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「本物の温泉」に近い入浴剤ランキング! ドラッグストア、コンビニでも買える10点を専門家がジャッジ

ByAdmin

10月 29, 2022 #トレンド, #暮らし

 関東では、10月にして11月末並の寒さが襲っていると報じられる今日このごろ。冷え込む夜に恋しくなるものといえば、お風呂ですよね。寒さが厳しくなるほど、あったかな湯が骨身にしみてきます。

 そんなお風呂のお供といえば「入浴剤」。数多ある入浴剤のうち、昨年、サイゾーウーマンでは「温泉」ジャンルに注目して、「温泉再現度」をランキング発表しました。温泉研究家・郡司勇氏が厳正にチェックした全10商品のうち、1位に輝いたものとは……? どれもコンビニやドラッグストア、バラエティショップで買える入浴剤なので、再掲するこの機会に、ぜひチェックしてみてください。

※商品名、価格などは2021年2月時点の情報です。


 寒さが深まると恋しくなる「温泉」。しかし、昨年から続くステイホームの影響で、温泉旅行へ出かけられず涙している人もいるのでは? そこで活用したいのが、自宅でも温泉気分が楽しめる入浴剤。

 「箱根温泉の湯」など、人気の温泉地を打ち出したものや、炭酸力をアピールするものなど、その種類はよりどりみどり。なにを選べばいいのか、お風呂好きこそ迷ってしまうもの。

 そこで今回、飲湯で全国の温泉を当てる「利き湯」を特技とし、『TVチャンピオン 全国温泉通選手権』(テレビ東京系)で3連覇を果たした温泉研究家の郡司勇氏に、コンビニやドラッグストア、バラエティショップで買える入浴剤10点を「温泉の再現度」を指標にジャッジしてもらいました。手頃な価格でいますぐ買える、お墨付きの入浴剤をベスト5形式で発表!

温泉と入浴剤の違いとは?

——初歩知識として、温泉と入浴剤のお湯はなにが違うのでしょうか? 入浴剤で温泉を再現するのは可能ですか?

郡司勇氏(以下、郡司) 温泉は、成分物質を1Lあたり1g以上含有されていることが条件です。含有されている成分によって、重曹泉、食塩泉といった泉質名がつきます。

 一般的に、家のお風呂の容量は200Lなので、温泉にするには成分を200g入れなければいけません。市販の入浴剤に配合されている成分量でいうと、7袋以上、使用量としている7倍は入れてほしいですね。少なくても3倍以上。量が多すぎて悪影響が出ることはありませんし、メーカー各社も禁止していません。

——入浴剤と一口に言っても、温泉を再現した温泉入浴剤や、発泡性の炭酸系、岩塩などソルト系など、さまざまな種類があります。それぞれどういう特徴がありますか?

郡司 一般的な入浴剤に使われている成分を、おおまかに挙げるとこのようになります。

・重曹(炭酸水素Na):湯上がりが「さっぱり」
・炭酸Na(苛性ソーダ):湯上がりの肌が「つるつる」
・芒硝(硫酸Na):肌のうるおいを感じる保湿効果
・岩塩:体がポカポカする保温効果

 例えば、重曹はさっぱりするので夏場は非常によいです。冬は保湿効果の芒硝が入った入浴剤を使うなど、使用感で使い分けることができます。

 一般的に売られている安価な入浴剤は、だいたいがこれら4つの成分の組み合わせで、例えば「バスクリン」はいろいろなシリーズがあっても、成分はどれも芒硝に重曹を入れたものなんです。違いは香料と色だけ。バスクリンだけでなく、ほかの多くが芒硝と重曹、重曹と炭酸Naといった成分の組み合わせで、炭酸系は、それに発泡剤が加わってるものになります。

専門家が選ぶ入浴剤ベスト!

 ここからは、郡司氏が実際に使用感をチェックして判定したベスト5を発表。5点満点で採点し、ランク付けしてもらった。

点数(5点満点) 4
成分 ミネラル塩(マグマ塩)
特徴 原料は3億8千万年前のヒマラヤ山脈から採掘した岩塩のみ

 

 天然の岩塩に含まれている硫黄の香りが良い。湯を舐めると塩辛く、温泉に近くてとても良いです。塩の温泉は「熱の湯」といわれていて、いつまでも体のホカホカが続くのが特徴。ただ、この商品に使われている天然の岩塩は高価なため、3袋以上入れようと思うと価格面でつらい。それで1点減点となりました。

入浴剤ベスト2:きき湯 FINEHEATリセットナイト(株式会社バスクリン) 
「人工炭酸泉に近い」

点数(5点満点) 3
主要成分 炭酸Na、重曹、食塩
特徴 高濃度炭酸ガス(きき湯食塩炭酸湯比)配合、硫酸ナトリウム(温泉ミネラル:有効成分)を配合

 すごい泡で炭酸が濃く、強い。人工炭酸泉に近く、ほかの炭酸系入浴剤の「きき湯」「バブ薬用メディキュア」と比べて一番炭酸力が強力。舐めるとしっかり炭酸水の味がする。炭酸が強いと保温効果があり、ポカポカが継続します。

点数(5点満点) 3
主要成分 炭酸Na、重曹
特徴 「美人の湯」の湯ざわり。湯上り後のお肌をつるつる、さらさらに

 「美人の湯」の特徴の一つ、つるつる感がよく出ています。メーカー規定の使用量でも、ちゃんとつるつるするので気持ちが良い。モール泉の紅茶のような色が出ているのも良い。香りはさわやか。

入浴剤4位:本格炭酸 温泉ソムリエが驚いた秘湯 紀伊花山 (株式会社クロイスターズ/ドン・キホーテのみ取り扱い)
「炭酸と苦味が花山温泉に似ている」

点数(5点満点) 3
主要成分 芒硝、重曹
特徴 温泉ソムリエ協会公認。日本でも珍しい秘湯の雰囲気が楽しめる

 炭酸と苦味が花山温泉に似ている。実際の花山温泉は非常に湯が濃いので、再現するには10袋くらい入れないと再現は難しいですが、洗面器に1個で足湯を楽しむのもおすすめです。

入浴剤5位:そのほかは、どれも同レベル

・日本の名湯 源泉の愉しみ(株式会社バスクリン)

点数(5点満点) 3
主要成分 炭酸Na
特徴 各温泉地に認められた「温泉地公認」入浴剤

 4種類入っているアソートのうち3つは一般的な成分ですが、道後はつるつる系の炭酸Naが入っていて、肌感は結構良いです。

・きき湯 マグネシウム炭酸湯(株式会社バスクリン)

点数(5点満点) 2
主要成分 芒硝、重曹、炭酸Na
特徴 温泉由来の有効成分配合

 炭酸系ではありますが、薄い。

・バブ薬用メディキュア(花王)

点数(5点満点) 2+
主要成分 重曹、炭酸Na
特徴 高濃度炭酸。温泉成分配合

 中程度の炭酸です。

・いい湯旅立ち にごり湯紀行 ひのきの香り(白元アース) 

点数(5点満点) 2
主要成分 芒硝
特徴 ヒアルロン酸(保湿成分)配合

 芒硝の一般的な入浴剤。ほっとするひのきの香りは良い。

・薬泉 ほぐし浴(株式会社バスクリン)

点数(5点満点) 2
主要成分 芒硝、重曹
特徴 「生薬の当帰(トウキ)エキス配合

 一般的な入浴剤。ややつるつる感がある。ほっとするいい香り。

・いい湯旅立ち 雪見にごり湯の旅 箱根(白元アース) 

点数(5点満点) 1
主要成分 重曹、芒硝
特徴 保湿成分(チンピエキス、ヨモギエキス)配合

 「箱根」で判定。重曹と芒硝を使った一般的な入浴剤。

専門家の推薦入浴剤:湯の素(村上商会)
「本格硫黄泉が自宅で味わえる!」

 小さいキャップ2杯で、日光湯元温泉や万座温泉のような温泉が味わえます。白濁の硫黄泉になり、においも本格的。シルバーリングは真っ黒に変色するほど、本格硫黄泉になります。(※取り扱いは村上商店HP、ネット販売各種)

郡司勇(ぐんじ・いさむ)
温泉研究家、一級建築士。全日本温泉研究会会長。好きな温泉地は別府、万座。温泉は新鮮さが重要と考え、長年の観察により掛け流しか循環か、一瞬で判定できる。著書に『秘湯、珍湯、怪湯を行く』(角川書店)『達人が選ぶ 名湯宿60選』(エクスナレッジ)『究極の温泉 伝統建築篇』(アーキメディア)ほか多数。

※2021年2月3日初出の記事に再編集を加えています。

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