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キンプリ・平野紫耀のダンスの魅力は? プロ講師が「ツキヨミ」の振り、個人の特徴を徹底解説

 2018年5月、「シンデレラガール」という王道のアイドルソングで鮮烈なデビューを飾ったKing&Prince(以下、キンプリ)。その後、19年4月発売の3rdシングル「君を待ってる」までは王子様路線をひた走っていたが、同年6月発売の1stアルバム『King&Prince』のリード曲「Naughty Girl」から路線変更。ヒップホップ系のクールな楽曲も増えた。

 その後、彼らはアメリカ・ロサンゼルスで武者修行。ヒップホップの世界大会で優勝経験を持つメルビン・ティムティム氏や、ブルーノ・マーズの振り付けで有名なフィル・タイヤ氏から指導を受けダンススキルを磨き、メルビン氏が振り付けを行った21年5月発売の7thシングル「Magic Touch」で、その成果を発揮。徐々にパフォーマンスが注目を集めるように。

 そして昨年6月に発売した4thアルバム『Made in』のリード曲「ichiban」のMVが公式YouTubeチャンネルで公開されるやいなや、高難易度のダンスが大きな話題を呼んだ。同曲の振り付けをした、BTSやTWICEなども手掛ける世界的ダンサー・RIEHATA氏は、同年11月発売の11thシングル「ツキヨミ」でも引き続き振り付けを担当。さらにレベルの上がった5人のダンスは、いまやジャニーズファンのみならず、プロのダンサーからも高い評価を得ている。

 そんな彼らのダンスの魅力はどこにあるのか。今回は、渋谷・新宿・横浜を中心に、キンプリをはじめとするジャニーズアイドルから、K-POP、三浦大知、安室奈美恵らのアーティストのカバーダンスを教えているダンスインストラクター・BRASTONのYumi(上田由美子)先生に、キンプリのダンスの特徴をご解説いただいた。

King&Princeの「ichiban」「ツキヨミ」は、単に“マネするだけ”では表現しきれない

――Yumi先生は、キンプリをはじめ、さまざまなアーティストの楽曲を生徒さんに教えていますが、取り上げるアーティストや楽曲はどのように決めていますか?

Yumi氏(以下、Yumi) 基本的には、生徒さんからのリクエストに基づいて決めています。以前は安室奈美恵さんの曲を踊りたいという人が多かったのですが、その後、嵐の楽曲に関する要望が増え、Snow Manが20年1月にCDデビューしてからは、彼らのレッスンがレギュラー化していますね。キンプリも、激しいダンスで注目されるようになってからリクエストが増え、一度に20~30人を教えています。

 生徒の年齢層は20~40代の方が多いですが、50~60代の方もいらっしゃいます。私のレッスンは基本的に大人のペースで進めるので、小学生の参加はダンス経験者のみに限定していますが、最近は小学生も参加してくれます。男女比は、圧倒的に女性が多いですね。

――レッスンをするにあたって、映像を見て振り起こしをされるかと思います。キンプリ楽曲のダンスの印象についてお聞かせください。

Yumi デビュー曲の「シンデレラガール」は、キラキラした王道のアイドルソングっていう感じで、キャッチーな振り付け。特に、手振りが多いのが特徴です。この曲は、“全員できれいに振りをそろえる”という点が大きなポイントかなと思います。

 なお、「シンデレラガール」は「ダンス経験はないけどマネして踊ってみよう」という人が多かったように思いますが、メルビン氏が振り付けを担当した「Magic Touch」以降は、ダンス経験者からも注目を集めるような高度なダンスに変わってきました。

 「ichiban」になると、メンバーそれぞれの個性も出てきましたし、デビュー時に比べるとグループ全体のダンススキルが上がっているのが目に見えてわかりますよね。表現の幅もグンと広がった。いい意味で“ジャニーズっぽくない”楽曲だなと感じます。

 最新曲の「ツキヨミ」は、アップテンポのメロディから想像する以上にダンスが激しく、驚きました。振りの手数がより多く、ステップも細かい。実際のレッスンでは、特に間奏でみんな苦戦して、悲鳴が上がっていましたね(笑)。

 レッスンの際は、生徒さんそれぞれに、好きな担当メンバーの振り付けを指導して踊ってもらうこともあります。「ichiban」や「ツキヨミ」のダンスは、単に“振りをマネする”だけでは表現しきれないので、曲にのせることや動きの角度などもアドバイスするようにしています。

――これまでさまざまなキンプリ楽曲をレッスンで扱ってきたというYumi先生ですが、メンバーそれぞれのダンスの特徴はどのようにお考えでしょうか?

Yumi まず、平野紫耀くんのダンスの魅力はなんといっても、自分の体を最大限に生かしたダンス。「ichiban」ではまず首がよく動いていますし、動きの可動域最大限の振り幅を端から端まで、体力を惜しまず使うダイナミックなダンスは、そもそもの体幹や筋力がしっかりしているからこそできること。力を入れたり脱力したり、緩急の付け方も独特で素晴らしいし、「ichiban」や「ツキヨミ」のようなワイルドかつセクシーなダンスが似合いますよね。

 永瀬廉くんは一つひとつの振り付けを丁寧に踊っていて、色気のあるなめらかな動きがうまい。もともとダンスに苦手意識があったようですが、今ではまったくそれを感じさせませんし、全体的にレベルが高いキンプリにいるからこその悩みだったのかもしれませんね。“力強さ”というよりは、セクシーさを感じる楽曲で独自の魅力を発揮する気がします。

 幼少期からヒップホップダンスを習っていた高橋海人くんは、コンテストで優勝した経験もあり、もともとの実力が高い。「ichiban」を見ると、ほかのメンバーよりも細かく動いています。“表情”というより“顔自体”もよく動いていて、表現力が圧倒的。デビュー初期は本人のキャラクターもあいまってかわいらしい爽やかな楽曲も似合っていましたが、彼の本来の持ち味が出るのは、「ichiban」や「ツキヨミ」のように、ヒップホップテイストのダンスでしょう。

 岸優太くんは、自分なりの魅せ方を持っていると思います。歌番組でパフォーマンスしているのを見たときに、独特の“間”を使って表現しているところに色気を感じました。力強さも持っている方なので、「ツキヨミ」のようにワイルドかつセクシーなダンスが似合います。

 神宮寺勇太くんは、デビュー時に比べてダンスの表現力がかなり上がっていて、特に「ツキヨミ」で踊りの変化を感じました。永瀬くん同様に踊り方が丁寧でクセがないので、振り起こしの際に、よく参考にしています。彼はどの系統も似合う、幅が広いタイプだと思います。

 図に示すとやや偏りがある結果となりましたが、さまざまな経験を重ね、デビュー時のフレッシュで爽やかなイメージから一変し、今では大人の魅力が感じられるダンスに変わってきたのではないでしょうか。

By Admin