【サイゾーオンラインより】
11月6日、SixTONESが2026年1月に初のベストアルバム『MILESixTONES -Best Tracks-』をリリースし、全50公演ものアリーナツアー『MILESixTONES』を行うことを発表した。近年、SixTONESはドーム会場での公演が定番となっていただけに、SNS上では驚きの声やその理由を詮索する声が続出している。
SixTONES、2026年1月にベストアルバム発売&アリーナツアー開催へ
SixTONESは、20年1月22日にSnow Manとの合同シングル「Imitation Rain/D.D.」(SixTONESがメイン)、「D.D. / Imitation Rain」(Snow Manがメイン)をリリースし、CDデビュー。今年で5周年の節目を迎えた。
STARTO ENTERTAINMENT所属アーティストは、旧ジャニーズ事務所時代から5年刻みで周年を祝い、ベストアルバムの発売や記念のコンサートツアー開催など、ファンに“恩返し”するパターンが恒例となっている。
同時デビューしたSnow Manの場合は、今年に入りデビュー記念日の1月22日にベストアルバム『THE BEST 2020 - 2025』をリリース。さらに、4月に東京・国立競技場で、6月には神奈川県・日産スタジアムにて初のスタジアムライブ『Snow Man 1st Stadium Live Snow World』を開催し、5周年イヤーを盛り上げていた。
かたや、6人組でグループ名に「Six」が入っていることもあり、「6」という数字を大事にしてきたSixTONESは、今年1月22日に公式モバイルサイト・FAMILY CLUB webのブログ内で、メンバーの松村北斗が「グループ名にかけて5周年はパスして6周年を大切な年にすることにした」(原文ママ)と宣言。実際、Snow Manがベストアルバムを発売してスタジアムライブを行った一方で、SixTONESはデビュー5周年を押し出したイベントは実施していなかったのだ。
そんな中、ようやくSixTONESが来たる26年1月21日にベストアルバム『MILESixTONES -Best Tracks-』をリリースし、全11都市をめぐるツアー『MILESixTONES』のスケジュールを公表。ツアーは1月7日に福岡・マリンメッセ福岡A館で開幕し、6月14日の沖縄・沖縄サントリーアリーナまで全50公演を予定しているという。
SixTONES、CD&ライブ円盤の売上低下……最新作『YOUNG OLD』は自己最低を更新
なお、SixTONESといえば、23年のツアー『慣声の法則』で6都市をめぐったあと、4月に京セラドーム大阪と東京・東京ドームで、グループとして初の単独ドーム公演を開いている。昨年のツアー『VVS』は4大ドーム(大阪・福岡・愛知・東京)、今年1~4月の『YOUNG OLD』は5大ドーム(東京・福岡・大阪・北海道・愛知)にスケールアップしており、このところドームクラスでの単独公演が続いていた。
それだけに、今回のツアーの発表を受けて、STARTO ENTERTAINMENTの一部ファンからは、デビュー当時のライバルだったSnow Manとの“差”を指摘する声が上がっている。というのも、Snow Manの場合はデビュー以降もシングルやアルバムの売り上げが伸び続けており、近年はミリオン(100万枚)に届くことも。昨年2月発売のシングル「LOVE TRIGGER / We'll go together」は初週119.3万枚(オリコン調べ、以下同)を記録。自身初の初週ミリオンを達成した。その人気ゆえに、コンサートも23年からドームツアーが主流となっている。
一方、SixTONESは初の単独シングルとなった「NAVIGATOR」(20年7月発売)こそ初週62.2万枚のヒットとなったが、以降は初週30~50万台を行き来している。さらに、今年9月発売のシングル「Stargaze」の初週記録は33.0万枚で、過去最低をマークしてしまったのだ。
加えて、映像作品の売り上げも如実に低下しており、昨年10月発売のDVD&Blu-ray『VVS』はDVDが初週7万7483枚、Blu-rayは16万3682枚で、合計24万1165枚という歴代最低記録となった。
そして、今年1~4月に行ったドームツアーの模様を収めた映像作品『YOUNG OLD』(10月29日発売)の売り上げは、DVDが6万5951枚、Blu-rayは14万3599枚で、合計は20万9550枚にダウン。前作『VVS』を下回り、自己最低を更新した。
こうした状況もあり、一部ではSixTONESの人気低下によって、ドーム規模の公演ができなくなったのではないか……と見る向きもあるようだ。
しかし、SixTONESファンの多くは「ファンのことを思って、できるだけ全国を回ってアリーナで50公演やって、近い距離で会おうとしてくれるSixTONES、愛しかない」「SixTONESファンの9割以上はアリーナツアーを待ち望んでいたんだよ。外野のファンにとやかく言われる筋合いはない」「ドーム公演が定番になった頃にアリーナツアーをやってくれるのは本当にありがたい。さすがにチケットは当たらないかなと思ったけど、公演数を多くしてくれて神すぎる」と、今回のアリーナツアー開催を前向きに捉えているようだ。
「パワーダウンなどではまったくない」――SixTONESのアリーナツアー開催は「聡明な判断」といえるワケ
書籍『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)、『夢物語は終わらない ~影と光の“ジャニーズ”論~』(文藝春秋)の著者・霜田明寛氏は、SixTONESのツアー規模を踏まえて、以下のように語ってくれた。
「この件を聞いて思い出したのは、関ジャニ∞(現SUPER EIGHT)でした。彼らもグループ名にちなんで8周年をアニバーサリーイヤーとしていましたし、07年に初のドームコンサート『関ジャニ∞ えイトっ!ホンマ!?ビックリ!! ドームコンサート in OSAKA』(大阪・京セラドーム大阪)を行ったあとに、47都道府県を巡るツアー『全国47都道府県 完全制覇!!関ジャニ∞ えっ!ホンマ!?ビックリ!! TOUR 2007』を実施しています。このツアーは、アリーナはおろかホールクラスまでが対象会場となりましたが、距離感が近く感じられたことで、彼らの人気の土台を盤石なものにした印象があります。近年ではファンがアーティストを『ドームに連れていきたい』といった空気になり、大きい会場でライブをやることがよしとされがちですが、会場が小さくなることで感じられるよさもあります」
前述の通り、SixTONESは単独でのドームツアーを経験しているが、霜田氏は「あえてアリーナツアーをするのは、パワーダウンなどではまったくなく、ファンへの感謝の気持ちの表明なのでは」とも指摘する。
「確かに『YOUNG OLD』の映像作品の売り上げは最低記録となってしまったようですが、一方で今年は5月17日から楽曲のストリーミング配信も解禁されましたし、4月より初の民放冠レギュラー番組『Golden SixTONES』(日本テレビ系)も始まって認知も広まるなど、新規のファンも増えやすいタイミング。全国11都市でのツアーは参加ハードルも下がりますし、初めて彼らのコンサートに行きたい層からすれば絶好の機会にもなりますので、総じて聡明な判断と言えるのではないでしょうか」
アリーナツアーに期待が高まる中、ファンの間ではドーム公演の追加発表を願う声も寄せられている。26年は、SixTONESとファンにとって特別な1年になりそうだ。