子役としても成人俳優としても成功を収め、2006年に同性愛者だとカミングアウトした後も役者としてのキャリアは絶好調。パートナーと幸せな家庭を築き上げるなど私生活も充実している、ハリウッドきっての演技派俳優ニール・パトリック・ハリス(48)。現在、11年前に開催したハロウィーン・パーティで提供した料理について、あまりにも不謹慎だとネット上で大バッシングを受けている。
問題になっているのは、11年にニールがパートナーのデイヴィッド・パーカーと開催したハロウィーン・パーティで撮影された1枚の写真。パーティに招待された国民的コメディ『モダン・ファミリー』のジェシー・タイラー・ファーガソンの同性のパートナー、ジャスティン・ミキタがTwitterに投稿したもので、「エイミー・ワインハウスの死体。ビーフリブ、プルドポーク、チキンソーセージ、スパイシーBBQソースを添えて」という説明文が付けられている料理が確認できる。
腐敗した人間の死体を模した肉料理で、潰れた片目と大きく開いた口が血の色に染まったグロテスクな見た目から、パッと見、検視中の遺体のように見えるショッキングな1枚だ。当時はジャスティンがすぐに投稿を削除したこと、Twitterのユーザー数が現在と比べて4分の1ほどだったこと、ニールもパートナーもこのことについてコメントしなかったことから、ネット上で話題になる期間は短かった。
聞く人の心に強く残るソウルフルな歌声が高く評価されたエイミーは、この料理がサーブされた4カ月前の11年7月に急死している。うつや自傷、摂食障害にも苦しんだつらい人生で、死因は禁酒をした後に致死量の酒を飲んだ事故死だと発表されている。
現地時間5月10日、アシュリー・リースというライターが、「25歳以上のネット民がつい最近ニール・パトリック・ハリスのエイミー・ワインハウスの死体ケーキについて知ったことが信じられない」とツイート。「ニールは、エイミーの死からそれほどたっていないハロウィーンで、彼女の死体を模したケーキを出した。この時から私は彼のことが大嫌いになった」とつぶやき、たちまちネット上で拡散された。
ネット上では「こんなリアルだとは思わなかった。ひどすぎる」「不謹慎で言葉を失う」「ニールの顔を見たら、この料理を思い出す。もう彼の作品は二度と見ない」「遺族はこのことを知ってるの?」「ブラックユーモアではなく、死者に対する侮辱行為でしょ」といった声が噴出。
「00年〜10年代、メディアにおける女性セレブの扱いはひどいものがあった。晩年のエイミーは本当に気の毒だった」「同性愛者であるニールと彼のパートナーは、女性に対して意地悪なところがある」といった意見も書き込まれるなど、大炎上している。
ニールとデイヴィッドは、このハロウィーンパーティを開催した前年に代理母を通じて男女の双子をもうけ、14年に結婚。毎年、ハロウィーンは家族で仮装し幸せそうな写真をSNSに投稿してきたことから、過去の行為とのギャップに戸惑うファンも少なくない。
セレブや有名人の過去の言動をSNSで掘り起こして糾弾し、出演作の放送中止や降板に追い込む行為は「キャンセルカルチャー」と呼ばれ、昨今過激化していると問題視されている。
しかし、今回のニールの一件について、27歳で不運の死を遂げたエイミーのグロテスクな死体を模した料理を出すのは、あまりにもやりすぎだったという声が圧倒的で、出演作がお蔵入りになっても当然だとみられている。
沈黙しているニールが、今後どのようなコメントを出すのかに注目したい。