海鮮丼を格安価格で提供する丼店「丼丸」。株式会社ササフネが2007年に1号店をオープンしたあと、12年から暖簾加盟店の募集を開始。15年に130店舗を達成すると、21年には400店舗まで急速拡大しました。一方で「怪しい」との評判も多くみられるので実際に利用してきました。
※店舗によってメニュー、価格等は異なります。
※2024年8月5日時点の情報です。
※最新の情報は丼丸の各店舗をご確認ください。
目次
・海鮮丼【丼丸】とは?
・【丼丸】なぜ「怪しい」? 実際に行ってみた
・597円日替わり丼を実食
・「怪しい」といわれる理由
海鮮丼【丼丸】とは? 400店舗まで急拡大
ぜいたくなイメージのある海鮮丼を格安価格で提供する丼店「丼丸」。株式会社ササフネが2007年に「丼の丼丸」1号店をオープンしたあと、12年から暖簾加盟店の募集を開始。15年に130店舗を達成し、21年には370店舗まで急速拡大しました。
なお、暖簾加盟店は店名に「丼丸」と入っていれば自由に決めてOK、メニューは地域性等を考慮して変更してもOK、店のオリジナル丼も販売OKというもので、厳密にはフランチャイズとは異なるとのこと。各店舗が「独立自営店舗」になっているそうです。
現在も新店舗が全国に続々とオープンしている一方で、閉店も相次いでいるもよう。ネット上で「丼丸 閉店」で検索すると、いくつもの店舗情報が上がっています。また、「怪しい」という言葉もかなりヒットしました。
【丼丸】実際に行ってみた
なぜ丼丸は「怪しい」といわれているのか? 気になって、平日の午後2時すぎに郊外の丼丸に到着。海鮮丼ののぼりがないと素通りしてしまいそうなほどシンプルな外観です。
店外に置かれたメニュー。価格が書かれていないので戸惑います。「ご自由にお取りください」の中にあった紙のメニューを見てみると、値段は597円(税込み、以下同)と650円の2つが基本のよう。
とにかくメニュー数が多く選び切れなかったので、黒板にかかれていた日替わり丼(597円)にしました。注文から提供までは3分ほどで早かったです。
【丼丸】597円日替わり丼を実食
帰宅後に実食。きれいにネタが並んでいます。日替わり丼は、エンガワ、ネギトロ、穴子、炙りトロサーモンの4つのネタ。
まず穴子から口にすると、身がとろける! タレの甘みもちょうどよく、「穴子を食べている」という満足感に包まれました。
非常に失礼ながら味のクオリティは期待ができないだろうなと覚悟していたので、良い意味で裏切られました。シャリの酢加減、米のしっとりさも好みです。
続けてネギトロですが、何口食べてもまぐろの味がしません。ただ、しょうゆをかけてシャリと食べれば問題なく食べられる範疇です。
穴子の下に炙りトロサーモンを発見。見た目通り脂がこってりしていてるので、サーモンが好きな人はうれしいのでは? 個人的には脂が強すぎました。
そして、最後はエンガワ。実はエンガワが苦手で、今まで生で食べたことがない筆者。口にするとほのかな甘味を感じるのと同時に、独特なにおいが気になります。このにおいがエンガワの臭みなのか、別のなにかなのか……。
最後にガリを食べて、口がさっぱりしたところでごちそうさまとなりました。
【丼丸】「怪しい」といわれる理由
今回、丼丸を利用して、「怪しい」といわれる理由がいくつか思い当たりました。
①店舗ごとに異なる統一性のない外観
②寿司とも海鮮とも関わりなさそうな人物が作っている
今回の店はシンプルな外観でしたが、別店舗は価格やメニューを通行人にド派手にアピールしているケースもあったので、「統一感がない店だな」と不審感を抱いてしまいました。運営形態を知ってしまえばバラバラな見た目なのも納得なんですが、普通の利用者はそこまで調べませんよね。
また、海鮮丼専門店というと漁港や寿司をイメージしますが、店構えやスタッフがそれらと無縁らしき様子なのも怪しさが募ります。漁港感も寿司屋感もなく、どちらかというと弁当屋といった店内ですし、なぜこの人が海鮮丼を作っているのか背景がみえず得体が知れないんです。
しかし、丼丸関連の情報を調べてみると、暖簾分けを募るページに「職人不要、未経験者でも注文から1分以内に提供可能」「殆どのネタは切り身で仕入れるので、寿司飯に乗せるだけ!」といった記載を発見。ド素人でも海鮮丼が提供できるのが強みのようです。
丼の入っていた容器には「寿司屋が始めた海の丼 丼丸」とプリントされていましたが、寿司屋クオリティを期待してはいけないというのが率直な感想です。いまはスーパーでもおいしい刺身や海鮮丼がリーズナブルに買えるので、個人的にはスーパーのほうがいいなと思ってしまいました。