回転寿司チェーン店がしのぎを削っている中、百貨店やスーパー、商店街にたたずむ持ち帰り寿司店。年々その存在感が薄まっているようにも思えますが、果たして、そのお味はどれほどのものなのか――。持ち帰り寿司でおなじみの「京樽」と「ちよだ鮨」のお寿司を食べ比べ、5段階で評価してみました。持ち帰り寿司対決を制したのは果たして?
※価格は全て税込。
※価格や内容は2024年3月26日時点の情報です
(店舗によって異なる場合があります)
※一部店舗では取り扱いのない場合があります
※最新情報は公式サイトをご確認ください
目次
・「京樽・スシロー」21店舗、「ちよだ鮨」180店舗以上
・「京樽・スシロー」「ちよだ鮨」同価格帯のパック寿司は?
・「京樽・スシロー」750円VS「ちよだ鮨」647円 6ネタを食べ比べ!
・「ちよだ鮨」コスパ良し&高クオリティ!
「京樽・スシロー」21店舗、「ちよだ鮨」180店舗以上
吉野家ホールディングスの子会社だった「京樽」は、2021年4月に回転ずし大手のスシローグローバルホールディングス(現・FOOD & LIFE COMPANIES)に買収され、完全子会社化。
以降、京樽とスシローのダブルブランド店舗「京樽・スシロー」を出店し、24年3月現在は埼玉・千葉・東京の1都2県で21店を展開。なお、既存の「京樽」も宮城から岡山までのエリアで105店舗あります。
一方、首都圏を中心に180店舗以上のすし店を展開している「ちよだ鮨」は、スーパー、百貨店、商店街などで持ち帰り寿司を販売し、中にはイートインスペースを併設した店舗を持つほか、回転寿司、立ち食い寿司を提供するブランドも抱えるなど、幅広い事業を展開。手軽に手軽に高品質な寿司を味わえるとして人気を集めているようです。
「京樽・スシロー」「ちよだ鮨」同価格帯のパック寿司は?
今回は、そんな2店舗が販売しているパック寿司を購入して実食レビュー! 比較するのは、「お寿司の数」や「ネタの内容」「価格帯」が近いこちらの商品。
上が京樽・スシローで購入した「はやし」750円(税込、以下同)、下がちよだ鮨の「みちしお」647円です。ちよだ鮨のほうは、ランチ時間のみの販売です。どちらも購入したのは、午前11時30分~正午にかけての時間でしたが、写真を見てもわかるよう、ネタが乾いている様子はありません。
今回は、それぞれ共通して入っていた「まぐろ」「ねぎとろ軍艦」「えび」「イカ」「サーモン」「玉子」の6ネタを比較していきたいと思います!
「京樽・スシロー」750円VS「ちよだ鮨」647円 6ネタを食べ比べ!
まぐろ
まずは、まぐろから実食! 写真を見ての通り、ちよだ鮨のほうは、身に筋が入っています。
実際に口にしたところ、京樽・スシローのまぐろは、身がねっとりとしていて柔らかく、赤身の濃厚な旨みを感じました。一方、ちよだ鮨のまぐろは、さっぱりとしていて、スッと歯が入る感じ。味は京樽・スシローと比べると、やや薄い印象でした。
ねぎとろ軍艦
ねぎとろ軍艦は、京樽・スシローに比べると、ちよだ鮨は一回り小さいものの、ねぎとろの量が多く、最後までねぎとろが口の中に残る感じがありました。また、ねぎも乗っているのでさっぱり食べられます。ねぎがいるだけでこんなに風味が変わるのかと驚いた次第です。
えび
続いて、えびを実食! 見た目の違いは、京樽・スシローのほうが色が濃いことですが、食べ比べてみると、その差は歴然でした。ちよだ鮨のえびのほうが身が厚くプリっとしていて、味も濃いんです!
イカ
次に食べたイカは、隣り合っていたネタの色がうつってしまっていますが、若干、ちよだ鮨のほうが身に透明感があり、食感もサクサクしていた印象。味にそこまで大きな違いはありませんでしたが、京樽・スシローのイカは少しねちょっとしていたので、ちよだ鮨のほうがネタが新鮮だったように思います。
サーモン
サーモンは、京樽・スシローは炙った状態のとろサーモンだったため、単純比較はできないものの、ちよだ鮨のノーマルなサーモンもじゅうぶん脂が乗っていてネタも大きく、「パック寿司でこのクオリティが味わえるとは……!」と満足度は高かったです。
シャリの違いは?
なお、シャリの違いはこんな感じ。京樽・スシローはお米が柔らかく、お酢の味も強めな印象。対して、ちよだ鮨はお米一粒一粒がしっかりしていて、お酢の主張はそこまで強くありません。
なお、わさびは、京樽・スシローは別添えで、ちよだ鮨はさび入り・さび抜きのパックがそれぞれ販売されていました。
玉子
最後に、玉子を比較! まず、京樽・スシローはダシが利いていて、甘みも強かったです。シャリも一緒になっている分、濃いめの味付けなのかもしれません。
ちよだ鮨のほうは、甘すぎずしょっぱすぎない優しい味付けでした。玉子は好みが分かれる一品だと思いますが、ちよだ鮨のほうが、甘い玉子が苦手な人でも食べやすく、お醤油をつけてもしょっぱくなりすぎないでおいしくいただけるように思いました。
なお、ガリはスシローのほうは袋に入っているため乾いた感じはありませんが、生姜が細かかったため、ガリ好きの私は大きくスライスされているちよだ鮨のほうがうれしかったです。
「ちよだ鮨」コスパ良し&高クオリティで勝利!
全6品を食べ比べ、それぞれを5段階評で表したのが以下の表です。トータルで満足度が高いのは、ちよだ鮨という結果になりました。
ネタの種類 | 京樽・スシロー | ちよだ鮨 |
まぐろ | ★★★ | ★★ |
ねぎとろ | ★★ | ★★★ |
えび | ★ | ★★★★ |
イカ | ★ | ★★★★ |
サーモン | ★★ | ★★★ |
玉子 | ★★ | ★★★ |
京樽・スシローは10貫750円、ちよだ鮨は647円と、100円近く安い値段で食べられますし、回転寿司チェーンによっては、同じ量を食べたとしてももっと高くつく場合もあるでしょう。
コスパ面からみても、私は手軽にクオリティの高いお寿司を食べられるちよだ鮨を選びたいなと感じます。
また、店舗にもよるのかもしれませんが、私が訪れた中では、ちよだ鮨のほうが販売されているお寿司のパックの種類が充実していたため、選択の幅が多いという意味でも、ちよだ鮨のほうが勝っているように思いました。
どこか地味な印象のある持ち帰り寿司ですが、近くにある方は一度、お店を覗いてみてください。これまでの印象が変わるかもしれませんよ?