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【焼肉丼チェーン】「韓丼」、第二の「東京チカラめし」になる危険も? 食べて納得「はやる理由」とは

ByAdmin

4月 20, 2024 #韓丼, #食べ物

 丼もののファストフードというと、牛丼を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか? しかし、そんな丼ものファストフード業界で、現在新たな流行が生まれつつあります。それがカルビ丼を扱うチェーン。その第一人者、「カルビ丼とスン豆腐専門店 韓丼」の実力を探るべく、店舗に赴き実食してきました。

目次

【韓丼】とは?
【韓丼】入店〜提供までかなり早い
【韓丼】「さっちゃんのカルビ丼」実食!
【韓丼】「カルビ丼」ご飯が進みすぎて足りない事態発生!
【韓丼】味わい自体はハイレベルだが、懸念点は?

【韓丼】とは?

 丼ものファストフードといえば牛丼が思い浮かべられる中、現在新たに生まれつつある流行。それがカルビ丼を扱うチェーンです。

 その多くが客から注文を受けてから肉を焼き上げて提供するというスタイルで、早い提供ながらも、作り置きではない本格的な味が楽しめるファストカジュアル(ファストフードとカジュアルレストランの中間)という形態をとっているのが特徴となっています。

 中でも、株式会社やる気が運営し、“日本初の焼肉ファストカジュアルチェーン”を名乗る「カルビ丼とスン豆腐専門店 韓丼」(以下、韓丼)は、このブームの火付け役とも言われるチェーン。その外観、メニューをパクったともいえるチェーン店「焼きたてのカルビ丼」(焼肉きんぐなどの物語コーポレーション)や、「かるびのとりこ」(吉野家ホールディングス)も登場しています。

 2010年に京都の新堀川本店をオープンした後、東海エリアや近畿エリアを中心として店舗数を拡大し、現在では72店舗(公式サイトによる)を展開するほど人気を集めています。

【韓丼】店舗チェック

 チェーン店「韓丼」は、「さっちゃんのカルビ丼」と「スン豆腐」とメインメニューとして提供しています。カルビ丼の商品名についている“さっちゃん”とは、使用しているタレを開発した創業者の奥さんの愛称であり、同チェーンのオフィシャルマスコットキャラクターにもなっているようです。

 また、「スン豆腐」は、一般的にはスンドゥブチゲと呼ばれている柔らかい豆腐を使った鍋料理で、公式サイトに寄れば「本場韓国の味」かつ「栄養価バツグンのヘルシー&ビューティーフード」とのこと。

 今回は「さっちゃんのカルビ丼」の並(590円)に漬物とわかめスープのセットである「おしんこセット」(180円)を注文しました。

【韓丼】入店〜提供までかなり早い

 まず店内に入ると、入り口付近にタッチパネル式の券売機があり、こちらでオーダーするメニューの食券を購入。その後、店員さんに食券を渡すと、フードコートなどでおなじみの呼び出しベルが渡され、調理が完了した段階でベルが鳴り、受け渡し口に商品を引き取りに行くと言うのが同チェーンの注文における一連の流れのようです。

 公式サイトでは“提供時間は3分!”とアピールされていましたが、感覚としてはもっと早い提供で(ストップウォッチとかで測るべきでした、すいません!)、注文を受けてから肉を焼くというスタイルにしては、かなり迅速だなという印象。

 筆者が訪れた時間が混雑していない時間であったということも考慮すべきでしょうが、同じくファストカジュアルに分類される「モスバーガー」などに比べると、待ち時間は少ないように感じました。

  商品の受け渡し口の近くには、箸やエプロン、一味やドレッシングなどの調味料が置いてありました。

 

【韓丼】「さっちゃんのカルビ丼」実食!

 提供された「さっちゃんのカルビ丼」は、脂身の端がところどころ焦げ目がつくほどにしっかりと焼かれ、立ち昇る香ばしさとタレの匂いが食欲をそそるカルビが、ご飯に敷かれたパワフルな見た目。さらに千切りのキャベツとねぎが付け合わせのような形で横に添えてあります。

 まず肉だけを食べると、焼き立てだからこその香ばしい肉の風味と、タレの強烈なうま味を感じました。

 かなり濃いめの味付けでパンチがあるとも言えますが、筆者のように量を食べることが多く、塩分調整のため薄味のものを食べがちな人間にとっては強すぎる味であったため、ご飯やキャベツ、ねぎとバランスを取りながら食べることに。

 すると、しっかりと肉のパンチを感じつつも、口の中でさまざまな食感が楽しめ、「これははやるよなあ……」と思わず感じ入ってしまうほどのハイレベルな味わいになりました。

おしんこ、わかめスープ

 また、わかめスープはこれと言って特徴のないものでしたが、漬物については、メインが濃口であるのを考慮したのか(あるいは直前に塩分の強いものを食べた筆者の舌の問題かもしれませんが)、比較的塩分が控えめの味わいで、さっぱりと食べられる一品。まさに箸休めとして機能を果たす付け合わせとなり、好印象でした。

【韓丼】「カルビ丼」ご飯が進みすぎて足りない事態発生!

 あくまで筆者が勝手に行っている分類なのですが、同チェーンの「カルビ丼」は丼ものジャンルにおける“テクニカル丼”のひとつであると言えるでしょう。

 この“テクニカル丼”とは、例えば牛丼やカレー、親子丼など、具材の差こそあれど全体の味わいが均一で、どこを取っても安定したおいしさを楽しめる多くの丼ものに比べ、一部の海鮮丼や天丼など、食べる本人がある程度の具の選別を行い、調整して食べることでさらにおいしくなるタイプの丼もののことです。

 メジャーなチェーン店で提供されているものでは、サクサク感を保つためにカツ自身の味は控えめで、玉子やタレの染みたご飯と一緒に食べることで真価を発揮する「かつや」の「カツ丼」などが挙げられます。

 こうした丼が好きな筆者にしてみると、今回の「さっちゃんのカルビ丼」は、濃い味の肉をベースとして、ねぎ、キャベツ、ご飯のどれをどの程度の量で合わせるかという部分を楽しむことができる点が実に好みでした。

 とはいえ、筆者にとってはやはり肉の味の濃さがネックとなり、肉を半分ほど消費した段階でご飯そのほかの具材がなくなってしまう事態が発生。

 今回はそのままわかめスープなどと一緒に食べきりましたが、筆者と同じように濃いめの味付けがあまり得意でない人は、「サラダセット」(180円)を頼み、サラダを余った肉で巻いて食べる、あるいは追加のご飯(小130円、中160円、大190円)を頼むというのもアリかもしれません。

 メニューを見たところ、キャベツやネギの追加トッピングは販売されていないようでしたが、ライス追加をする、あるいはねぎやキャベツを大盛りにするなどのフレキシブルな楽しみ方の選択肢として、今後是非メニューに実装して欲しいな、と思った次第です。

【韓丼】味わい自体はハイレベルだが「東京チカラめし」を思い出す

 筆者には少しパンチが強すぎたものの、味わい自体はハイレベルなものがあった「さっちゃんのカルビ丼」。ここでどうしても思い出してしまうのが、「焼き牛丼」と名乗った“実質カルビ丼”をフラッグシップとして、11年頃からすさまじい勢いで店舗を拡大し、数年後には同じくすさまじい勢いで消えていったチェーン「東京チカラめし」です。

 当時、都内で勤務していた筆者は同チェーンの「焼き牛丼」をヘビロテしていましたが、あっという間に店が減っていき、寂しい思いをした記憶があります。急激な店舗拡大によるマンパワーの不足などを原因としてサービスの質が低下したことなどが「東京チカラめし」事業縮小の理由とされていますが、「韓丼」には第二のチカラめしになることなく、今後もおいしく楽しい“テクニカル丼”を提供し続けてほしいものです。

 再訪する際には、もう一つのメインであるスン豆腐を試してみようと思います。

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