最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、10月18~20日)で、柳葉敏郎が主演を務める『室井慎次 敗れざる者』(10月11日公開)がV2を獲得した。
目次
・『室井慎次 敗れざる者』V2、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』も2位キープ
・KinKi Kids・堂本剛『まる』、初登場4位
・トップ10内にアニメ作品が1作
・全国映画動員ランキングトップ10(2024年10月11~13日、興行通信社調べ)
『室井慎次 敗れざる者』V2、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』も2位キープ
10月21日発表の全国週末興行成績ランキングで首位をキープした『室井慎次 敗れざる者』は、織田裕二主演で1997年に大ヒットした『踊る大捜査線』(フジテレビ系)シリーズの登場人物・室井慎次(柳葉)を主役に据えた劇場版最新作。
来月15日に封切られる『室井慎次 生き続ける者』との2部作で、前編として公開した『室井慎次 敗れざる者』は上映2週目の週末3日間で観客動員14万2000人、興行収入2億200万円を記録。累計成績は動員61万3000人、興収8億5700万円となっている。
また、前回のランキングで2位だった『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(ホアキン・フェニックス主演、10月11日公開)と、3位だった『ラストマイル』(満島ひかり主演、8月23日公開)も今回同じ順位につけた。前者は週末3日間で興収1億6100万円をあげ、累計興収7億3500万円を突破。後者は週末3日間の興収が7900万円で、累計興収54億9000万円を超えている。
KinKi Kids・堂本剛『まる』、初登場4位
今回のランキングで4位に初登場したのは、KinKi Kids・堂本剛が27年ぶりに単独で映画主演を務めていることでも話題の『まる』(10月18日公開)。監督・脚本は『かもめ食堂 』(2006年)などで知られる荻上直子氏で、堂本は「.ENDRECHERI./堂本剛」として初めて映画音楽も担当した。
堂本が演じるのは、美大卒で人気現代美術家のアシスタントをしていた主人公・沢田。ケガを負って失職した沢田が蟻に導かれるように描いた「〇(まる)」がアート作品「円相」として注目を集め、日常を侵食していく……といったストーリー。共演には綾野剛、吉岡里帆、森崎ウィン、小林聡美などが名を連ねる。
1~3位の作品が全国350館以上での大規模上映を展開する中、265スクリーンという中規模公開で4位スタートを切った『まる』は健闘したといえそうだ。配給のアスミック・エースの調べでは、メインの客層は堂本ファンで、劇場のショップではグッズ類が初日から売り切れ続出していたとか。
ただ、同作を鑑賞したネットユーザーからは「不思議というか不気味で、何を伝えたいのかイマイチわからない」「抽象的で理解できなかった」「萩上監督の最新作とあって期待して見に行ったけど、個人的には退屈だった」「シンプルに面白くない」といった声が少なくない。
その一方で、堂本やKinKiファンの間では「見て損はないはず!」「沢田って素の剛くんなんじゃないかと思うくらいピッタリ」といった歓喜の声が上がり、また「剛くんの半生を描いた作品?」「円相=KinKi Kids?」などと考察するファンもいるようだ。
トップ10内にアニメ作品が1作
そのほか、今回のランキングではサイコスリラー映画『ソウ』シリーズの最新作『ソウX』が6位に、日本のテレビアニメ『超電磁マシーン ボルテスV』(テレビ朝日系)をフィリピンで実写映画化した『ボルテスV レガシー』が9位に初登場(いずれも10月18日公開)。
また、話題の時代劇コメディ『侍タイムスリッパー』(8月17日公開)は前回7位で初めてトップ10圏内に浮上してきたが、今回はさらに順位を上げて5位に。
当初は単館上映だった自主製作映画だが、公開館数を拡大し、累計興収はついに4億円を突破。劇場で販売されているパンフレットは売り切れとなっていたが、10月22日付の『侍タイムスリッパー』公式X(旧Twitter)によれば「今週末には各劇場に再入荷」の見込みだという。
なお、今回ランキング入りした唯一のアニメーション映画は『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』(10月4日公開)。今年発表された同ランキングのうち、トップ10内にアニメ作品が1作のみという状況は今回が初めてである。
全国映画動員ランキングトップ10(2024年10月18~20日、興行通信社調べ)
1位:『室井慎次 敗れざる者』
2位:『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』
3位:『ラストマイル』
4位:『まる』
5位:『侍タイムスリッパー』
6位:『ソウX』
7位:『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
8位:『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』
9位:『ボルテスV レガシー』
10位:『JUNG KOOK:I AM STILL』