• 日. 12月 22nd, 2024

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明日あなたが被害にあうかもしれない

印鑑で3万円の出費!? 買い物狂い、“彫り直し”の相場を知らず、2万円の大損

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。 

 私、一応、一応ね? 大卒なんですよ。卒業したのは、変人が多数輩出されていると有名(?)な早稲田大学。早大では、卒業記念に印鑑を3本セットでプレゼントしてくれるという粋な計らいがあったんです。しかーし!

 バカN子は当時、自分が使っていたペンネームだの、好きだった先輩の名前だのを大事な卒業記念ハンコに記してしまったのです。嗚呼、本当にこの女は大馬鹿者だあ~!!

 それから時が過ぎること10年……。ステディと結婚する際、母が「このハンコ、せっかく立派なものなんだから、文字の入れ直しをしてもらいなさい」と差し出してきました。10年を時を経て再会するとは……ジーン。

 その印鑑は立派な入れ物に入ってるし、ちゃんと「早稲田大学卒業記念」って入ってるし、こりゃあ、大事にしなきゃだめよねえ……ウンウン。母は「街のはんこ屋さんでやってくれるはずだ」と言うので、私は「まあ、掘り直しだし、1本5,000円も出せばやってくれるよねえ?」とのんきに考え、翌日にはんこ屋さんへと向かいました。ところが……。

 はんこ屋さんに到着し、私が印鑑を見せると、店主のおばあさんは眉をひそめました。

店主「これはね、水牛のハンコでとても良いものですよ。でもねえ……掘り直しっていうのはけっこうお金がかかるもんなんですよ。うちで扱っているハンコが1本1万7,000円くらいなんですけど……」

 そうして電卓を弾きながら「3本でしょう……? となると4~5万円はかかってしまうの」と一言。えええええ!? 4~5万円~~~~~!?!?!?!?!?

店主「使えるハンコはないかしら? この『寿』くらいなら使えない?」

 ああ、そうだった……。あたしゃ、当時、「寿みかこ」なるPNで活動していたんだった……なんたる黒歴史。

「いや、ちょっと考えます。ほかのお店とも相談してみて、また出直しますね」

 すると、おばあさんも「ウーン」と唸りながら、こう言いました。

店主「せっかく結婚のお祝いのハンコだから、うちでやりたい気持ちもあるんですよ。ご予算はいくらだったんですか?」

「そうですね、1本5,000円くらいだと思ってました……。出せるとしたら、3万円くらいが限度かと……」

店主「消費税込み、3万5,000円でどうかしら?」

「すみません、もうちょっと考えてみます」

店主「じゃあ、3万3,000円でどう?」

 その時、私は印鑑の相場をまったく理解していなかったので、この値段が高いのか安いのかさっぱりわかりませんでしたが、最初に4~5万円という値段を聞いていたので、「じゃあ、それでお願いします」と彫り直しを頼むことに。

 おばあさんも優しそうな人でしたし、悪い人ではないだろうと信じたのです。しかし、バカN子は、本当に馬鹿な女なのです。よせばいいものを、店を出た後に「ハンコ 彫り直し 相場」とネット検索してしまったんです。

 すると、なんと「4,500円」で受け付けているお店を発見! びえ~~~ん!!!!!!!!!! “安かろう悪かろう”と思いながら、レビューを見ると、まさかの超高評価! 「はやくて安くて仕上がりも満足です!」というものばかり……ぐぬぬぬぬ、くっそおおおおお~~~~~!

 嗚呼、なぜいつもネットを使う私が今回に限ってなんの調査もせずにお店へ突撃したのか。約2万円も損しちゃったよおおおおおお!!!!!!!!!!

 目に見えて落ち込む私を隣で見ていたステディは、こう言いました。

ステディ「大丈夫だよ……。N子ちゃんは可愛いんだから。可愛いから大丈夫」

 なんだよ、その超理論。可愛いって言われりゃどんな女もにこにこすると思ってるのかよ。

ステディ「どうしたらN子ちゃんは元気になる?」

「金だよ、金! 2万円くれたらすぐに元気になるよ!!」

ステディ「そ、そんな……。2万円N子ちゃんにあげたら、今度は僕が具合悪くなっちゃう……」

「こうして不幸の連鎖は生まれるのね……」

 そんな話をしているうちになんだかバカバカしくなり、落ち着きを取り戻すことができました。まあ、高かったけど一生の買い物だし、どんな書体にするかプロに相談できたし、いいものを買ったわ。うん、そう思わないとやってられない……(涙)。

■今回の出費
「印鑑の彫り直し」 3万3,000円

By Admin