――日本各地のご当地で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。
福岡県のご当地調味料:茅乃舎(かやのや)だし
今回は、福岡県にある明治26年創業の久原本家「茅乃舎(かやのや)だし」です。
元々は醤油蔵であり、長年にわたって発酵の力を生かした茅乃舎ブランドの商品開発に力を注いできました。茅乃舎という瓦ぶき屋根のレストランを2005年にOPEN、メニューの“十穀鍋”が人気となり、本格的な料理人がとるだしを家庭でも手軽に再現できないか、と作られたのが「茅乃舎だし」です。当時は出汁パックや化学調味料・保存料無添加は珍しく、瞬く間に家庭に普及し、約15年になります。
出汁パックの中には、九州のだし文化である焼きあごに、だしの定番といわれるかつお節やうるめいわし、真昆布等が使われているので、旨みの相乗効果が期待できます。下味に、九州の海水から作られた海塩や粉末醤油等が入っていて、この出汁パック一袋で高級料亭のようなだしの味わいが、数分煮出すだけで出来上がり。
出汁パックの中身の粉末は、調味料としていろいろな料理に応用できます。丸ごと使えば、カルシウムがとれるのもうれしいですね。だしをとった後も、おかかとして使うこともできますよ。
出汁パックを破り中身を使うレシピを3種類、ご紹介します。
「茅乃舎(かやのや)だし」アレンジレシピ:ブリと野菜サラダのだし煮
旬のブリといつもの野菜サラダでサッと完成♪
【材 料】(2人分)
ブリ 2切れ(180g)、野菜サラダ(市販) 200g、小麦粉 適量、こめ油 大さじ1、茅乃舎だし 1袋
【作り方】
1)ブリに小麦粉を薄くまぶしておく。
2)野菜サラダに茅乃舎だしの袋を破り中身を加えて、サッと和える。
3)フライパンにこめ油を熱して、1)を中弱火で両面に軽く焼き色がつくまで焼く。
4)3)に2)を上にのせ、蓋をして弱火で数分蒸し煮にする。
「茅乃舎(かやのや)だし」アレンジレシピ:さつま揚げと野菜の甘辛だし煮
いつもの煮物とは違った旨みが凝縮♪
【材 料】
さつま揚げ 2枚、じゃがいも 2個、にんじん 4cm、青のり 適量、
(A)てんさい糖、水 各大さじ2、茅乃舎だし(中身) 1袋
【作り方】
さつま揚げと野菜類は食べやすい大きさに切る。野菜類はふんわりラップをして電子レンジ(500w)で5分ほど加熱する。フライパンにさつま揚げと野菜類を入れ、(A)を加えて水分がなくなるまで炒め合わせる。器に盛り、青のりを振る。
「茅乃舎(かやのや)だし」アレンジレシピ:ちりめんじゃこと大根葉のふりかけ
【材 料】
ちりめんじゃこ 50g、大根の葉 1本分(100g)、白ごま 大さじ1、こめ油 大さじ1、茅乃舎だし 1袋
【作り方】
大根の葉は1cmの長さに切る。フライパンにこめ油を熱して、ちりめんじゃこと大根の葉を加えて炒め、茅乃舎だしの中身と白ごまを加えて、炒め合わせる。水分がなくなれば、出来上がり。
大根葉の代わりに小松菜を使ったり、アーモンドなどをプラスしても。
「茅乃舎だし」で豚バラ大根の煮物もおすすめ!
「茅乃舎だし」には、だしの良さを引き立ててくれる下味がついているので、味噌汁に入れる味噌はいつもの半分くらいでOK。おススメは豚バラ大根の煮物。豚肉や大根を炒めて、水と出汁パックで煮込み、砂糖と醤油を少しだけプラスすれば、我が家の定番になること間違いなし。
キノコや油揚げに出汁パックをそのまま入れて、炊き込みご飯に。炊き上がれば、出汁パックは取り出しましょう。
ほかに「減塩 茅乃舎だし」があります。茅乃舎だしのうまみはそのまま残しながら、53%減塩しています。調味料が含まれていないので、だしの風味を楽しめ、ご自分で味付けを調整できる良さがあります。
これ1袋あれば、あなたも料理上手に♪