• 月. 12月 23rd, 2024

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黒島結菜と宮沢氷魚、週刊誌の熱愛記事に感じるモヤモヤのワケ

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 マンガ雑誌「イブニング」(講談社)が2月いっぱいで休刊に。2001年の創刊から愛読していた雑誌だが、しかし、ここ十数年来マンガを含めどんどん雑誌がなくなっていく。そしてオンラインの世界に。寂しい。紙が好きだ、やっぱり。

第639回(2/23〜2/28発売号より)
1位「宮沢氷魚&黒島結菜 朝ドラカップル誕生 再燃「ちむどんどん愛」」(「女性自身」3月14日号)
2位「西島秀俊 『木村拓哉と朝まで!』あすなろ5人会継続中」(「女性自身」3月14日号)
3位「Kōki, ターボ忖度で上がる女優のハードル」(「週刊女性」3月14日号)
※「女性セブン」は合併号休み

 そうきたか! 世間をざわつかせた朝ドラ前作『ちむどんどん』だが、そのヒロイン黒島結菜が夫役の宮沢氷魚と真剣交際をしているというスクープを「女性自身」が報じている。

 記事によると、撮影当時から仲がよかったという2人。人見知りの黒島が宮沢とは波長が合い、共通の趣味も多く、最近になって恋人として真剣に交際しているのだとか。そして記事には熱愛を証明するツーショット写真も――。

 いや、違う。このツーショット写真、熱愛を証明するもの――例えばどちらかのマンションから出てきたとか、デートしている現場――などではなく、実は昨年11月に“ある事情”で「自身」が撮ったもので、さらに言えば「自身」記事は、2人が真剣交際しているという記述だけで、付き合っているというそのディテールや目撃談などはまったくない。

 ただ匿名の映像制作関係者の「最近になって、2人が恋人同士として真剣に交際を始めている、という話が耳に入ってきたのです」「交際を始めてからは、隙間を見つけて会っているようですよ。お互いの作品を見たらLINEで報告し合っているようです」というコメントがあるのみなのだ。

 記事に添付されたツーショット写真を「自身」が撮った経緯は、2人の熱愛とは関係ない。昨年11月にパリから一時帰国していた杏が自宅で催した、杏の長男の誕生パーティに招待された宮沢と黒島。そして一緒に帰宅する様子を「自身」がキャッチ、その様子はすでに「自身」昨年11月29日・12月6日合併号で、熱愛とは無関係に報じられている。

 実際、ツーショットを撮った当日、2人は同じ車に乗ってその場を去ったと記事にはあるが、しかし「自身」がその後2人を追跡した形跡はない。そんな写真を、熱愛情報をキャッチした今、改めて引っ張り出してきたというものだ。直接熱愛とは関係ないツーショットで、そんな感じだから、記事全体を読んでもなんだかモヤモヤしてしまう。

 きっと熱愛、真剣交際は本当なんだと思う。でも「自身」の中途半端な取材っぷり、さらに以前撮ったツーショットを熱愛の証拠とばかりに堂々掲載している安易さも相まって、妙にモヤモヤする記事になってしまった。残念だ。

 高良健吾に成田凌、永瀬廉と、真偽のほどはバラバラだが、共演者とうわさになってきた黒島の共演者キラーぶり、また、朝ドラ共演者と結婚し離婚した、黒島が尊敬してやまない杏との関係もなんだかモヤモヤする。同じ轍を踏まないといいな、と。

 そして2位の「女性自身」記事も、これまた“いまなぜ?”というものだ。ドラマ『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)で30年ぶりの共演を果たしたという西島秀俊と石田ひかり。その関係は1993 年に放送されたドラマ『あすなろ白書』(フジテレビ系)にあるという。

 木村拓哉、筒井道隆、鈴木杏樹といった錚々たる出演者、そして最高視聴率30%超えという今では考えられないヒット作で共演者たちの絆は強く、放送後20年がたった2018年には「あすなろ」5人が集結して同窓会を開き、その後も何度か「あすなろ会」が開催されている、というもの。

 しかも現在は、コロナ禍で会も休止中らしい。なのに、なぜ今? まあ『警視庁アウトサイダー』で西島と石田が共演したことで、何か企画を! ってな感じだろう。でも記事のなかに、ちょっと感慨深いことがあった。「自身」記事では、「あすなろ会」の絆がいかに強いかのエピソードとして、当時ある雑誌に掲載された木村拓哉のインタビューが紹介されている。

「この前、筒井くんと西島くんが家に飲みに来たんだよ。朝の6時くらいまでズーッと飲んでた(以下略)」

 そして、この雑誌こそアイドルインタビュー雑誌のパイオニア(?)であり、主婦と生活社から発行されている「JUNON」だ。93年にはキムタクがまだ「JUNON」に登場していた! とっても感慨深い。というのも、それまで蜜月関係にあった「JUNON」とジャニーズ事務所だが、その後ある事件で大決裂してしまうから。それがいわゆる“JUNON事件”だ。

 01年、「JUNON」では当時人気を博していたDA PUMPの広告を掲載した。しかし、このDA PUMP、ダンスができる男子ボーカルユニットとしてジャニーズ事務所から目の敵にされていた存在だった。しかもDA PUMP の広告は、あろうことかSMAPの香取慎吾が登場した記事のすぐ後頁に掲載されていたのだ。当然大激怒したジャニーズ事務所。「JUNON」に出入り禁止を宣言し、以降、「JUNON」からジャニーズタレントが姿を消した。そんな経緯があったから、「JUNON」に掲載されたキムタクのインタビューが30年の時を経て引用されたのが、本当に感慨深くて――。

 「あすなろ会」には興味がないが、この引用に激しく反応してしまった。

映画初出演Kōki,のブルーリボン新人賞受賞は「出来レース」

 とはいえ、今は再び仲良しとなったジャニーズと「週刊女性」には、今回かなり攻めた記事が掲載されている。それが、木村拓哉の次女Kōki,に関するもの。モデルだけでなく女優業にも進出し、映画初出演でブルーリボン新人賞も受賞したKōki,。しかし出演作が一作なのにちょっと変? そして「週女」は指摘する。これは「親の七光り」で「出来レース」「忖度ターボ」、さらに「“Kōki,さんに何かしら賞を与えるべき”というムードになっていました」と。

 そうだよね――。

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