• 月. 12月 23rd, 2024

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明日あなたが被害にあうかもしれない

ニトリで気に入った4万円のドレッサー、“予算オーバー”で諦めモードもまさかの展開に!

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。 

 ある日、ステディがこう言ったんですよ。「結婚祝いもらった~!」と。

「へー! 誰からもらったの?」

ステディ「お父さん! 新居の家電とか家具とか買いなさいって」

「すごいねえ」

ステディ「すごいよねえ、20万円ももらっちゃった」

 に、に、にじゅうまんえん~~~~~!?!?!?!?!? そ、そんな……、うちの母なんて一銭もくれなかったのに……!!

ステディ「そりゃあ、キミはすごい借金してるもの……」

 そ、そうか……。まあ、そうだわね。何百万円も貸している娘に20万円でも渡した日にゃあ、「これで借金、ちょっと減らすね!」なんてことになるか、新たに散財してしまうかもしれないもんね。

 にしても、ステディ、あんたってほんと正直な男ねえ。あたしが20万円もらったら、「10万円ももらっちゃったあ。てへぺろ」とか言って、10万円くらいそっと懐に入れちゃうかもしれないわよ!? っていうのはさすがに冗談だけど、もらった額を正直に言わない可能性は余裕であるわ。だって、20万円って言わなかったら、「だいたい3万円くらいかな?」なんて思っちゃうし、「それならステディが自由に使ってくれればいいわ」って思っちゃうもん。でも、20万円っちゅーたら話は別よ!

「それ、半分私にくれんかね?」

ステディ「だめだよ(笑)。生活する上で必要なものに使いましょう。キミにあげたらすぐにジュエリーに消えちゃうんだもん」

 ぐむむむ……! やはりそうよね!! ステディが、なにか欲しいものはないかと聞くので、私は「ウーン」と頭をひねりました。そうねえ……、最近デブ化に歯止めがかからないから、服よりも美容系のものがいいわ……。

 はッ! そうだ!! ドレッサーなんてどうかしら!? 毎朝、ドレッサーの前で可愛くメイクして~♪ 化粧品にもこだわったら美意識が上がって痩せそうな気がする! 痩せなくても、きれいな子ブタくらいにはなれる気がする! 決めた。あたし、ドレッサーを希望します!!

 そんなわけで翌日、我々は早速、インテリアショップ・ニトリへ出かけました。お店の2階に上がると、フロアの奥にドレッサーコーナーが広がっています。田舎だし、しょっぱいラインアップかと思っていたけど、意外と種類豊富だったわ?

 ワクワクしながら1台ずつチェックしていく私。最初、楽天などで検索した時には、「3面鏡なんてよさそう!」と思っていましたが、いざ目の前にすると「3面もいらないかも」と思い始めました。どうせ私、横顔ブスだし、つらい現実にまざまざと触れることないよねえ……? それよりもお部屋にマッチしたコンパクトなドレッサーがいいわ?

 私の目に留まったのは、とってもコンパクトなドレッサー。高さがけっこうあって、「肘をつきながらメイクできます」と説明書きがされていました。ウンウン、とっても気に入った! でも、お値段は予算をオーバー。「ドレッサーが欲しい」と言った時、ステディに「いくらくらいするの?」と聞かれて、あたしゃ「2万円くらいだと思う」と答えたんですよ。そしたら、ステディが「そのくらいなら全然いいよ!」と言ってくれたの。なのに、このドレッサーときたら4万円もする。ううう、ステディにねだりにくい……!

 その時、私は過去の出来事を思い出しました。昔、鬱を患っていた私は、ある夜、とても死にたくなってべそをかきながら、妹に相談したのです。その時に話したのは、こんな内容。

 ここに、AとBアイスがあったとします。Aは高級でもちろんとってもおいしいアイス。かたやBは普通のやっすいアイス。友達とこのアイスを2つ目の前にしたとして、皆さんならきっとこう言うと思います。「高いほう食べなよ!」もしくは「半分こしよ!」と。

 ああ、でもバカN子は本能のままに「あたし、Aのアイスを食べたい!」と言ってしまうのです。結果、友達は遠慮してBのアイスを食べる。そして、そのアイスを食べ終わり、その日の夜になって私は猛烈に自分を嫌いになり、「なんで! なんであのときBを選ばなかったんだ!」とこぶしを振り上げて泣く。そんなことを繰り返してしまう自分が嫌になった。

 そう妹に泣きついたのでした……(ちなみに妹は爆笑していました)。ああ、あたしゃまた同じ過ちを犯そうとしている。あたしゃ、あの頃からなにも進歩していないじゃないかあああ! そう思い、今回は諦めようとしたとき、ステディがすっと後ろに立ちました。

ステディ「どう?」

「あ、あのね。これがいいと思うんだけど……お値段がね……」

ステディ「いいんじゃない? 気に入ったものにするといいよ。長く使うものだから、良いものを買いな!」

 ス、ス、ステディ~~~~~!!!!!!!!!!(涙)

 そんなわけで、夫のまさかの一言で素敵なドレッサーを手に入れることができました。だ、大事に使わせていただきます!!

■今回の買い物
ニトリ「ドレッサー」 4万2,000円

By Admin