明日11月2日から3連休になりますが、台風の影響で低気圧の予報も……。頭痛持ちはヒヤヒヤする天候になりそうなので、編集Nが過去のサイゾーウーマンの記事から頭痛対策をまとめます。
目次
・吐くほどの片頭痛が軽くなった
・糖質ダイエットは片頭痛の人は絶対にダメ
・「低気圧不調」には漢方「五苓散」が効果的
・葛根湯は「頭痛」にも効果あり?
・アルコールは片頭痛の最も強烈な誘発因子
・寒くなると頭痛が起こりやすくなる
吐くほどの片頭痛が軽くなった
11月の3連休ですが、九州北部など西日本や東日本では大型で強い勢力を持つ台風21号の接近により、非常に激しい雨が降ると予報されています。季節外れの大雨となるおそれがあるといい、土砂災害や浸水にも注意が必要とのこと。
低気圧になるため、体調がすぐれない方も出てくるかと思いますが、みなさんは頭痛などに苦しんでいないでしょうか? 編集Nはここ2年ほどでだいぶ症状は軽くなったんですが、やはり多くの女性と同じく片頭痛持ちでした。ひどいときは、あまりの痛さに吐いてしまうほどでしたが、それが近年治まったのはどうしてだろう? と思えば、数年前に頭痛外来の先生に取材をしたのがきっかけだったんですね。
私と同じように頭痛が軽減すると保証はできませんが、サイゾーウーマンでは何本もの頭痛対策記事を掲載しているので、参考になればと思い、今回は振り返っていきます!
糖質ダイエットは片頭痛の人は絶対にダメ
こちらの清水俊彦先生、取材時に私が診察室に入ったと同時に「片頭痛持ち」だと瞬時に診断したんですが、その理由が「白い部屋でまぶしそうに目を細めたから」。光に過敏になってしまうのも片頭痛の特徴らしいですよ!
そんな先生が対策をいくつか挙げているうち、私にバッチリ合っていたのがこちら。
糖分は大事です。仕事が長時間になると頭痛になる人がいますよね。デスクワークは脳をとても使うので血糖値が下がり、脳血管が緩みがちになり頭痛になる。だから、仕事中は飴玉をなめてください。チョコレートは血管を拡張させる物質が入ってるからダメですよ。
ふだん、甘いものを口にする習慣がなかったんですが、たしかに飴とか食べてると落ち着いてくる感じがあるんですよ。片頭痛と血糖値の関係は本当に深いそうで、こんなお話も。
アメリカでは片頭痛の人は一日6食にして血糖値をキープするよう推奨されています。それほど、血糖値は片頭痛の人にとって重要なものなんです。ちなみに、糖質ダイエットは片頭痛の人は絶対にダメ。頭痛が一気に悪化します。
実際、片頭痛が一番きつかった時代は、口にするのは酒のつまみばかりで米やパンといった糖質をまったく食べてなかったんですよね……。「甘いものよりしょっぱいものが好き」「酒ばかりで主食を食べない」という生活習慣で片頭痛持ちの方がいましたら、ぜひ上記を参考にしてみていただきたいです。
「低気圧不調」には漢方「五苓散」が効果的
こちらは、漢方薬・生薬認定薬剤師の清水みゆきさんに解説いただいた記事。「五苓散」、ご存じの方もいるのではないでしょうか? 二日酔い対策の漢方として私も常備していますが、実は低気圧の不調にも効果を期待できるんだとか!
五苓散は、猪苓(ちょれい)や茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ)など、水分代謝の調整を行う生薬で構成されており、体内の水分バランスを整える作用があります。そのため、低気圧不調の中でも、特に頭痛やめまい、下痢、吐き気に効果的。なお、「テイラック」と「キアガード」はどちらも錠剤タイプの五苓散で、使われている生薬の量や種類に一部違いがあるものの、効果に大きな差はありません。
とのこと。また、うれしいことに「五苓散は即効性も期待できるので、天気が悪くなり頭痛などの症状が出始めたら、すぐに飲むとよいでしょう」とお話いただいています。そのほか、
低気圧不調を感じた時は、耳をマッサージするのも効果的。気圧の変化を感じ取る内耳の血流をよくして自律神経を整えると、低気圧不調が改善すると考えられています。また、手首の内側にある「内関(ないかん)」というツボを押すと、低気圧頭痛やだるさが和らぐ効果も。
ぜひ参考にしたいですね!
葛根湯は「頭痛」にも効果あり?
風邪のひき始めにお世話になっている人も多いであろう、葛根湯。じつは、これも低気圧の頭痛に効果が期待できるんだとか! 医師・薬剤師の金城里美さんは以下のようにお話しています。
葛根湯は添付文書(薬の説明書)によれば、風邪以外に「炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ腺炎)、肩こり、上半身の神経痛、じんましん」にも効能・効果があると認められています。
さらに、緊張型頭痛、低気圧の頭痛、PMSの頭痛がある場合にも、葛根湯が有効な場合があります。冷えや疲れ・ストレスによる肩こりが頭痛の要因である場合は、肩こり改善による頭痛解消の効果も期待できるでしょう。
頭が痛いのに、頭痛薬が切れてた! なんてことが私は何度かあるんですが、そんなときは葛根湯を服用すればよさそうですね。ちなみに、同じ葛根湯でも製薬会社によって生薬の配合量に少しずつ違いがあるんだとか。
たとえば、クラシエの葛根湯は筋肉のけいれんの改善効果のあるカッコンが多いため、肩や首の凝りが強い人におすすめです。また、ツムラの葛根湯には消化を助けるショウキョウが多いため、胃腸の弱い人におすすめ。コタローの葛根湯はクラシエとツムラの中間くらいの生薬の構成となっています。
ご自宅にある葛根湯、確認してみてはいかがでしょうか?
アルコールは片頭痛の最も強烈な誘発因子
「低気圧は頭痛になりやすい」は本当か? 頭痛専門医が明かす意外な事実!
こちらは頭痛外来の五十嵐久佳医師に対策をうかがった記事になります。ここではアルコールと片頭痛の関係について、酒好きにはまさに頭が痛くなる指摘がなされているんです。なんでも「アルコールは片頭痛の最も強烈な誘発因子の1つ」とのことで……。
片頭痛持ちの人の多くがアルコールを飲むと片頭痛が起こります。また片頭痛持ちの人は二日酔いのときに気持ちが悪いだけではなく頭が痛くなりやすいです。風邪のときに頭ががんがん痛くなる人も、ほとんど片頭痛持ち。寝不足、寝すぎで頭が痛くなる人も片頭痛持ちが多いですね。
しかし一方で、低気圧(雨が降りやすい)と頭痛との関連は眉唾だとか。
多くの医師も患者さんも、低気圧(雨が降りやすい)のときに頭痛になりやすいと感じています。このため以前、民間の気象会社との共同研究で片頭痛患者さん100人分の頭痛ダイアリーと気象をチェックしたことがあるのですが、はっきりとした因果関係が出ませんでした。(中略)寒い外から暖かい部屋に入ったときというような寒暖の差で頭痛が起こることもあるので、気象だけでははっきりとした相関関係が出せなかったのだと思います。
そうなんです、寒くなると頭痛が起こる現象も困るんですよね。ということで、次の記事はこちらです。
寒くなると頭痛が起こりやすくなる
10月下旬、いきなり寒さが訪れた日に私も頭痛が起こったのですが、やはり気温と関係があるんだとか。薬剤師の相田彩さんに解説いただいています。
寒くなると、体の血流が悪くなるため、もともと冷え性の人や体を動かす習慣のない人は、頭痛が起こりやすくなります。また、寒さによるストレスや疲労などで頭痛が起こることもあるのです。それ以外にも、寒い外から急に暖房の効いた暖かい部屋に移る際に、血管が拡張しすぎてしまい、神経を刺激して片頭痛が起こる場合もあります。
なお、寒さによる頭痛でも、片頭痛とそれ以外の頭痛で対策は異なるそうです。
片頭痛は寒い場所から急に暖房の効いた暖かい場所へ移動することで血管が一気に広がり、血流が良くなりすぎることでも起こります。この場合は、少し涼しい場所に移動し、安静にして痛む場所を冷やしましょう。
血管が収縮して起こる頭痛の場合は、首まわりや肩などの筋肉が緊張している状態。このようなときには、蒸しタオルなどで首や肩をゆっくり温めると、緊張がほぐれて痛みが改善しやすくなります。
寒さでも頭が痛くなるとは、ただ生きていくこすら難儀なものです。そう思うと、私たちは毎日本当に頑張って生きてますね! 大変な日々の中で、上記の記事が頭痛持ちの方々に少しでも参考になればうれしいです。