎを見て冷静になったという人もいる。メーガン夫人のファンとして知られるTikTokerは、「みんな妃が無事じゃないことを願っているみたい」「陰謀論を心の支えにするのは悪いことじゃないけど、度が過ぎてるわ」と動画で意見し、6万を超えるいいねを集めた。
「陰謀論にとりつかれている」と、大主教も警鐘を鳴らす
終わりの見えない炎上騒ぎに、カンタベリー大主教を務めているイングランド国教会聖職者ジャスティン・ウェルビーは、社会が「陰謀論にとりつかれている」と警鐘を鳴らした。
「毎日、『証明しろ!』と世間から要求される妃の気持ちを考えてほしい」「そっとしておいてあげてほしい」と説教したが、陰謀論を信じしている人たちに、あまり効果はないとみられている。
「世間もマスコミも、ダイアナ元妃の悲劇から何も学んでいない」と批判する声も少なくないが、陰謀論フィーバーはまだまだ続きそうである。