5月19日、千葉県の男性宅からドーベルマン2匹を盗み出したとして動物愛護団体のメンバーが逮捕された。屋外で飼育されていたドーベルマンが劣悪な環境に置かれていたため犯行に及んだという。
ドーベルマンが飼育されていた環境や逮捕された動物愛護団体メンバーの実態については今後の捜査で明らかになると思われるが、仮にドーベルマンが実際に劣悪な環境に置かれており、容疑者らが“正義感”からドーベルマンを“救出”した場合はどうだろうか?
ここには、法に従い犬を放置することが正しいのか、法を犯してでも犬を助けることが正しいのか、という倫理的な問題が潜んでいる。
これについて、動物と人間の関係について哲学的に研究されている一ノ瀬正樹教授(*)に話を聞いた。
(*)武蔵野大学人間科学部人間科学科(哲学)教授、東京大学名誉教授(哲学講座)、オックスフォード大学名誉フェロウ、日本哲学会会長
一ノ瀬教授自身もかつて劣悪な環境に置かれた飼い犬に遭遇したことがあるという……
続きをいぬねこ+で読む