野球の世界一を決める『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC(ワールド・ベースボール・クラシック)』(以下、WBC)で、1次ラウンドグループBを4戦全勝の1位で通過し、決勝トーナメント進出を決めた侍ジャパン。
3月9日に行われた中国代表との初戦から圧倒的な強さを見せた選手たちに日本中が沸き、10日の韓国戦のテレビ中継(TBS系)では、『WBC』史上最高となる44.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率をマークしたそうだ。
今大会の盛り上げ役に一役買っている人物といえば、2013年の第3回、17年の第4回大会に引き続き、「侍ジャパン公認サポートキャプテン」を務めている中居正広だろう。大の野球好きで知られる彼は、4戦すべて会場となる東京ドームからリポート。事前取材した情報を交えながら、選手やチームの様子を伝えた。
ネット上では、「独自のレポートがわかりやすく、選手への愛が感じられて楽しい」「野球初心者も見てみようって思う」などと好意的な声が上がっている。
一方で中居は、6日に行われた『WBC』前哨戦、侍ジャパン対阪神タイガース戦で、大谷翔平選手がバッターボックスに立った際の応援歌について「WBC用のオリジナルの応援歌」と発言。実際には、メジャー移籍前の古巣・北海道日本ハムファイターズ時代の応援歌だったため、“誤報”を伝えたことで野球ファンから反感を買うことに。
そんな中居は過去、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で、野球解説に対する“実力不足”を嘆き、弱気な発言を連発していた。今回は、過去にサイゾーウーマンが配信したレビュー記事を再掲載する。
(編集部)
(初出:2017年3月29日)
中居正広、WBC解説で「俺、向いてない」……野球愛ゆえに「自分に落ち込んで」と吐露
3月6日に開幕した『2012 ワールドベースボールクラシック』(WBC)で“侍ジャパン公認サポートキャプテン”を務めた中居正広。一部の野球ファンからは中居の起用や仕事ぶりに批判的な声が出ていたものの、本人も今回の仕事を通じて自身の欠点に気付き、歯痒い思いに駆られていたようだ。
中居は野球好きで知識も豊富なことから、前回大会の13年に侍ジャパン公認サポーターに就任。当時、東京スポーツが「舞台裏WBC 解説者気取りSMAP中居黙れ」と伝えるなど、中居に対する否定的な反応も多かったが、15年に開催された『世界野球WBSCプレミア12』で、その風向きが逆転した。日本対ベネズエラ戦で、ベネズエラの「内野5人シフト」をいち早く見抜き、リポートするファインプレーが評価されたのだった。
今回の大会でも「野球にあまり詳しくないけど中居くんの解説はわかりやすくて良い」「コメントを聞いてたら、しっかり取材や勉強をしてるのが伝わる」と好意的な声がありながらも、一部では「中居いらない」「中居の野球愛はわかるけど、正直出しゃばりすぎ」といった非難の声も出ていた。
そんな中、中居はラジオ『中居正広ON&ONAIR』(ニッポン放送、3月25日放送)で意外な胸中を語った。惜しくも侍ジャパンは22日の日本対米国戦で敗北したが、収録はWBCが閉幕する前に行われたのか、「今、俺どんな気分なんだろ?」と、想像した中居。また、前週18日のオンエアーではWBCの公認サポーターという仕事に関して「教科書がない」と、難しさを感じていると話していたが、今大会であらためてアナウンサーへ尊敬の念を抱いたようだ。中居は、
「もちろん、まぁ語弊があるから難しいんだけども、特にバラエティをやってる人を見ると、まぁこんなこと言ったら失礼かもしれないですけど、『その代わりだったら俺でもできるかな』とか、『あの司会ぶりだったらもしかして、ちょっと勉強すればできるかなー』とか思ったりするんですよ。でも、滑舌とかはスゴイなと思うんですけど。でも、ズバ抜けてやっぱり、『俺できないな』って思うのはやっぱり、実況かなとは思うんですよ」
と、率直に吐露。解説者に話を振りながら、試合の流れを実況する腕は自身にないと自覚しているそうで、『中居正広のミになる図書館』(テレビ朝日系)で共演している清水俊輔アナウンサーのようにバラエティやスポーツの実況が上手な“二刀流”のアナウンサーを褒め称えた。その上で、
「俺はホントに力がなくて、俺はホントに……。準備不足だなぁっていうのと、それと伴って、技量もないなぁって。まぁ、ちょい落ち込みっていうか、結構落ち込み。これ結局、正解っていうか、別に怒ってくれる人もいないし、台本もないから。勝手に自分で、自分で自分に落ち込んでて、自分で反省してるだけなんですけど」
と、自分の至らないと思う点を振り返った。さらに、「インタビューは俺、向いてないことにも気づいたんですよ。インタビューって、あの短い間によりいいお話をしてもらいたいから。ちょっとね、覚めてないといけないっていうのかな」と、分析。中居がインタビューする場合は「聞く責任」があるという考えから“淡々とした相槌”で返すことができないそうで、「もっと勉強しなきゃいけないな。やっぱスポーツアナウンサー、スゴイよ」「(自分は)プロとアマチュアの間を行き来してるようなタレントだからさ。あぁいうプロ見ると、やっぱスゲエなって思うよね」と、反省していた。
今回は、侍ジャパンメンバーに背番号&名前入りの高級ヘッドホンを贈呈するなど、チームへの配慮も忘れず、大会の盛り上げに一役買った中居。「週刊ベースボール」(ベースボール・マガジン社)では、月1の連載コラム「中居正広の『とことん野球大好き!!』」を担当しており、今後も変わらず野球に関連した仕事を続けることだろう。批判の声にも負けず、独自のスタイルで野球の魅力を伝えていってほしいものだ。
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