視聴率不振が話題となっているNHK連続テレビ小説『おむすび』。依然として不調が続いており、朝ドラの期間平均視聴率において“歴代最低”となる可能性も出てきた。
目次
・『おむすび』ヒロインが栄養士になっても視聴率回復せず
・朝ドラ視聴率、歴代ワーストは倉科カナ主演『ウェルかめ』
・『おむすび』が描く“ギャルの定義”……理解できず困惑する人も
『おむすび』ヒロインが栄養士になっても視聴率回復せず
朝ドラ111作目となる『おむすび』は、橋本環奈演じる平成元年生まれのヒロイン・米田結が栄養士となり、人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”。脚本は23年4月期の天海祐希主演『合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~』(フジテレビ系)などを手掛けた根本ノンジ氏が担当している。
序盤では福岡県・糸島を舞台に結の高校時代が描かれ、11月20日放送の第38話からは彼女が神戸の栄養専門学校に通い始め、栄養士を目指すストーリーに大きく転換した。
週平均視聴率は第1週16.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2週14.7%、第3週13.5%、第4週12.9%と右肩下がりで推移。その後は13~14%台が続いており、朝ドラとしては低調といえる。
「被災して暗い性格になってしまった結が周りの影響で“平成ギャル”になっていく序盤の展開は、ネット上で『朝からギャルを見たくない』などと不満の声も目立ち、視聴率が急下降。その後、神戸編がスタートし、結がギャルメイクを辞めて栄養士を目指すようになったため視聴率の回復が期待されたものの、特段の変化はありませんでした」(テレビ誌記者)
朝ドラ視聴率、歴代ワーストは倉科カナ主演『ウェルかめ』
なお、歴代朝ドラの期間平均視聴率のワーストは、2009年後期に放送された倉科カナ主演の『ウェルかめ』で13.5%。これに13.8%の多部未華子主演『つばさ』(2009年前期)、15.2%の榮倉奈々主演『瞳』が続いており、『おむすび』はこれらの数字を下回る可能性もある。
また、今月24日の62話では、肩を壊して野球ができなくなった結の恋人・四ツ木翔也(佐野勇斗)が「別の人間になりたい」という理由でギャル男化。そんな彼に、結は「ギャルなめんな。もう本当に別れる。大っ嫌い!」と激怒した。
そして26日放送の64話では、そんな結を心配した姉の歩(仲里依紗)が、ギャル仲間を招集。翔也に“ギャルの本質”をレクチャーするため、彼の前でギャルたちがパラパラを踊る場面が放送された。
『おむすび』が描く“ギャルの定義”……理解できず困惑する人も
この放送後、ネット上では「ボディコン姿の仲里依紗さんがパラパラ踊ってるシーンかっこよかった!」「朝ドラでこんな光景が見られるとは!」と好意的な声が上がる一方、「ようやく栄養士の物語が始まったと思ったら、またギャル押しの展開が続いてきつい」「ギャルの本質って、やりたいことをやるってことなの? 全然共感できない」などとネガティブな声も相次いでいる。
「同ドラマが描こうとするギャルの定義が理解できず、困惑している視聴者もいるようです。また、全編を通してヒロインの強い意思が見えないのも問題。流されてギャルになり、なんとなく栄養士になったようにも見えてしまうため、翔也に『ギャルなめんな』とブチギレたシーンに違和感を感じた人も少なくないようです」(同)
一貫して“平成ギャル”を押していく様子の『おむすび』。放送は来年3月まで続くが、視聴率は回復するだろうか。