• 日. 12月 22nd, 2024

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中居正広の病状、ディープな「女性セブン」と薄っぺらい美談しか書けない「女性自身」の差

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 2022年も年末を迎え、女性週刊誌も合併号に。よって女性誌ランキングは年内最後(来週は年末恒例、女性ランキング記事です!)。そして女性週刊誌の今年最後の表紙を見てつくづく思った。King & Prince(女性セブン)、KinKi Kids(女性自身)、新しい地図(週刊女性)。今年もいろいろあったジャニーズ。なんだかんだ言って、ジャニーズ関連で年が終わる――。

第631回(12/15〜12/20発売号より)
1位「中居正広 激やせが止まらない『大腸がんの名医』と極限の極秘闘病」(「女性セブン」23年1月5・12日号)
参照「中居正広へ――元スマが捧げた『希望の灯火』」(「女性自身」23年1月3・10日合併号)
2位「氷川きよし 最速の『再始動シナリオ』新パートナーはあの滝沢秀明氏」
参照「新われらの時代に 新興宗教と女性」(「女性セブン」23年1月5・12日号)
3位「佐藤健 『もう1つのFirst Love』美女と深夜3時の熱狂」(「女性セブン」23年1月5・12日号)

 先週、中居正広の病状を報じた「女性セブン」と「女性自身」。「セブン」では、中居が再手術するなど深刻な病状を具体的な状況から指摘、かなりディープな情報源がいることを匂わせていた。一方「自身」は病状に関する具体的記述はなく、にもかかわらず、なぜか楽観論を展開、中居復帰に関しても「来年の春ごろ」と具体的に報じていた。

 その2誌が今週もまた、中居について特集している。案の定「セブン」は前回同様の“悲観論”を、そして「自身」は“楽観論”を展開する形でだ。

 まずは「セブン」。12月11日放送の『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞』(フジテレビ系)のVTR出演で、その激やせが話題になったほどの中居だったが、実は、このVTR収録は放送の1カ月前。つまり現在の中居は、さらに痩せてしまったと指摘、その上、最初の病院から転院し、数多くのVIP患者を手がけた有名医師のもと、極秘入院をしていると“独自情報”をぶち上げた。

 そして、これまた前回同様、消化器外科の専門医から“一般論”としてコメントを得て、中居の病状を紐解いていく。かなり進行している可能性、転移の可能性、腸閉塞の可能性、抗がん剤の副作用、などなど。そして、休養は3カ月は必要だと。やはり「セブン」は、かなりのディープスロートを擁していると思わせる情報ばかりだ。

 一方の「自身」は、新しい地図のファンミーティング会場で配られたペンライトが中居のSMAP時代のメンバーカラーの青だったことで、これは“中居へのエール”だと指摘、中居と新しい地図3人の絆を“希望の灯火”として記事にしている。とはいえ、中身はほぼなく、あまりに薄い美談だ。

 2号にわたり中居の詳しい病状を報じた「セブン」。一方、薄っぺらい友情記事しか書けなかった「自身」。2誌を比べると、嫌が応でも「セブン」情報の信憑性は、かなり高いと思えてしまう。年をまたぐ中居の心配な状況。来年は好転することを先週に続き祈りたい。

 今年最も衝撃的だった事件のひとつが、安倍晋三元首相の襲撃事件だ。そしてクローズアップされたのが旧統一教会であり、さらにほかの宗教団体に対しても、さまざまな問題が指摘されている。そんな宗教団体にまつわる興味深い芸能記事が「女性セブン」に掲載されている。

 その内容は、ちょっと不思議なものだ。今年いっぱいで歌手活動を休止する氷川きよしだが、その“今後”について、今年ジャニーズ事務所を退社した滝沢秀明氏と“合流”し、パートナーとして連携するのではないかというのだ。

 氷川と滝沢氏に共通項などあるのかと不思議に思うかもしれないが、それが両者ともに創価学会の信者だということらしい。氷川が熱心な学会信者だということは知られた話だが、滝沢氏も――。しかも滝沢氏は、現在旧統一教会でも被害者として大きな問題になっている“二世信者”でもあるらしい。さらにさらに、熱心な学会信者の滝沢ママは氷川とも仲良しだというのだ。ちょっとびっくり。

 記事は氷川の今後に関する芸能記事だが、しかし滝沢氏が実は宗教二世だったという指摘は、大きな意味を持つのではないのか。というのも「セブン」の同号のルポ企画「新われらの時代」では「新興宗教と女性」と題し、宗教二世を苦しめるのは、ほとんどが“母親”、つまり女性であることを指摘、その背景にある日本社会の問題に切り込んでいるからだ。

 このルポは大変興味深い。新興宗教にカモにされているのは、多くが女性であること、その背景には、日本社会や企業の中で厳然と存在する男女格差、男女差別、女性の孤立、そして出産育児など家事を一方的に強いられる風土が現存すること、そして、これらが女性たちがカルトに取り込まれる要因だと指摘されていく。中でも旧統一教会元信者で脱会支援を続ける竹迫之氏のコメントは興味深い。

「日本の男性は会社とのつながりが深く、妻とろくに会話をしない人が多い。当然、夫婦仲は冷え切り、孤独を深めた妻は信仰に癒しを求めます。誤解を恐れずたとえれば、夫は男尊女卑の日本企業という宗教団体に入っていて、そこで置いてけぼりをくらった妻が別のカルトに入信するようなもの」

 少々昭和チックな認識かなとも思えるが、面白い喩えだろう。氷川&タッキー記事と“信仰宗教と女性”ルポ。続けて読むと興味深い。おすすめしたい。

佐藤健と広末涼子の不倫熱愛報道をなかったことにする「女性セブン」

 佐藤健が家族ぐるみで交際する千鳥のノブの自宅で、W杯日本対クロアチア戦を観戦したらしい。美女2人と。それだけの記事なのだが、こんな一文に違和感を抱いた。

「かつてプライベートでは、前田敦子(31才)、吉岡里帆(29才)ら女優との恋が噂された佐藤だが、決定的な熱愛報道には至らなかった」

 いやいや、何をおっしゃる「女性セブン」さま! 今から8年ほど前、佐藤は広末涼子との不倫熱愛を報じられたのではなかったのか。佐藤のマンションにピンヒール姿で向かい、一夜を過ごす広末、そして芸能人御用達の密室岩盤浴でデートもする――。そんな決定的な熱愛報道を写真付きで報じたのは「セブン」さまではなかったのか。なのに、なぜこんな記述を? 何か深い理由でもあるのだろうか――。

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