「クイズ」「グルメ」「トーク」「動物」「ドッキリ」などを主軸に、各テレビ局で数多のバラエティが放送されている。中でも、業界人が「本当に面白い!」と注目する番組は何なのだろう。
「TOKYO MXで、午後6時から不定期放送されている『パンサー尾形の竹馬散歩』は面白いです。これは、パンサー・尾形貴弘が、竹馬に乗りながら街歩きするという変わった散歩番組。店内に入る時は竹馬から降りますが、それ以外は竹馬で移動します。酷暑の中、息も絶え絶えに竹馬で歩き、電信柱にもたれかかるなり、『電信柱のありがたみがわかりますわ』とコメントできるのは、尾形を置いてほかにいないでしょう」(業界関係者)
ちなみに尾形は、75歳まで家のローンを返済しなければいけないという“十字架”を背負って仕事をしていると公言する身。「その悲哀さが滲み出るところもまたいい」(同)そうだ。
また、日本テレビ系の『カズレーザーと学ぶ。』もおすすめの番組だという。
「火曜午後10時から放送されている『カズレーザーと学ぶ。』は、“超ハードコア教養バラエティー”と銘打っているだけあって、『不老不死』『AI』『犯罪』など刺激的なテーマが並びます。それを中途半端な笑いにせず、オンエアしているのがすごい。この枠は『幸せ!ボンビーガール』終了後、KAT-TUN・亀梨和也をMCに据えた『一撃解明バラエティ ひと目でわかる!!』を放送するも約1年で打ち切りに。『カズレーザーと学ぶ。』の振り切った番組構成がどこまで受け入れられるかは定かではありませんが、既存のバラエティに飽きた知的好奇心旺盛な層には響いているのかもしれません」(同)
「新しいことをやっているわけではないが、心配になるほどの“ゆるさ”が斬新」(同)と評価されるのが、『有吉クイズ』(テレビ朝日系)。
「もともと同番組は5回の特番を経て、火曜深夜でレギュラー化。有吉弘行の脱毛シーンなどぶっ飛んだ“プライベート密着クイズ”が有名でした。今年10月から火曜午後8時枠に昇格。出川哲朗がカーナビなしで目的地を目指すドライブなど、ストレートな企画は深夜時代から変わりません。むしろこうした、『飾らないリアルさが面白いんだ』という番組スタッフの自信を感じます。『この後何が起きたでしょう?』といった、有益な情報が一切ないクイズを出題するところも、スタッフの狙いなのでしょう」(同)
なお、『有吉クイズ』の裏番組は『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)。有吉が、大御所・さんまと直接対決するという構図も見ものだ。停滞しているといわれるテレビ業界に、新しい風を吹き込む番組は今後現れるのだろうか。