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『ねほりんぱほりん』ボディーガード回――ドラマのような経験談に、ブタの人形がキムタクに見えた【2022年シーズン7】

ByAdmin

10月 24, 2022 #ドラマレビュー

 NHK Eテレの人気番組『ねほりんぱほりん』のシーズン7が10月7日よりスタートした。かわいらしいモグラの人形ねほりん(山里亮太)とぱほりん(YOU)が、ブタの人形に扮した“顔出しNG”の訳ありゲストに、聞きにくい話題を“ねほりはほり”聞き出す新感覚トークショーだ。

※本記事は『ねほりんぱほりん』シーズン7「ボディーガード」のネタバレを含みます

『ねほりんぱほりん』ボディーガード、「泣いて抱き合う母と子を引き離す」お仕事も

 10月21日放送回のテーマは「ボディーガード」。要人を警護するSP(警視庁所属)とは違い、ボディーガードはさまざまな依頼に応じて民間人の警護を行っているそうだが、なにかと謎に包まれた職業である。今回はボディーガード歴8年のカズマさん(40代)と、同歴4年のヒロキさん(30代)の2名がゲストとして登場した。

 そもそもなぜボディーガードになったのか? カズマさんは「無人島に何か一つ持って行けるとしたら君を持って行きたいと言ってもらえるような男」に憧れて目指したとのこと。元警察官かつ元自衛隊員のヒロキさんは、警察と自衛隊では直接人を守っていると実感できる仕事があまりなかったため、「ボディーガードはダイレクトに人を守る仕事なので、すごいいい仕事だなと思った」そうだ。危険を伴う仕事とあって“人の役に立ちたい”という熱い志が感じられ、ブタの人形がやたらとイケメンに見えてくる。

 カズマさんは政治家や韓流ミュージシャン、ヒロキさんは世界的ガールズグループなどそうそうたる人物を警護してきたが、中にはイレギュラーな仕事もあるそう。印象に残った仕事を聞かれると、カズマさんは、離婚調停中の父親から、「(母親が子どもを連れて行かないように)子どもを守ってほしい」と依頼があり、「4年間くらいお子さんの警護を担当したこと」と回想。

 あるとき、警護中にバッタリ母親と鉢合わせしてしまい、「お母さんも泣いて、お子さんも泣いてしまっていて。2人して泣き崩れてる状況で、抱き合って……」というツライ状況に陥ってしまったとか。「2~3分好きにしてもらって、ちょっと落ち着いたところで『もうそろそろいいですか?』といって声を掛ける」という手段をとったとのこと。過酷だが、ドラマになりそうなシチュエーション。やはり、ブタがキムタクか何かに見えてきやしないか。

 続いてヒロキさんの印象に残った仕事は、一般人が銀座のクラブやキャバクラに行く際に付き添う仕事とのこと。「40代くらいの気の弱そうな方だったんですけど、『いかにもボディーガードらしい動きをしてくれ』と言われました」と明かす。

 要するに、“要人ぶってカッコつけたい!”という見栄で雇われたわけだが、ヒロキさんは警護していてむなしさを感じたものの、「(依頼主)本人の寂しさもあると思うんで。そういう寂しさを満たしてあげるっていうか、心の安全を守るっていうのも、我々の仕事の範疇かなと思いますね」と優しい。

 「お店に先行してバッと入っていって、ライトでイスの下とかパッパッて照らして。顔を頻繁にきょろきょろ動かしたりして、お店の方に『困ります』と押し出されるまでが一連の流れ」と、依頼通りのいかにもボディーガードな動きを全力で行ったそうだ。強いだけじゃなく優しいなんて、このブタに守られたい欲が高まる。

『ねほりんぱほりん』ボディーガードの結論「ヤクザと酒は怖い」

 視聴者として一番気になるのは「どんな危ない目に遭うのか?」という点だと思うが、カズマさん・ヒロキさんをはじめボディーガードの話を聞いていると、この世で最も怖いものはヤクザと酒だ! と思わされる。

 まずカズマさん。「お父様がヤクザのお偉いさん」だという新郎から、結婚式の警護を依頼されたという。結婚を父親に隠して進めていたが気づかれてしまい、「オマエラの結婚式、ぶっ潰してやる」と脅迫を受けたそうで、結婚式当日は「仲間のヤクザが式場の敷地のすぐ外にズラッと。5人くらい並んでました」とのこと。式に直接の被害はなく済んだものの、その後の新郎の安否が気になるエピソードではある。

 また、2人とは別に、インタビューVTRに出演したアキラさん(50代、ボディーガード歴25年)も、不動産がらみの依頼でヤクザ7~8人に囲まれた体験を語っていたし、また別のマサヤさん(50代、歴26年)も、土地問題の依頼でヤクザに拳銃を向けられた体験を語っていた。もはや警察案件では……とも思うが、ボディーガードはヤクザ対応を免れなさそうだ。

 そしてヤクザ同様、酒も恐ろしいと思い知らされることに。VTR出演のアキラさんは、アルコール依存の妻を持つ男性から、「妻が酒を飲まないように見ていてくれ」との依頼を受けたことがあるそう。もう一人、VTR出演のリュウタさん(50代、ボディーガード歴24年)は、不動産会社から「シェアハウスで酒を飲んだら暴れる男性がいる」と依頼され、住み込みで住人警護にあたったという。ヤクザとはまた別の方向性の厄介さがお酒関連にはありそう。

 想像以上にハードなボディーガードのお仕事。ヤクザとお酒に溺れた人に耐性がある人におすすめしたい。

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