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  • 月. 10月 7th, 2024

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声優・日笠陽子、新事務所設立にファンも期待! 業界関係者が注目するポイントとは?

 9月5日、日笠陽子が事務所声優事務所「i.nari(いなり)」の設立を発表した。ネット上のアニメ・声優ファンからは期待の声が寄せられている中、声優業界関係者から、同事務所について今後注目すべきポイントを聞いた。

目次

声優・日笠陽子、新事務所設立
日笠陽子の業界評
新事務所「i.nari」、養成所に注目すべきワケ

声優・日笠陽子、新事務所設立で「世界にも届くもの作りを」

 2007年10月期放送のアニメ『スケッチブック 〜full color's〜』(テレビ東京系)の根岸みなも役で声優デビューした日笠は、アニメ『けいおん!』シリーズ(TBS系)の秋山澪役、『キングダム』シリーズ(NHK総合)の羌カイ役などで知られるほか、『けいおん!』をはじめとする多くの作品でキャラクターソングを歌うなど、アーティストとしても活動。

 13年5月には、テレビアニメ『進撃の巨人』第1期(TBS系)のエンディングテーマ「美しき残酷な世界」を「日笠陽子」名義でリリースし、ソロ歌手としての活動をスタートさせた。

 そんな彼女は、昨年1月、デビュー時からの所属先である「アイムエンタープライズ」を退所し、以降はフリーで活動していたが、9月5日、自身のインスタグラムで「i.nari(いなり)」の設立を発表。

 「声優としては今後i.nariに所属することになります」(原文ママ、以下同)とし、「この業界の方や先輩からもらった気持ちや知識や恩を業界全体に返していけるように。そして、次世代の役者達に何か残していけたら良いなと思います」と決意を表明した。

 続けて、「より良い作品、お芝居演技、宣伝や制作、関わる全ての人を含めてエンタメであり、世界にも届くもの作りを業界全体で手を繋いでいけることが夢のひとつ」と意気込みながら、「私はファンの皆の応援が何よりの励みで今まで頑張ってきました。これからも皆の力を借りたいです」とメッセージを送った。

 また、同時にアップされた直筆の文書では、社名の由来や、事務所設立に対する思いを明かしている。

声優・日笠陽子、業界内では「芝居ができて、人当たりも良い」と評判 

 ネット上では、「事務所立ち上げおめでとうございます」と祝福の声はもちろん、「あの人の人柄と人望なら良い事務所になりそう」「しっかりとした土台を築いて次々と優秀な声優が育ちそう」などと、期待の声も寄せられているが、実際、業界内で日笠はどのように評価されているのだろうか。

「日笠は安定した芝居ができて、人当たりも良い。アイドル歌手として売り出されていた時代もありつつ、それに甘んじず演技の技術を磨いてきた人です。最近では10月からスタートする『ドラゴンボール』シリーズの完全新作『ドラゴンボールDAIMA』(フジテレビ系)の主要キャストを演じることが発表されました。こうした人気タイトルで役を勝ち取れるのは、実力が認められているからこそでしょう」(制作会社関係者)

 なお近年、業界内では事務所を設立する中堅声優が続出している。18年には立花慎之介と福山潤の両名が代表取締役となり「BLACK SHIP」を設立。

 20年には杉田智和が「AGRS」設立、 22年には所属していたプロ・フィットのプロダクション業務閉鎖を受けて、岡本信彦が現場マネジャーとともに「ラクーンドッグ」を新設した。さらに23年には村瀬歩が「アスターナイン」という個人事務所を立ち上げている。

 それだけに、ネット上では「男性声優さんが独立して事務所を立ち上げるパターンはちょくちょくあるけど、女性声優さんは珍しい気がする」との指摘もある。

「日笠と同じく女性声優の例でいえば、15年前の09年に井上喜久子と姉が共同で設立した女性声優事務所『オフィスアネモネ』があります。現役声優が事務所を設立する際、仕事を続けながら1人で会社を経営するなんてまず不可能ですから、だいたいの場合、共同経営者がいます。日笠にもおそらくそうしたパートナーが存在するのでは」(同)

日笠陽子の新事務所「i.nari」、“養成所の開講”に注目すべきワケ

 ちなみに「i.nari」公式サイトを見ると、現時点で所属タレントは日笠のみとなっているが、「女性タレント」のほかに「男性タレント」のコーナーも設けられているため、今後、合流するタレントがいることは確かだろう。

「どれだけのタレントを抱えるのかは未知数ですが、男女問わず多くのタレントが所属する事務所の代表となる現役女性声優は、おそらく日笠が初めてなのでは」(同)

 また、所属者以外にも、今後、養成所を開講するか否かも注目すべき点だという。

「事務所直結の養成所を立ち上げると、生徒の授業料などまとまったお金が入り、それが事務所の“軍資金”にもなります。森川智之の『アクセルワン』、浪川大輔の『ステイラック』は、養成所ビジネスが成功し、経営も軌道に乗っている事務所のいい例でしょう。養成所を持つかどうかで、事務所の将来も変わってくるかと思います」(同)

 日笠の「i.nari」がどんな事務所になっていくか、今後の動向に注目だ。


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