春になると各カフェチェーンなどで販売される「桜ドリンク」。見た目も華やかで、どの商品にしようか迷ってしまいますよね。そこで今回は管理栄養士の猪坂みなみ先生に、ドトール、タリーズ、ゴディバの限定メニューの中から、健康面からみたおすすめ1~3位を教えてもらいました。
目次
・桜ドリンクの特徴
・ドトール「アイス桜オレ~桜もち仕立て~」
・タリーズ「SAKURA抹茶シェイク」
・ゴディバ「さくら満開 ショコリキサー」
・おすすめベスト3は?
桜ドリンクの特徴&飲むときのポイント
――はじめに、桜ドリンクについて栄養面の特徴を教えてください。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) 桜ドリンクには、桜風味のソースや、桜の花のペースト、桜の葉を練り込んだあんこ、桜風味のお餅などが入っています。そのため、砂糖やお餅などで糖質が多く含まれるという特徴がありますね。また、ホイップクリームやチョコレートなどがトッピングされているとその分脂質も多めになります。
――桜ドリンクを飲む際に気を付けるべき点はありますか?
猪坂 甘いソースやお餅などが入ったドリンクの糖質量は、1杯につきスティックシュガー15~19本分(!)にもなります。糖質、特に砂糖の摂り過ぎは肥満やお肌の老化などにつながりやすいため、頻繁に飲むのは避けるのがおすすめです。多くても「1週間に1回以下」を目安にしてみてください。
血糖値の急上昇を防ぐため、桜ドリンクを飲む15分くらい前にたっぷりの野菜や海藻が入ったサラダやスープなどを摂取しておいたり、飲んだ30~45分後くらいからウォーキングなどで体を動かし、筋肉で糖を消費してしまうのも良いでしょう。
――ドトール「アイス桜オレ~桜もち仕立て~」、タリーズ「SAKURA抹茶シェイク」、ゴディバ「さくら満開 ショコリキサー」について栄養面の特徴を教えてください。
ドトール「アイス桜オレ~桜もち仕立て~」:カフェインを控えている人に
猪坂 ドトールの「アイス桜オレ~桜もち仕立て~」には、甘いソースやお餅、ホイップクリームなどが入っているため、1杯あたり349kcalと、ご飯にすると茶碗1.5杯分くらいのエネルギーがあります。甘い飲み物は特に血糖値を急上昇させやすいため、一気に飲むのではなくゆっくり時間をかけて少しずつ飲むようにすると良いでしょう。
カフェインは3mgと少なめですので、カフェインの摂取を控えている人には良いかもしれません。
タリーズ「SAKURA抹茶シェイク」:高カロリーなので食事は低脂質に
猪坂 タリーズの「SAKURA抹茶シェイク」は、1杯あたり453kcalとかなり高カロリー。特に脂質は1日の目標量の30~50%程度をこの1杯だけで摂取してしまうことになるので、このドリンクを飲むときは他の食事では揚げ物や脂身の多いお肉などを避け、できるだけ低脂質に仕上げるよう調整してみてください。
またカフェインは同じトールサイズのアイスカフェラテよりも多く含まれる(SAKURA抹茶シェイク:111mg/アイスカフェラテ:84mg)ので、カフェインを控えている人は気を付けてください。
ゴディバ「さくら満開 ショコリキサー」:トッピングが豪華! 飲んだ後は運動を
猪坂 ゴディバの「さくら満開 ショコリキサー」は、ホワイトチョコレートや桜あん、桜の花や葉を混ぜ込んだクランチ、桜ソースなどさまざまな食材が豪華にトッピングされているため、レギュラーサイズのエネルギーは1杯379kcalにもなります。
チョコレートやホイップクリームなどで脂質が、あんやソースなどで糖質が多めになりますので、「飲む前に野菜や海藻などから食物繊維を摂っておく」「飲んだ後はお散歩などで体を動かす」ということを意識すると良いですね。
おすすめ1位はドトール!
――これら3種類の中で栄養面からみたおすすめ1~3位と理由を教えてください。第3位は?
猪坂 栄養面からみるということであれば、やはり脂質や糖質がかなり多く含まれるタリーズの「SAKURA抹茶シェイク」が3位になってくるかと思います。ひとりで飲み切るのではなく、ご家族などとシェアするのも良いかもしれませんね。
――第2位は?
猪坂 第2位は、ゴディバの「さくら満開 ショコリキサー」です。こちらもチョコレートやホイップクリームなどで脂質は多めですが、エネルギーはタリーズの「SAKURA抹茶シェイク」よりも低い379kcalとなるので、2位になりました。
――第1位は?
猪坂 第1位はドトールの「アイス桜オレ~桜もち仕立て~」です。この3つのドリンクの中では比較的脂質と糖質が少なめで、エネルギーは349kcal。たんぱく質も8.8gと、納豆1パック分くらいの量を補うことができます。
とはいえ、こういったご褒美ドリンクは栄養面を気にして飲むものではないと思いますので、「これは心の栄養!」と割り切って楽しみましょう。その代わりに、夕食では蒸し鶏や白身魚のお刺身などの低脂質なお料理を選んだり、運動量を増やしたりしてうまく調整できると良いですね。