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  • 金. 10月 18th, 2024

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「何を演じてもキムタク」な演技は、木村拓哉のおもてなし!? 草なぎ剛とは真逆なあり方

 木村拓哉が主演を務める木曜ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)が、いよいよ4月14日にスタートする。木村は、元アマチュアボクサーで高校のボクシング部コーチとなった主人公・桐沢祥吾を演じ、学生たちとぶつかりながらも、互いに成長していく青春群像劇になるようだ。

 共演者には、満島ひかりや安田顕といった実力派俳優のほか、King&Prince・高橋海人、山田杏奈、村上虹郎ら若手の注目株も登場。さらに、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』や『緊急取調室』といった、高視聴率作品が放送されている枠とあって、『未来への10カウント』にも注目が集まっている。

 木村は同枠で『BG〜身辺警護人〜』(2018、20年)の主演を務めており、どちらも全話平均世帯視聴率15%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とヒットを記録。一方で、木村の演技については、これまでネット上で「何を演じてもキムタク」などと揶揄されることも多い。

 しかし、サイゾーウーマンの人気連載「ジャニーズツッコミ道場」を担当していた田幸和歌子氏は、17年に木村主演ドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)が放送されたタイミングで、そんな“「キムタク」感”をドラマで出すことは、“キムタク流おもてなし”だと考察。加えて、来年1月期にフジテレビ系月曜午後10時枠のドラマで主演を務める草なぎ剛は「自然体」で、木村とはタイプが違うと分析している。

 そこで、『未来への10カウント』スタートに合わせて、同記事を再掲。今回は、一体どんな“木村拓哉”が見られるのか期待しながら、ぜひ振り返ってみてほしい。
(編集部)


“キムタク流おもてなし”の演技、“そういう人”の草なぎ剛……真逆な主演のあり方

 ジャニーズドラマ、さらにはジャニーズ事務所全体が弱体化しているように見える昨今。

 背水の陣で登場したのが、「エース」木村拓哉主演の『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)と、「個性派&実力派」の草なぎ剛が主演する『嘘の戦争』(フジテレビ系)だ。

 視聴率はどちらもそこそこ。しかし、数字よりも、出来栄えは十分に本気度を感じるものとなっている。脚本の良さや共演者の豪華さ、丁寧な作りは、近年の二番煎じや行き当たりばったりの他ジャニーズドラマとは比にならない。

 しかし、それが成立するのは、キムタクの放つスターオーラや、草なぎの演技力・不思議な説得力あってのものだ。両者のドラマにおけるあり方は、真逆と言ってもいいかもしれない。

 まずキムタクは、悪く言えば「何を演じてもキムタク」がやはり『A LIFE』においても健在である。ほかの医師があきらめ、あるいは面倒を避け、手を出そうとしない手術でも、それが目の前の患者にとって最良の方法なら、周囲の反対にあいながら挑もうとする。

 「キムタクならなんとかしてくれるだろう」と思わせる安心感は、これまで散々多数のドラマの中で演じてきた「キムタク」というパブリックイメージあってのものだ。実のところ、SMAP解散を経て、そのパブリックイメージこそが危うくなったいま、ドラマへの影響が不安視されたが、『A LIFE』ではまったく揺るぎない「キムタク」をきっちり演じている。

 特に「キムタク」感溢れていたのは、第2話。一度は手のしびれから仕事を続ける希望を絶たれ、自殺未遂してしまった和菓子職人・森本(平泉成)の病因を突き止めた沖田(キムタク)は、本人の合意を得て、周りの猛反対にあいつつも、手術を強行、成功させる。森本はうれしそうに、息子が作ったという和菓子を沖田に渡す。すると、本来は患者からお礼を受け取ってはいけないのもお構いなしに、目の前で箱を開け、豪快にむしゃむしゃと食べてみせるのだ。

 もし受け取ったとしても、部屋に持ち帰り、みんなでお茶菓子としていただくのが普通だが、キムタクはそんな普通なことはしない。わざわざ本人の前で、しかも、和菓子に似つかわしくない豪快な食べ方でパクついて見せるというのは、いかにもな“キムタク流おもてなし”に見える。

 『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の「ビストロスマップ」でも、ゲストを迎えたトークなどでは、相手が喜ぶことをちょっとわざとらしいくらいにやってみせ、「キムタク」力を見せていた。ドラマでも、丁寧に作られた作品の細部に、きちんと「キムタク」という既存のキャラクターが生かされているのだ。

 一方、『嘘の戦争』の草なぎは、先ほど「演技派」と書いたが、正直なところ、本当に「演技派」なのかよくわからない。なぜなら、演技しているようにはまったく見えず、本当に「そういう人」に見えるからだ。

 大きな表現をせず、目の表情の変化や頬の筋肉の動きだけで、感情が伝わってくる。同じ“笑顔”をしていても、どこか遠くを見るような虚無の目が多い中、施設の子どもたちにじゃれつかれているときだけは、本当に笑っているように見える。

 実際の草なぎは、最も嘘をつけないタイプに見えるのに、ドラマの中では実に滑らかに舌が回る。こんなにも饒舌なのは、好きなモノの話をするときだけではないだろうか。演技になると、ナチュラルに饒舌にもなるし、姿勢も仕草も、別人のものになる。いわゆる「憑依系俳優」とも違っていて、役が乗り移るというよりも、草なぎ自身の中にある1つの顔がそのまま出てきているのではないか、と思うほどに自然体なのだ。

 ちなみに、最初、『嘘の戦争』でコンピュータに強い詐欺師見習いを演じるSexy Zone・菊池風磨の演技が、ちょっと邪魔に見えた。フードをかぶってタルそうにしゃべる様子には「なんちゃって赤西仁か」「隙あらば、すぐにかっこつけてくるな」などと思った。

 だが、いくら斜に構えてみても、草なぎ演じる主人公・一ノ瀬の放つ本当か嘘かわからない発言をすぐに信じ、動揺し、振り回され、一挙手一投足に目を白黒させる。これは、ドラマを見ている視聴者の「視点」、心の動きともリンクしている。そう思うと、カッコつけてみせることにも意味があるのだ。

 ともあれ、今クールのドラマを大きく牽引していると言っていい2つのジャニーズ主演ドラマ。久しぶりに数字や世間の評判を心配せず、純粋にのめりこめんで見られるジャニーズドラマの登場が、ちょっとうれしい。
(田幸和歌子)

※2017年1月31日初出の記事に追記、編集を加えています。


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