家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
目次
・今回のお悩み
・プウ美ねえさんの回答
・今月のエプロンメモ
<今回のお悩み>
「災害や戦禍、貧困……悲しいニュースとの向き合い方を知りたいです」
2024年になっても戦争が終わらないなんて……。世界で何の罪もない人が災害や戦禍、貧困に苦しめられています。大人として、知っておかなくてはならないと思いながら、完全な理解や解決は難しく、ふだんは気にせず暮らしています。能登へボランティアに行く時間や元気もありません。
悲しいニュースに落ち込んで、自分には関係ないのにやる気が出ない状態になるのは愚かだとは思いますが、若い頃ほどナイーブではなくなり、忘れて生活していることを「これでいいのか」と考えてしまいます。同時に、積極的に知ろうとしない自分に罪悪感も覚えます。
自分が大きな問題を解決することはできないのだから、自分と身近な人の幸せを考えて精一杯暮らすしかないと思いますが、悲しいニュースに触れた時の「知りたくない」「知らなければ」という相反する気持ちをどう整理したらよいのでしょうか。
(ももさん、50歳)
プウ美ねえさんの回答
お優しさゆえに苦しいのですね。知ることは心を自由にしてくれます。「どうしていいかわからない」の不安状態から一歩進んで「解決のため○○ができるかも……」という糸口が見つかったりしますし、自分の意見(受け売りでもよいし、変化してもよいのです)を持てると、気持ちが落ち着くものです。
2つ提案します。1つは、報道番組を見ないことです。おねえさんはテレビを持っていません。歯医者の待合室や中華料理屋で点いているとついつい見てしまいますが、衝撃的な演出や不安をあおるコメントが押し寄せて気が沈みます。かわりになにか世の中に事件が起こったときは、信頼できる有識者や専門家がブログや動画で発信する意見を聞くようにしています。自分のタイミングで、落ち着いて向き合えます。平和的・建設的な解決策が示されていると、内容にも救われます。ほかには戦地や被災地で活動する医師、支援活動者の報告を見ます。頼もしさやありがたさを感じて気持ちが明るくなります。
2つめは行動です。残念ながら世界平和はどこかの英雄がもたらしてくれるものではないです。ひとりひとりの行動でしか実現しません。おねえさんは町で倒れた人をみて「お医者さんか看護師さんいませんか!」叫んだことがあります。映画のようなセリフを言いたいミーハー気分が9割でしたが、残りは「自分が倒れたとき誰かに必死になってもらいたい・無視されたくない」という気持ちからでした(幸いなことにお医者さんが通りかかり解決しました)。苦しんでいる人が一番つらいのは無視や疎外です。寄付でも、デモでも、信念ある投票でも、できることを自分のために。情けは人の為ならず。明日は我が身。
今月のエプロンメモ
おねえさんは時々人を見下したり、タイプ外の男を邪険にしたりし ます。わずかの寄付や電車の席譲りなどでは帳消しにできません。 けれどホモとの出会いがなかった子供時代「いつか仲間と会える」と信じて生活できたように、平和活動を実践する人の存在に「自分もそうなれるかも」と励まされるのです。
<お悩み大募集>
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