エリザベス女王の葬儀が終わり、チャールズ国王の治世が本格的に始まったが、英王室に関する暴露本が今後立て続けにリリースとなる。先行して公開された一部内容を見ると、どの本にも「メーガン夫人がいかに性悪か」ということがスタッフの証言として書かれており、ネット上では「さもありなん」という声が上がっている。
女優時代の仕事関係者や王室スタッフに厳しく接し、キャサリン皇太子妃を泣かせたこともあると伝えられてきたメーガン夫人。「アメリカ人とイギリス人では労働倫理が異なるから」とかばう声もあったが、現地時間の10月6日に発売される暴露本には、スタッフから「ナルシストのソシオパス」呼ばわりされるほどひどい人物だったとつづられている。
英紙「タイムズ」の王室担当記者バレンタイン・ロウが、王室に仕えるスタッフたちから聞き取った証言をまとめた『Courtiers: The Hidden Power Behind the Crown(廷臣:王冠に裏に隠された権力)』によると、メーガン夫人は「女王の孫であるヘンリー王子と結婚することで、自分は“イギリスのビヨンセ”になれる」と信じ、期待で胸を膨らませていたとのこと。
プリンセスとして芸能活動を行い、ビヨンセのような世界的なスターになれると思っていたが、芸能活動などもってのほか、王室のシニアメンバーとして厳格なプロトコールとルールのもと公務を行わなければならないという現実に幻滅し、自分は王室に理解してもらえず追いつめられていると思うようになったという。
同書には、ヘンリー王子の新しいガールフレンドとして注目されるようになったメーガン夫人が、「こんなことまで書かれるなんて!」とゴシップ報道に憤慨し、王子に「私との交際をきちんと公表しなければ別れる」と脅したとも明かされているようだ。
オーストラリア外遊で市民との交流を嫌悪
メーガン夫人は、王室のメンバーが、商業組織や営利団体からプレゼントを受け取ってはいけないというルールを無視し、郵送されてくる衣装やジュエリー、キャンドルをもらっていたそうで、それをとがめたパーソナル・アシスタントと激しく衝突するということもあったという。
2018年には、妊娠中にオーストラリア外遊を行ったが、メーガン夫人は市民と交流したり笑顔で握手をすることに嫌悪感を示し、「報酬ももらえないのに、こんなことするなんて信じられない!」と文句を口にしたとのこと。
現地の農家を訪問する際には、夫人は自分で作ったというバナナブレッドを持参して「気さくで気の利くプリンセス」だと話題になったが、このバナナブレッドも、実際はスタッフが作ったものだったという。
オーストラリア外遊によって、メーガン夫人とスタッフの関係はますます悪化。同行した取材記者たちにも終始素っ気ない対応で、メディアとの関係も一気に険悪になったとか。
また、ヒステリックに怒鳴ることもあったというメーガン夫人のことを、スタッフは陰で「ナルシストのソシオパス」と呼ぶようになり、自分たちのことを“メーガン(サセックス公爵夫人)の信じられないような言動に耐え、生き延びた”という意味の「サセックス・サバイバーズ・クラブ」と称していたとも書かれている。
10月4日に発売される、米誌「ヴァニティ・フェア」の王室担当記者ケイティ・ニコールが執筆した『The New Royals: Queen Elizabeth’s Legacy and the Future of the Crown(新しい王室:エリザベス女王のレガシーと 国王の将来)』には、ウィリアム皇太子の胸中が書かれているとのこと。
皇太子はヘンリー王子が自分を支えてくれる“ウィングマン”だと信じていたため、王室離脱を許せずにいるが、一方で「キャサリン皇太子妃共々、『(メーガンが去ることで)波乱が起こらなくなる』とホッとした」という。
9月29日に発売される、カミラ王妃の伝記『Camilla: From Outcast to Queen Consort(カミラ:のけ者から王妃へ)』は、2018年にヘンリー王子の伝記を出版した王室作家アンジェラ・レビンが執筆。王妃が初めてメーガン夫人に会った時のことを詳しく紹介している。
世間からのバッシングやメディアからの侮蔑、王室メンバーから冷たくされた経験がある自分なら、厳しい制限がある王室にメーガンがうまくなじめる手助けができるのではないかと思った王妃は、「新しい環境に慣れるようサポートしたい」と張り切り、プライベートでランチを共にする機会を設けたとのこと。
その席で王妃は、「あなたのメンターになりたい」「サポートしたい」と申し出て、プレッシャーにはどう対応すればよいのかなどを熱心にアドバイス。「誰にも苦しんでほしくない。メーガンには好意を抱いているから、なおさら苦労させたくない」と思っていたというが、「メーガンは、見るからにつまらなそうで、無反応だった」という。「自分のやり方でやる ──という強い意思を持っていた」とされ、王妃のアドバイスは完全に無視された形となった、と書かれている。
英王室の暴露本は世間の注目を集めることが多いが、王室を離脱しアメリカで王室批判をしているメーガン夫人に関する本は特に売れ行きがよい。今年7月にリリースされた『Revenge: Meghan, Harry, and the War Between the Windsors(復讐:メーガン、ヘンリー、そしてウィンザー家との戦争)』は、発売前からベストセラーになったほどだ。
発売を目前に控えた3冊の内容を受けて、ネット上は「もはや何ひとつ驚かない」「メーガンがどんな人物なのか、すでに知っている」「ナルシストのソシオパスというニックネームはピッタリ」といった声が多く、「イギリスのビヨンセには失笑」「ダイアナ元妃の慈善活動も、台本のあるショーだとメーガンは思ってそう」などと冷ややかな意見が大多数だ。
国王の孫であるヘンリー王子夫妻の子ども、アーチーとリリベットには、王子と王女の称号を持つ資格があるはずだが、チャールズ国王が誕生してもうすぐ3週間になる今も正式な発表はない。
王室のスリム化を考えている国王は、王室を離脱したヘンリー王子夫妻の子どもたちには称号を与えないという見方も出ており、だからこそ、このタイミングでの暴露本リリースも容認しているのではないかという声が上がっている。