整理収納アドバイザーの伊藤まきが、片付けに訪問した現場で「よくやる作業」「よく伝えるおすすめ収納法」を【プロの技】シリーズとして紹介していきます!
ダイソーとセリア「クリア収納ボックス」
7回目は、衣替えシーズンにぴったりの「ジッパー付のクリア収納ボックス(※以下、クリアボックス)」です。収納のプロたちが「待ってました!」と歓喜した新アイテムです!
※ダイソーとセリアともに商品名が異なるので、総合して「クリアボックス」とします。
筆者が注目するのは、セリアとダイソーの全9種類。キャンドゥからも類似品が出ていますが、今回は割愛します。この商品の使い方、魅力などを前編と後編に分けて紹介したいと思います。
前編となる今回は、写真上の6種類をピックアップ。どれも、カラーボックス(奥行き30cm未満)とクローゼット上段(奥行き40cm未満)に使いやすいサイズです。ダイソーとセリアの価格差については、後半に紹介します。
セリア「クリアボックス」各種サイズ
セリア[1]フタ付クリア収納ボックス(浅型)110円(税込み、以下同)
■サイズ:W37×D26×H12.5cm(取っ手の色:黒)
サイズはカラーボックス用「インナーボックス 1/2」とほぼ同じです。中身が見えるので、いちいちラベルを書く手間が省けます。コレクショングッズの保管にも便利です。
セリア[2]フタ付クリア収納ボックス(深型)110円
■サイズ:W37×D26×H26cm(取っ手の色:黒)
収納ボックスの定番サイズです。市販品には、いろいろな素材(カゴ、プラスチック、紙製、不織布など)がありますが、圧倒的に軽くコンパクトです。まとめ買いしても、片手で家に持ち帰ることができます。
セリア[3]PE 収納ボックス 110円
■サイズ:W41×D32×H24cm(取っ手の色:グレー)
一般的なクローゼット上段におすすめのサイズです。ひとり暮らしならベッド下収納にもホコリガードとして役立ちます。
次に、これら3種類の「サイズ感」をお伝えします。
リアルのサイズが伝わるように、セリアの「ビニール製収納ボックス」をニトリのカラーボックスにイン。全て、冬物の毛布を収納しています。ジッパー付きなので、「圧縮袋」より簡単に「かさばる布もの」をコンパクトにできます。
クローゼット上段はタテ置き・ヨコ置き◎
高さ40cmのクローゼット上段を想定して、セリア「PE 収納ボックス」を置きました。取っ手が1つですが、布モノなら取り出しも簡単です。複数の小箱のまとめ入れや季節の飾りなど「割れないモノ」「重すぎないモノ」の収納にも使えます。
セリアのクリアボックスは3種類ともタテ置き・ヨコ置きのどちらもOKです。ジッパー付きだから、片手で出せる点も楽チン。硬質プラスチックや紙製ボックスとの大きな違いです。
次は、ダイソー「クリアボックス」の3種類です。
ダイソー[1]ふた付収納ボックス 110円
■サイズ:W19×D26×H26cm(色:クリアホワイト、グレーの2色)
カラーボックスの空間、タテ1/2にぴったりのサイズです。似たカタチだと、無印良品の「やわらかポリエチレンケース・ハーフ(590円税込)」ニトリ「Nインボックス(W) たて型ハーフ(599円税込)」が有名です。
ダイソー[2]ふた付収納ボックス 220円
■サイズ:W37×D26×H26cm(色:クリアホワイト、グレーの2色)
先に紹介したセリアの「フタ付クリア収納ボックス(深型)」とほぼ同じサイズですが、価格は2倍です。大きな違いは、取手が2面に付いている点です。ビニールの生地も、セリアより強く厚みがあるように感じます。
ダイソー[3]ふた付収納ボックス 220円
■サイズ:W30×D40×H14.5cm(色:クリアホワイト、グレーの2色)
商品の説明イラストでは、テレビ台やローテーブルの下などのデッドスペースの活用を促していますが、クローゼット上段(奥行き40cm)やカラーボックス(内寸横幅40cm)にも使えます。
続いて、ダイソーの「クリアボックス」3種類のサイズ感を見ていきましょう。セリアと同じく、カラーボックスとクローゼット上段に置いたてみました。
ダイソーの「クリアボックス」3種類を、ニトリのカラーボックスにイン。ビニールの生地が厚めなので、四隅がしっかりして安定感があります。大きなポイントは、取っ手の紐が長い点です。高所に置いても、出し入れしやすいデザインですが、どこかで見た記憶がありませんか?
クローゼット上段に最適!
ダイソー「ふた付収納ボックス」3種類を、クローゼット上段(奥行き40cm)にイン。右端に、IKEA「SKUBBボックス(1,799円、3P入り)を用意しました。こうして並べると、取っ手のデザインが同じですよね! 紐が長いと使用者の身長に最適の位置で、簡単に出し入れができます。
各メーカーの良い点をしっかり研究した、ダイソーのこだわりを感じます。次に、セリアとダイソーの違いを比較してみましょう。
[比較]
価格面ではセリアの2倍のダイソーですが、生地の厚みと取っ手のデザインが豪華に感じます。また、素材も違います。ダイソーは、ポリプロピレン(PP)製で食品の保存容器などの材料。無印良品の衣装ケースも、PP素材なので聞き覚えがあると思います。一方のセリアは、ポリエチレン(PE)製でポリ袋などに使われるようです。
衣替えの洋服、バッグの保管、小物の保管などならセリアで間に合う一方、以下の3つに当てはまる場合は、ダイソーがおすすめです。
(1)手を伸ばす高所へ置きたい
(2)漫画やストック品など、少し重めのモノを保管したい
(3)生地のシワ付きを抑えたい
素材がしっかりしている分、お値段アップとなったのかなと筆者は感じました。
次に、「何を入れたら良いの?」という問いに答えます。
クリアバッグ[使い方.1]重ね置きしたい場合は、プラダンで強度UP
収納する面をフラットにしたい、強度を増したいという場合は「プラスチック段ボール(プラダン)」がおすすめ。表面のみ見えない収納にしたい場合は、ランチマットが簡単。どちらもセリア、ダイソーで売っています。
クリアバッグ[使い方.2]冬のかさばる「毛布」と「ダウン」収納に
ダイソーとセリアともに、かさばりがちな冬モノ収納に最適です。写真上のように、H26cmサイズなら薄手の毛布やダウンが2~3枚圧縮収納できます。もちろん、衣替えの衣類もたっぷり収納できます。ほか、バッグやミニ家電のホコリ避けカバーとしても使えます。
クリアバッグ[使い方.3]保管用コレクションのホコリ避けに
ダイソーは、ポリプロピレン(PP)製なので生地が強め。低い場所やキャスター上の保管なら、紙の重さも大丈夫。漫画本など「保管したいモノ」のホコリ避けにおすすめです。
クリアバッグ[使い方.4]外に持ち出したい、アウトドアグッズの収納に
ポリプロピレン・ポリエチレン製ともに「水を吸いにくい」素材なので、春のピクニックセット、夏のプールグッズ、秋のキャンプ道具、冬のスノボ小物など「アウトドア用品」の収納にもおすすめです。
クリアバッグ[使い方.5]高い場所に置く小物入れに最適!
棚上に「軽めの小物ストック」を、まとめるのに便利です。例えば、トイレの棚上に、デリケートシートのストックを。キッチンボードの棚上に、お菓子作りの道具を。スチールラックの上に、思い出アイテムなど壊れないモノなら安心。地震の揺れで落下しても、散らかる面倒がありません。
クリアバッグ[使い方.6]使わないときは、コンパクトにスタンバイ
ダイソーとセリアの6種類を全て畳んで、コンパクトにまとめました。モノは、収納する空間や箱があるほど増えます。硬い収納ボックス(カゴやプラスチック)だと、モノの量が減っても「収納箱の処分費」が大変です。生活の「その後」を考えると、いろんな意味で「軽め」が気楽です。
[まとめ]安くて簡単! 最寄りの揃えやすい店がいちばん!
今回、セリアとダイソーの「クリアボックス」を取り上げました。実は以前に、3COINSのアイテムで類似品を紹介しています。商品の魅力もほぼ同じ(ラベルポケットのみ付かない)ですが、100均のほうが価格が下がります。
コスパの違いは、強度、デザイン、ラベル、ハンドルなどにあるので「個人の好み」ですが、「買いやすさ」は重要。店舗数が多い100均で「気軽に買える」ようになったのので、これからの「衣替えの準備」も簡単ですよ。