7月28日に埼玉県・さいたまスーパーアリーナで開催される格闘技の祭典『Yogibo presents 超RIZIN.3』にて行われるはずだった歌手・手越祐也による国歌斉唱が、取りやめになった。出場選手の総合格闘家・朝倉未来、平本蓮が手越サイドに否定的な反応を示していたことで、ネットユーザーからは手越に対する同情の声が上がっている。
目次
・手越祐也、『超RIZIN.3』で国歌斉唱の大役
・朝倉未来&平本蓮が運営側と手越祐也に抗議
・手越祐也、反発の声を受け国歌斉唱辞退へ
・手越祐也、同情や称賛の声集まる
手越祐也、『超RIZIN.3』で国歌斉唱の大役に「あくまでも主役は選手」
2020年、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言期間中の“ステイホーム破り”が起因となり、活動自粛処分を受けた手越。同6月19日付でグループを脱退し、ジャニーズ事務所(現「SMILE-UP.」)を退所した後はソロアーティストとして活動している。
そんな彼は、今年7月20日にテレビ埼玉で生放送された特番『超RIZIN.3 全力・感動・勇気・挑戦 生放送スペシャル』に出演。前日には自身のX(旧Twitter)で同局の告知ポストを引用しながら、「俺のファンの方は知ってると思うけど格闘技昔から大好きで、プライベートで観に行く時は主役は選手だから基本俺は目立ちたくなくて知らない方もいると思いますがちょくちょく生で応援しに行かせてもらってます 格闘技界の友達も結構いたりするので呼んでいただき感謝します!!」(原文ママ、以下同)などと宣伝していた。
同特番では、大会メインイベントの朝倉対平本戦の前に、手越が国歌斉唱を務めることが明らかに。
「放送終了後、格闘技好きだけあって選手へのリスペクトがある手越は、インスタグラム(以下、インスタ)で『あくまでも主役は選手。お二人の戦いがより熱く、会場にいる方も配信で見ている方も心が燃えるような試合になるように心を込めて国歌斉唱したいと思います』と意気込んでいました。また、『この大役を頂けたことは心から感謝したいし誇りに思います』『28日が楽しみだぁー』と、胸を高鳴らせている様子でした」(芸能ライター)
朝倉未来「試合前の国家斉唱とかなし」と反発! 平本蓮は手越祐也に「今からでも辞退して」と抗議
一方、試合の“主役”の1人である朝倉は、20日午後7時台にXで「俺はRIZINフェザー級のベルトを取りに行くから、あのベルトはいらない 盛り上げるために気を利かせてくれた運営には感謝します 試合前の国家斉唱とかはなしにしてください リングに上がったらすぐ戦いたい」と、自身の思いを表明。
同日午後9時台には、対戦相手の平本もXで「国歌斉唱、手越だけはやめてください」「それなら朝倉未来の君がいればを聴きたいです 対応よろしくお願いします」などと、率直な意見を発信した(現在は閲覧不可)。
さらに平本は、手越のXにDM(ダイレクトメッセージ)を送ったことを、自身のインスタのストーリーズ(24時間限定公開)にスクリーンショットを載せて報告。
手越がかつてレギュラー出演していたバラエティ『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)を見ていたと前置きしつつ、「ファンなので本当に国歌斉唱をやめてください この試合に余計な飾りは入りません。今からでも辞退してください。物語があなたのせいでたるんでしまう。ファンなのに憎しみを持ちたくないです。絶対に国歌斉唱は辞退してください よろしくお願いします」と抗議した。
「選手2人の投稿を受け、手越が国歌斉唱をすると報告したインスタ投稿のコメント欄にも、『朝倉も平本も国歌斉唱やめてって言ってたよ』『辞退して。戦う朝倉・平本、格闘技ファンが願ってる』と、ネガティブな書き込みが寄せられていました。ちなみに、この一件に関連しているのか、平本は21日午後4時台にはXで『盛大に怒られました』とつぶやいています」(同)
手越祐也、反発の声を受け「望まれていないのであれば」と国歌斉唱を辞退へ
そして22日午後2時台、「RIZIN FF OFFICIAL」のXアカウントは「朝倉未来 vs. 平本蓮戦における国歌独唱の件に関して」と題したお知らせ文を掲載。「弊社としてはこの一戦が少しでも世間の耳目を集め、より多くの方々に見ていただく方策として、このようなオファーをし、手越さんにはご快諾をいただいておりました」と説明しつつ、「しかし、事前に我々から選手サイドへの説明不足もあり大きな反発を招くこととなってしまいました」と、今回の騒動の経緯を記した。
加えて、「選手からの一方的な発信に乗じた人たち」から、手越への誹謗中傷やヘイトメッセージがSNSで送りつけられる事態になったとして、「多大なるご迷惑をおかけすることとなりました。本当に申し訳なく思っております」と手越に謝罪。
そして、運営サイドが急きょ話し合いの場を設けた結果、「手越さんからは『あくまで試合や選手が主役。ボクは少しでもそれを盛り上げられればという思いで引き受けた。しかし、それが望まれていないのであれば今回の国歌独唱は辞退させてほしい』というお話をいただきました」と報告し、「手越さんや手越さんのファンに悲しい思いをさせてしまったことを押し通して、これを完遂するという判断には至りませんでした。本試合における国歌独唱は取りやめさせていただければと思います」とアナウンスした。
なお、手越からは「それでも朝倉未来選手と平本蓮選手の試合は、変わらず注目をしているし、二人には最高の試合をしてほしいと思っています」と、寛大な言葉をもらったとのこと。運営側は「手越さんへの誹謗中傷やヘイトはおやめください」と呼びかけ、彼の国歌独唱を期待して配信のPPV(ペイパービュー)を購入したファンには返金対応を行うと発表した。
手越祐也、「朝倉と平本のせい」「大人の対応で見直した」と同情や称賛の声集まる
これに対し、朝倉はXで「関係者の方々、対応ありがとうございます 俺は俺の仕事を全うする 盛り上がり最高潮のまますごい試合見せる」と、引き続き強気な姿勢を貫いている。
一連の出来事についてネットユーザーの間では「平本も朝倉も選手だからってこんな失礼な態度が許されるの? 国歌斉唱が嫌なら、手越じゃなくて運営に伝えるべきだったのでは」という指摘のほか、「手越にヘイトが殺到したのは朝倉と平本のせいじゃん。RIZINがオファーしただけなのに、手越がかわいそう」「さすがにこれは手越が被害者」「自分から辞退を申し出るなんて……大人の対応で、男として見直した」「手越、いいヤツすぎる」など手越への同情や称賛の声が集まっているようだ。
23日午前11時時点で、手越は国歌斉唱辞退に関しては言及していない。今回は残念な結末になったが、持ち前の“ポジティブ”精神で乗り越えていってほしいものだ。