テレビ朝日系の連続ドラマ『相棒season20』が、3月23日の放送をもって終了する。同作は水谷豊演じる主人公・杉下右京と、その相棒が事件を解決していく刑事ドラマシリーズで、現在“4代目相棒”の冠城亘を演じている反町隆史は今シーズンで卒業。ネット上のドラマファンは“次の相棒”を予想して盛り上がっている一方、「最近の『相棒』の評判を見ると、制作側はキャスティング以上に見直すべき部分がありそう」(テレビ誌ライター)との指摘も聞こえてくる。
「『season20』のラストは、3月16日放送の第19話(最終回スペシャル前篇)、翌週23日放送の第20話(最終回スペシャル後篇)と、2週に渡るエピソードを展開。16日の時点で、今シーズンの撮影を終えたという報道とともに、反町の『無事完走できたことを、本当にうれしく思っています』といったコメントも伝えられました」(同)
『相棒』シリーズの“歴代相棒”は、初代の亀山薫(寺脇康文)、2代目の神戸尊(及川光博)、3代目の甲斐享(成宮寛貴/2016年に芸能界引退)、そして15年10月スタートの『season14』から反町演じる冠城に引き継がれた。
「杉下の相棒としては、冠城が歴代最多出演回数を更新しているだけに、ドラマファンからは『冠城がいなくなると寂しい』『まだまだ冠城さんの相棒を見ていたかった』『かっこよくて、イイ感じに渋い反町さん。卒業が報じられた時はショックだったな~』などと惜しむ声が出ています」(同)
反町の卒業は昨年11月に発表され、その段階からネット上では「残念」という声が出ていた一方、「次の相棒は誰だろう?」「綾野剛とかありそう」「田中圭かな?」「松坂桃李の可能性もある」などと、“予想合戦”も始まっていた。
「ただ、このところネットユーザーの間では、次のキャスティングよりも、ドラマの脚本や演出への酷評が相次いでいました。たとえば最近だと、3月9日放送の第18話。詩人のマキ(太田莉菜)とファッションデザイナーのKAZHO(篠原真衣)という女性が登場し、最後はお互いにナイフを持って刺そうとする展開でしたが、ネット上には『それぞれ殺意を持つほどの描写あった?』『脚本が雑』との書き込みが続出。また、同話は“冠城が刺されるシーン”から始まり、“懐に入れていた詩集のおかげで傷が浅く済んだ”というオチで、こちらも『ベタだな~』『陳腐』と冷めた声が上がってしまいました」(同)
また同話にて、警視庁で「AI時代の捜査方針」について会議が行われるシーンもあったように、近年の『相棒』はAI(人工知能)やVR(バーチャルリアリティ)などの最新技術を積極的に扱う脚本となっているが、これも不評を買っているようだ。
「『season19』から、杉下と冠城が事件の真相究明のために現実世界と仮想空間を行き来するという“VR捜査”が取り入れられたものの、ネット上では『VRの演出に違和感ありまくり』『斬新ではあるけど、ぶっちゃけ余計な演出』などと大不評でした。そのせいか『season20』第6話では、反町出演期間での最低の世帯平均視聴率11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。この数字が出た直後、反町の卒業が発表されたため、ネット上では『変なテコ入れした揚げ句に視聴率も振るわなくなって、反町卒業につながったのでは』『反町さんを卒業させるより、脚本とか演出をなんとかして!』といった声が飛び交いました」(スポーツ紙記者)
なお、同じくテレ朝の人気ドラマ『科捜研の女』シリーズについても、昨年10月発売の「週刊文春」(文藝春秋)が“打ち切り説”を報じている。
「『文春』によれば、テレ朝は現在『科捜研の女Season21』を放送している『木曜ミステリー』枠を、今年7月からのクールで廃止する方針なのだとか。そして新たに“若者向け”の新ドラマ枠を設けるなど、大々的な見直しを図るようですが、『相棒』に関しても、やはり脚本や演出を見直すべきタイミングなのかもしれません」(同)
ともあれ、まずは『相棒season20』がどのような最終回を迎えるのか見届けたい。