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実写版『リロ&スティッチ』、『白雪姫』と明暗分かれる――映画興収ランキングトップ10(2025年6月6~8日)

ByAdmin

6月 11, 2025 #映画, #芸能

サイゾーオンラインより】

 最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、6月6~8日)で、ディズニーの実写映画『リロ&スティッチ』(6月6日公開)が初登場1位を獲得した。

目次

実写版『リロ&スティッチ』、『白雪姫』との明暗分かれる
吉沢亮主演『国宝』、映画ライターが絶賛のワケ
『名探偵コナン 隻眼の残像』、間もなくシリーズ歴代2位に
全国映画動員ランキングトップ10(6月6~8日、興行通信社調べ)

実写版『リロ&スティッチ』、ロケットスタートで『白雪姫』との明暗分かれる

 最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、6月6~8日)で、ディズニーの実写映画『リロ&スティッチ』(6月6日公開)が初登場1位を獲得した。

 6月9日発表の全国週末興行成績ランキングで首位に立った『リロ&スティッチ』は、日本では2003年に公開された同題ディズニーアニメーションの実写版。暴れん坊のエイリアン・スティッチ(声優:クリス・サンダース/日本語吹替:山寺宏一)と両親を亡くした少女・リロ(声優:マイア・ケアロハ/日本語吹替:永尾柚乃)の出会いと交流、そして家族の絆を描いたハートフルファンタジーだ。

 日本語吹替は山寺のほか、ウエンディ・プリークリー(声優:ビリー・マグヌッセン)を担当する三ツ矢雄二もアニメ版から続投。またMOMONA(ME:I)や 中村海人(Travis Japan)、長谷川忍(シソンヌ)などの起用も話題。全国380スクリーンで封切られ、初日から3日間で観客動員38万1000人、興行収入5億6300万円をあげ、堂々の1位発進を遂げた。

 この成績について、映画ライターのヒナタカ氏は以下のように分析する。

「日本より一足早く公開された全米では、メモリアルデーを含む週末4日間で11億8300万ドル(約259億円)と、同日公開の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』、さらには過去のディズニーの大ヒット実写版映画『アラジン』(2019年)や『美女と野獣』(17年)をも超えた超ロケットスタートで、週末興収ランキングでは当然のように3週連続でナンバーワンを記録。世界興行収入は7.7億ドル(約1108億円)をすでに突破しています。直近で公開されたディズニーの実写映画『白雪姫』(3月公開)は公開前から出演者やビジュアルなどに批判の声が多く、興行・批評ともに大苦戦して世界興収が累計2.5億ドル(約299億円)にとどまったのに対し、『リロ&スティッチ』は3週目の時点でその3倍以上も稼ぎ出していることから、明暗がはっきりと分かれた形です」

 なお、鑑賞済みのネットユーザーからは、「思ってたのと違って正直ガッカリした」「スティッチの存在が、ただ可愛いマスコットみたいに扱われてて残念」という指摘もみられるものの、「癒やされた」「アニメ版より見やすいかも」「改変された部分もうまく描かれていたと思う」といった好意的な声も多く寄せられている。

 一方、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(5月23日公開)は前回の1位から今回は2位に後退。しかし公開20日間の累計興収は30億円を超えており、今年公開の実写作品における最速記録を達成した。

吉沢亮主演『国宝』、映画ライターが「絶対に大スクリーンで見てほしい」と絶賛のワケ

 そんな今回のランキングでは実写版『リロ&スティッチ』のほか、同日に公開された吉沢亮主演の『国宝』が3位、原菜乃華主演の『見える子ちゃん』も7位に初登場している。

 吉沢主演で横浜流星なども共演する『国宝』は、小説家・吉田修一氏の原作を、10年公開の『悪人』、16年公開の『怒り』に引き続き李相日監督により実写化した映画で、歌舞伎役者として生きる男の人生を描いた作品。

 全国356スクリーンで上映を開始し、初日から3日間で動員24万5000人、興収3億4600万円を記録。吉沢と横浜のほか、高畑充希や寺島しのぶ、渡辺謙ら豪華キャストが起用されている。

「注目は、アニメ『鬼滅の刃』でも知られるアニプレックスの子会社となる、ミリアゴンスタジオが製作幹事を務めていることです。同社は実写映像の可能性を広げるために設立したコンテンツ企画会社で、クレジットされる最初の作品が、この『国宝』なんです。つまり、日本のアニメの世界的な評価と大ヒットを、実写作品でも目指していく取り組みの“出発点”であり、カンヌでの6分間のスタンディングオベーションと絶賛の嵐により、素晴らしいスタートを切ったといえます」(前出・同)

 実際に本編を見たヒナタカ氏によれば、「吉田氏の『100年に一本の壮大な芸道映画』というコメントが伊達ではない、鑑賞料金が高くても2000円というのは安すぎて申し訳なくなるほどの、絶対に大スクリーンで見てほしいと願える内容」だったという。

「李監督たっての希望で撮影監督に『アデル、ブルーは熱い色』(13年)で『第66回カンヌ国際映画祭』にてパルム・ドールを獲得したソフィアン・エル・ファニ氏を呼び、『思い出のマーニー』(14年)や『ヘイトフル・エイト』(15年)の美術監督・種田陽平氏による会心のセット、スタッフの布陣も出来上がった“画”も世界最高レベルといえます。吉沢と横浜が“魂”をさらけ出すような名演をしていることは言うに及びませんし、少なくとも日本国内の賞は総なめにするでしょう」(同)

 しかし、その一方で、気がかりな点もあるとか、

「ヒットスタートとなっていることは喜ばしいですが、175分という上映時間にハードルの高さを感じている人がいることが懸念されます。また、京都を拠点に数カ月撮影を行い編集や音楽やCGにも時間をかけていることなどから、製作費がかなりかかっていると予想されます。アニメだけではなく実写映画でも『日本が世界に通用する』どころか、世界を凌駕するほどの作品を送り出した記念碑的、歴史的な1本といえますから、口コミ効果でもっと動員が伸びてほしいですね」(同)

『名探偵コナン 隻眼の残像』、興収137億突破で間もなくシリーズ歴代2位に

 7位スタートを切った『見える子ちゃん』も、漫画家・泉朝樹氏の同題原作(KADOKAWA)を実写化した映画で、霊が見えるようになった女子高生・四谷みこ(原)を中心に展開する青春ホラーコメディ。共演には久間田琳加、なえなの、山下幸輝(WILD BLUE)、京本大我(SixTONES)などが名を連ねている。

 そのほか、上映開始から8週目の週末を迎えたアニメ映画『名探偵コナン 隻眼の残像』(4月18日公開)は今回4位に順位を下げたが、累計興収は137億円を突破。「劇場版名探偵コナン」シリーズ全28作のうち、24年公開の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(最終興収158億円)、23年公開の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(最終興収138.8億円)に次ぐ成績となっており、まず後者の成績を超えるのは時間の問題とみられる。

 なお、国内で上映された歴代映画の興収ランキングにおいても、『隻眼の残像』は『アナと雪の女王2』(19年公開/最終興収133.7億円)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04年公開/最終興収135億円)、『アルマゲドン』(1998年公開/最終興収135億円)、『E.T.』(82年公開/最終興収135億円)、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年公開/最終興収135.1億円)など数々の名作を追い抜き、現在は『ラスト・サムライ』(03年公開/最終興収137億円)と22位タイをマークしている。

全国映画動員ランキングトップ10(6月6~8日、興行通信社調べ)

1位:『リロ&スティッチ』(初)
2位:『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』
3位:『国宝』(初)
4位:『名探偵コナン 隻眼の残像』
5位:『劇場版総集編「呪術廻戦 懐玉・玉折」』
6位:『マインクラフト/ザ・ムービー』
7位:『見える子ちゃん』(初)
8位:『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX』
9位:『岸辺露伴は動かない 懺悔室』
10位:『かくかくしかじか』

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