「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、管理栄養士・猪坂みなみ先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
人気うどんチェーン、夏に食べたい「おすすめメニュー」はコレ!
記録的な猛暑が続き、すでに夏バテ気味という人も多いのでは? 食欲も落ちてしまいがちですが、うどんチェーンでは、さっぱりと食べられるメニューが充実しています。
そこで今回は、人気うどんチェーン「はなまるうどん」「丸亀製麵」「なか卯」に注目。管理栄養士の猪坂みなみ先生が、栄養面から見て夏におすすめしたい商品を、各店1品ずつ選んじゃいます!
――まずは「はなまるうどん」のおすすめメニューを教えてください。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) ズバリ、「塩豚温玉ぶっかけ」(中・670円、税込み/以下同)です! 豚肉や卵には、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が含まれています。うどんのように糖質を多く含む主食を食べる際、ビタミンB1を一緒に摂ると、効率よく糖をエネルギーに変換できるため、暑さでバテやすい時期にはおすすめの組み合わせです。
また、卵は半熟状態だと消化しやすいので、暑さで胃もたれ気味という人でも食べやすいはず。なお、このうどんにトッピングされているネギには、アリシンという成分が含まれており、ビタミンB1の吸収率を高めてくれるんです。なので「塩豚温玉ぶっかけ」は栄養面から見て、とてもいい組み合わせだといえます。
ちなみに、このメニューは「温」と「冷」どちらでもオーダーできるので、冷房で体が冷えているときは「温」を、屋外を歩いてきた後などは「冷」をというように、状況に応じて選べるのもうれしいですね。
――続いて、「丸亀製麺」はどうですか?
猪坂 「鬼おろし豚しゃぶぶっかけ」(並・690円)がおすすめです。豚肉はしゃぶしゃぶにすることで余分な脂が落ちるので、脂質の摂りすぎが気になる人も選びやすいと思います。
また、たっぷりとトッピングされた大根には、先ほども出てきたアリシンが含まれているため、豚肉のビタミンB1と相性がいい。さらに、ちょこんとゆずが乗っているので、いい香りでリラックスやリフレッシュができそうですね。
ポン酢でさっぱりとした味付けに仕上げられているため、食欲のない暑い日でも食べやすく、夏の栄養補給に役立つ冷やし麺だと思います。
――最後に、「なか卯」のおすすめメニューを教えてください。
猪坂 「ねぎ親子がけうどん」(並・620円)がいいですね。こちらは、なか卯の定番メニュー「親子丼」(並・490円)の具をうどんに乗せたもの。麺メニューはどうしてもたんぱく質が不足しやすいので、鶏肉や卵がたっぷり摂れるのはいいですね。
多めにトッピングされているネギからは、ビタミンCなどのビタミン、カリウムなどのミネラルが摂れます。夏は汗をかくことでミネラルなどを失いやすいので、こういった野菜から補うことも意識したいところ。
また、“味変”できるようにピリ辛の柚子スパイスが添えられているのもいいですね。このような辛み成分には食欲増進作用があるので、夏バテで食欲不振になりやすい人は、ぜひ選んでみてください。ただし、辛いものを食べすぎると粘膜に悪影響を及ぼすこともあるので、要注意です。
――今回紹介した3品から、「一番おすすめのメニュー」を選ぶならどれですか?
猪坂 しいて一つ選ぶなら、はなまるうどんの「塩豚温玉ぶっかけ」でしょうか。豚肉と卵食材から、疲労回復に役立つビタミンB1を摂れる点がポイント高いですね。
ただし、豚バラ肉は脂質が多めなので、脂っぽさが気になる人は、丸亀製麺の「鬼おろし豚しゃぶぶっかけ」のほうがおすすめ。豚肉を湯通ししている分、さっぱりと食べられますよ。
今回は、夏におすすめのうどんメニューを紹介してきました。どれも食欲が落ちてバテやすい時期に摂りたいたんぱく質やビタミン、ミネラルなどの補給に役立つメニューですので、ご自身の好みやニーズに合うメニューを選んで、暑い夏も元気に過ごしていきましょう!
(文:佐藤真琴)
猪坂みなみ(いのさか・みなみ)
管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。
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