現地時間3月4日、ヘンリー王子の自叙伝『スペア』のプロモーションを兼ねたバーチャル・オンラインイベントが開催され、そこでの王子の発言が、またもや炎上騒ぎを引き起こしている。イベント中の王子はとても穏やかだったが、表情が乏しく別人みたいだと感じる人が多く、どハマりしているという幻覚剤が精神状態を悪化させているのではないかと心配する声も上がっている。
トラウマによって引き起こされる依存症などの病、ヒーリング療法に詳しいガボール・マテ医師を相手に、対談形式で行われたこのバーチャルイベント。王子はチャールズ国王やウィリアム皇太子の名前は出さなかったものの、「生まれた時からずっと、自分はほかの家族とは少し違うと感じていた」「母(ダイアナ元妃)も同じ感覚に陥っていたようだ」と告白。
仮装パーティーでナチスの制服を着たり、ラスベガスでハメを外した全裸写真が流出するなど問題児として知られた王子だが、「自分らしさを追求するたびに、(イギリスの)メディアや家族から『期待される自分に戻れ』と言われるように感じた」と苦しんだことを回顧。「私は崩壊した家庭出身」とも語り、子どもたちには自身のトラウマや負の経験を伝えないよう強い責任を感じていると話した。
そんな王子が“居場所”として見つけた英国軍は、「私のように崩壊している家庭の若者をリクルートしている」「他国の軍隊は知らないが、少なくとも英国軍はそうだ」と断言。
また、メーガン夫人については、王室という世界でトラウマに苦しんでいた王子を別世界から救い出してくれた「素晴らしい人」だと表現。妻への深い愛情と感謝の気持ちを語った。
王室離脱後、事あるごとにセラピーの魅力を語ってきた王子は今回も、「私にとってはとても効果がある。トラウマは解きほぐされ、幸せになりつつある」と語ったが、一方で「同時に、愛する人や家族から隔たりを感じるようになった」とも吐露。別世界に住む王族は一般人のことなど決して理解できないと示唆した。
なお、王子は『スペア』でコカインとマリファナを使用したことを明かし物議を醸したが、今回のイベントでは“幻覚剤”にハマっていることを告白。「私にとってトラウマを癒やすためには、幻覚剤がとても効果的。緊張を解き解放してくれ、快適な感覚をもたらしてくれる」「レクリエーションとして始めたが、今は人生において欠かせないものとなっている」と陶酔した表情で語った。
王室批判と暴露ばかりしていると叩かれている王子だが、「自分の経験を伝えることは、他人への奉仕活動だと思っている」そうで、“人助け”であるとアピール。被害者ビジネスだと揶揄されている点についても、「私は被害者じゃない。同情など求めたことはない」と反論していた。
聞き役を務めたマテ医師は、対談の終わりに、王子は「PTSD(心的外傷後ストレス障害)、ADD(注意欠陥障害)、不安症、うつ」だと診断。王子も納得したようだった。
生配信終了後、ネット上では、「崩壊した家庭出身」という発言をめぐり、「国王はともかく、フリップ殿下と70年以上連れ添い、英国の母として人生をかけて国に奉仕してきたエリザベス女王に対する侮辱!」だと大炎上。さらに、「国のために戦う軍人の親のことも侮辱している」と批判する声が続出した。
王子は愛用している幻覚剤の具体的な薬名は明かさなかったが、英メディアは、英国の薬物乱用防止法で「有害で中毒性が最も高い」として「クラスA」に指定されている薬物だと報道。幻覚を誘発する「クラスA」薬物で家族を亡くした遺族は、「発言力の強い王子が幻覚剤を称賛するのは危険だ」と声を上げている。
そのほかSNSでは、「王子の顔が変わっている。別人みたい」「表情が乏しすぎて怖い。現実世界ではなく、妄想の世界に住んでいるように見える」「王子が話せば話すほど、メーガン夫人やセラピストから悪いアドバイスしか受けていないのだと感じる」「幻覚剤療法のせいか、ダイアナ元妃をますます美化している」などと心配する投稿も相次いだ。
王室サイドはヘンリー王子夫妻を5月に行われるチャールズ国王の戴冠式に正式に招待したとの報道もあるが、王子夫妻と王室の間に大きな溝があることは明白。亡くなった女王はさぞかし悲しんでいるだろうと嘆く声も上がっている。