かつて居酒屋界で隆盛を誇った「和民」。現在は、「焼肉の和民」へと業態を変え、埼玉、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫、奈良の1都1府5県に24店舗を展開していますが(2024年4月9日時点)、お店に入ったことがないという人も多いのでは?
公式サイトを見ていると、平日限定のランチメニューにお得な定食セットがあることを発見! 実際に実際に店舗で食べてきました。
※価格はすべて税込
※メニューや値段は4月9日時点の情報です
※店舗によって取り扱い商品が異なります
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください
目次
・「和民」撤退と「焼肉の和民」出店の流れ
・「焼肉の和民」はメニューが充実!
・平日限定768円ランチ定食を実食!
・「焼肉の和民」、お一人様でも入りやすい!
居酒屋「和民」撤退で新業態「焼肉の和民」出店へ
複数の外食チェーンを抱えるワタミ株式会社の看板ブランドとして、2012年時点で全国に700店舗存在した「和民」ですが、若者の居酒屋離れや、消費税の増税、さらには従業員に対するブラックな雇用実態が明らかとなったことによるイメージダウンもあり、客が激減。17年3月時点で137店舗まで規模を縮小しました。
その後も業績不振による閉店が相次ぎ、コロナ禍のあおりを受けたこともあって20年10月には、既存の居酒屋業態120店舗を焼肉の新業態「焼肉の和民」に転換し、1号店を東京・大田区に出店。
当初は、「ミライザカ」や「三代目 鳥メロ」などのの居酒屋業態も順次「焼肉の和民」に切り替え、5年で400店舗の出店を目指していたものの、居酒屋業態が回復。23年3月期の連結営業利益は、14億7400万円と3期ぶりに黒字となり、売上高も779億2200万円と、コロナ前の19年3月期と比べ、80%弱まで業績を戻しました。
そのため、特に駅前の立地は「焼肉の和民」ではなく、「和民のこだわりのれん街」を含め、居酒屋を拡大していく方針へと変更することに。
こうした経緯もあり、20年に大改革したわりに店舗数が少ない「焼肉の和民」。実際に足を運んでみると、意外にも使いやすい店であることがわかりました。
「焼肉の和民」、平日限定ランチメニューが破格の768円!
今回、私が公式サイトを見て気になった、平日限定のランチメニューが以下の4品。1,000円以下で手軽に焼肉ランチが味わえるという、破格の値段設定です。
・「炙りカルビ&しお豚バラランチ」768円
・「炙りカルビ&しお豚バラランチ 1.5倍盛」988円
・「炙りカルビ&うま味噌鶏モモランチ」768円
・「炙りカルビ&うま味噌鶏モモランチ 1.5倍盛」988円
※全品、ごはん、スープ、ナムル付き
700円台も展開していることに驚き。
ほかにも、午前11時~午後4時のランチタイム(一部店舗は2時半まで)限定の焼肉食べ放題&ソフトドリンク飲み放題メニュー「食べホランチ」70分90品2,618円(小学生半額、幼児無料)や、平日限定の「学割食べホ」70分90品2,500円、そのほか定食セットも複数あり、メニューが実に豊富!
「いつもの定食」の「じゅーしーカルビランチ」や、「ダブル定食」の「炙りカルビ&うま味噌シマチョウランチ」は、休日でも1,000円以内の968円という安さで食べられます。
そのほかの食べ放題メニューや、お肉や野菜、フード、デザートの単品メニューをはじめ、アルコールも多数用意されているほか、 ソフトドリンクバーもあり、充実のラインアップで、なにかと使い勝手が良さそうだなと感じました。
平日限定ランチメニュー「炙りカルビ&しお豚バラランチ」768円、味良し、ボリューム良しで想像以上の満足度!
私が注文したのは、「炙りカルビ&しお豚バラランチ」768円。店員さんが手渡してくれたメニュー表に載っていなかったので、「もしやこの店では販売していない?」と不安がよぎりましたが、卓上のタッチパネルの「焼肉定食」の欄にしっかり載っていました。
そうして注文を完了すると、10分たたないうちに目の前の特急レーンに定食セットが運ばれてきます。回転寿司みたいで、思わずテンションが上がりました。
炙りカルビ3枚と、しお豚バラが4枚、ピーマン半分、エリンギ1本に、ごはんとスープ、ナムルがセットになっています。
テーブルに付いているスイッチでガス火式のロースターを操作し、点火! まずはしお豚バラから焼いていきます。
トングで持ってみると、しっかりと厚みがありました。なお、カトラリーや小皿、タレは席に備え付けられています。
しお豚バラはさっぱりいただくべく、右の「レモンのたれ」をつけて食べたのですが、ジューシーで肉々しく、適度な噛み応えもあり、とってもおいしい! 定番の「焼肉のたれ」でも食べてみたのですが、お肉に下味がついているため、味が濃くなりすぎてしまい、私は「レモンのたれ」につけて食べるのがベストだと思いました。
続いて、炙りカルビを網の上へ。薄いので、火が通るのは早かったです。そして、いざ広げてみると、結構な大きさがあることに気が付きました。
こちらは「カルビ専用たれ」につけて口の中へ。カルビというと、結構くどい印象がありますが、たれもあっさりしていたためか、案外しつこさはなく、これまたおいしい! 薄切りのため肉自体も柔らかく、赤身と脂身のバランスがちょうどよくて、カルビにしては食べやすい印象でした。
2枚目は、たれをつけて、ご飯の上にドン! お肉と白米の相性の良さは説明するまでもありませんが、お米の一粒一粒がしっかりしていて水っぽさもなく、箸が進みました!
付け合わせのナムルはさっぱりしていて、バクバク食べられます。「もっと量がほしい」と思うのは、私だけではないはず。
器が黒っぽいため、ぱっと見では具なしのスープに見えましたが、中にはわかめが入っていました。味はとってもシンプルですが、ごまの風味もあり、お口直しにピッタリです。
700円台のランチメニューがあると知ったときは、「肉がゴムみたいだったらどうしよう」とか、「この値段なら仕方ないって思うんだろうな」などと正直ナメていたんですが、実際食べてみると、味もボリュームも大満足!
同じ768円の「炙りカルビ&うま味噌鶏モモランチ」をはじめ、ほかのメニューも食べてみたくなりました。
「焼肉の和民」、お一人様でも入りやすい! うれしい店内設備とは?
1人焼肉を手軽に楽しめるチェーン店といえば、ほかにも「焼肉ライク」が挙げられます。ただ、どちらも利用したことがある私としては、「焼肉の和民」のほうが肉の質が良いように感じました。
また、2名利用のカウンター席は広々としていて、間仕切りも大きいので、周りが気にならないという点もうれしいポイント(これは店舗にもよるのかもしれませんが……)! お一人様でも気軽に入りやすいように感じました。
なお、ワタミグループではこれまで、「焼肉居食屋 炭団(たどん)」や「カタマリ肉ステーキ&サラダバー にくスタ」といった、肉料理専門店を展開してきましたが、どれも撤退しています。
「焼肉の和民」は比較的好調のようですから、以前のようにポンポン店舗を増やさず、堅実に既存店舗の売り上げをキープし、少しでも長く営業していってほしいところです。