昨年10月に公開された大ヒットアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に、新規カットや新主題歌を追加して、全7話のエピソードに再構成したTVアニメ版(フジテレビ、TOKYO MXほか)が、11月28日に最終回を迎えた。
「無限列車編」の主人公ともいえる炎柱・煉獄杏寿郎役を演じたのは、アニメ『バクマン。』(NHK教育)の高木秋人役をはじめ、『弱虫ペダル』(テレビ東京系)の新開隼人役などで知られる声優・日野聡。煉獄役で大きな脚光を浴びた日野だが、大ヒット作の重要人物を演じたことで、彼自身に変化はあったのだろうか。
「出演作がどれだけ売れようと、声優自身に入るギャラは変わりませんから、以前より羽振りが良くなったなどの金銭面での変化は特にないでしょう。また、彼自身も演じたキャラクターが人気になったところで、浮かれるタイプではありません。芝居に対してもまっすぐで、粛々と与えられた役を演じる真面目な性格ですね。ベテラン声優に多い『職人気質』タイプです」(声優業界関係者)
なお、12月5日からは新章となる「遊郭編」の放送がスタート。物語の中心人物となる音柱・宇髄天元を演じる小西克幸は、竈門禰豆子役・鬼頭明里とともに5月24日放送の『10万円でできるかな』(テレビ朝日系)に出演。顔出しでのバラエティ出演は珍しいことから、「小西さんテレビ出ててびっくり」「こんなにサービス精神旺盛で面白い方なの知らなかった」などとネット上で大きな反響を呼んだ。
そんな小西の業界評について、前出の業界関係者は以下のように語る。
「小西も日野と同様、絵に描いたような『良い人』ですよ。風柱・不死川実弥役の関智一が主宰する劇団『ヘロヘロQカムパニー』の副座長を務めていた頃は、関に似た芝居をしてしまって悩んでいたようですが、今は小西なりの芝居を身につけたようですね。仕事に対して探究心旺盛で、良い芝居をしますよ。そして人柄も良い。もっと売れてもいい声優だと思います」(同)
業界内で評判の良い柱役の日野と小西に対して、“評判の悪い”柱役声優はいるのだろうか。
「水柱・冨岡義勇役の櫻井孝宏と、蛇柱・伊黒小芭内役の鈴村健一でしょう。櫻井は、芝居は良いけれど、女癖が悪いことで有名でした。30代の頃は、複数の女性声優と同時に交際をしていたようです。40代半ばになった最近では、悪いうわさは聞こえてきませんから、さすがに落ち着いたのでしょうね。一方の鈴村は、とにかく芝居がヘタ(笑)。鈴村の妻である坂本真綾も、珠世役で同作に出演しており、彼女の演技力は業界内でも非常に評価が高い。しかし、鈴村はまったく実力が向上しません。あの夫婦には、実力格差がありますね」(同)
良くも悪くも個性あふれる柱役が揃った『鬼滅の刃』。“中の人”の特性を知ると、よりアニメを楽しめるかもしれない。