「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、管理栄養士・猪坂みなみ先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
成城石井、カルディ、無印良品「夏におすすめ」レトルトカレー12選!
暑い夏は、ピリッと辛い物が食べたくなる季節ですよね。しかし、猛暑の日は自炊するのも面倒……そんな時に役立つのは、レトルトカレー! 昨今は定番の欧風カレーだけでなく、スパイスカレーやインドカレーなど、さまざまな種類のレトルトカレーが手頃な価格で買えるので、自宅で本格的な味が楽しめちゃうんです。
そこで今回は、レトルトカレーの品揃えが充実している成城石井、無印良品、そしてカルディコーヒーファーム等で販売されている商品から、猪坂先生がおすすめをチョイス。「栄養がたっぷり摂れるカレー」「夏に食べたいスパイスカレー」という2つのテーマに合わせて、各店2品ずつ選んでもらいました。
――栄養面から見て、夏にカレーを食べるメリットはなんですか?
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) カレーはエネルギー源となるご飯(お米)と、体を作るたんぱく質(肉や魚介類)、体の調子を整えてくれるビタミンやミネラルなどを含む野菜類を1皿で摂ることができます。そのため、「暑さで食欲が落ちやすい」「夏は栄養バランスが崩れがち」という人には、特におすすめしたいメニューです。
ルーに含まれるスパイスには、消化を促進したり、食欲を増進させたりする働きがあるだけでなく、自律神経の働きを高める作用も期待されています。夏場は室内と屋外の温度差が大きく自律神経が乱れやすいので、スパイスが効いたカレーは夏にピッタリではないでしょうか。
ちなみに、カレーのような辛いものを食べると汗が出ると思いますが、蒸発するときに皮膚の体温を奪ってくれるんです。そうすると、爽快感や涼しさを感じられるので、カレーは暑い時期におすすめの料理だといえます。
――それではまず、夏はもちろん1年中食べたい「栄養がたっぷり摂れるカレー」を教えてください。
成城石井:「成城石井desica ココナッツ風味香るグリーンカレー」(150g、453円/税込み・店頭価格、以下同)
猪坂 たんぱく質源となる鶏肉と、ビタミンやミネラル、食物繊維を含むヤングコーン、赤ピーマンなどの具材がたっぷり入ったグリーンカレー。爽快な辛さの青唐辛子や、東南アジアの柑橘類であるコブミカン、ココナッツ、レモングラスなどによって、本場の味わいに仕上げられている点もうれしいですね。
成城石井:「成城石井desica 旨みたっぷりホタテバターカレー」(180g、572円)
猪坂 ホタテがたっぷり入っているので、普段あまり魚介類を食べない人におすすめ。ホタテ以外にも、抗酸化作用の強い成分を含むトマトやたまねぎ、くるみなども入っています。特に夏は、紫外線によってお肌がダメージを受けやすい季節ですが、抗酸化作用を持つ成分はバリア機能があるので、美容を気にする人も積極的に取り入れてみてください。
無印良品:「素材を生かしたカレー バターチキン」(180g、350円)
猪坂 定番&人気の「バターチキン」カレーは、主原料が鶏肉であるため、たんぱく質をしっかり摂取できます。さらに、ビタミンやミネラルを含むたまねぎやカシューナッツ、トマトなどが含まれているのもいいですね。特にトマトは味の違うものが3種類使用されており、酸味や甘味、旨みをバランスよく味わえる商品だと思います。
無印良品:「素材を生かした ごろごろ野菜と豚ひき肉の大盛りカレー」(300g、350円)
猪坂 商品名の通り、じゃがいも、にんじん、たまねぎなどの野菜が“ごろごろ”と入った一品。ビタミンB1が豊富な豚のひき肉も使用されているものの、これだけではたんぱく質が少なめなので、食べるときはゆで卵などを追加するといいでしょう。
カルディ:「北海道から 北海道産牛すじカレー」(180g、383円)
猪坂 牛すじがたっぷり入ったカレーなので、たんぱく質をしっかり摂取できます。ただし、含まれている野菜の量が少ないため、より栄養バランスを整えるためには、ご飯は白米ではなく雑穀米や玄米にしたり、副菜としてサラダをプラスしたりして、ビタミンやミネラル、食物繊維を補うようにしましょう。
カルディ:「カルディオリジナル インドカレー キーマカレー」(180g、267円 ※店頭セール価格)
猪坂 ヨーグルトやスパイスが配合された、本格的なキーマカレー。鶏のひき肉が入っており、たんぱく質の摂取に役立つ商品です。また、たまねぎやトマト、生姜、にんにくなどの野菜が入っているのもポイントが高い。目玉焼きを添えると、味がまろやかになるだけでなく、たんぱく質やビタミン類の補給にもなるのでおすすめですよ。
――続いて、「夏に食べたいスパイスカレー」はどれですか?
成城石井:「成城石井desica 6種野菜と9種スパイスのトマトカレー」(180g、453円)
猪坂 クミン、コリアンダー、ガラムマサラ、メース、ターメリック、オレガノ、ブラックペッパー、クローブ、シナモンという9種類のスパイスが含まれた、トマトベースのカレーです。しかし辛さは控えめなので、誰でもおいしく食べられる点もうれしい。また、じゃがいもやトマト、にんじん、かぼちゃ、パプリカ、たまねぎなど、スパイスのみならず野菜もたっぷり入っている点もいいですね。
成城石井:「成城石井desica 有機キヌアとガルバンゾビーンズのスパイシーカレー」(200g、453円)
猪坂 こちらも、ブラックペッパーやコリアンダー、カルダモン、赤唐辛子、オールスパイス、ホワイトペッパー、クミン、シナモン、ターメリックなど、さまざまな香辛料を配合。具材としては、ひよこ豆やキヌア、トマト、たまねぎなど植物性の食材が中心なので、夏バテ気味でお肉は避けたいという人でも食べやすいでしょう。
無印良品:「素材を生かした 冷やして食べる チキンジンジャーカレー」(180g、350円)
猪坂 「夏に食べたい」というテーマなら、無印良品の冷やして食べるカレーがおすすめ! 「チキンジンジャーカレー」は、生姜やターメリック、唐辛子などが入っているので、適度な辛さを楽しめます。鶏肉がたっぷり入っていて、たんぱく質を補給できる点もいいですね。
ご飯だけでなく、そうめん、冷やしたうどんにもピッタリなので、どうしても食欲がないときは、麺類にかけたほうが箸が進みそう。夏バテで栄養不足が気になる人は、ぜひ一度試してみてください。
無印良品:「素材を生かしたカレー スパイシーチキン」(180g、350円)
猪坂 ブラックペッパーと赤唐辛子の刺激が特徴的なカレー。コリアンダー、ターメリック、カルダモン、シナモン、クローブなど、さまざまなスパイスの豊かな香りを感じることで、食欲低下も防止できるでしょう。
カルディ:「カルディオリジナル カラダよろこぶ ジンジャーとスパイスのチキンカレー」(180g、347円 ※店頭セール価格)
猪坂 血流を促進し、発汗を促す成分を含む生姜が入ったスパイシーなチキンカレー。食べると体がポカポカしてくるので、冷房の強い室内に長時間いることが多く、冷えを感じるという人に特におすすめです。
カルディ:「カルディオリジナル 和山椒キーマカレー」(180g、324円)
猪坂 和のスパイスである山椒がきいた、ちょっと変わった一品。山椒以外にも、コリアンダーやターメリック、カルダモン、フェンネル、メッチ、コショウ、ニンニクなどの香辛料が使用されており、さわやかなスパイス感を味わえます。かつおや昆布がベースに使われたカレーなので、さっぱりと食べられる点も夏向きですね。
暑さで食欲が落ちやすい季節ですが、そんな時こそきちんと栄養補給しなければ、体調不良を招いてしまいます。スパイシーなカレーで食欲を取り戻して、元気に過ごしていきましょう!
(文:佐藤真琴)
猪坂みなみ(いのさか・みなみ)
管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。
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