King&Princeのコンサートツアー『King & Prince CONCERT TOUR 2021 ~Re:Sense~』が、7月25日より大阪でスタートした。全国的に新型コロナウイルスの感染者が増えつつある中での開催となり、公演初日はファンの感染対策に疑問の声が出るなど、“マナー問題”が注目を集めている。さらには、ジャニーズに事務所に対して、不信感を訴える声も上がってしまった。
ジャニーズ事務所主催の舞台・コンサートでは、来場者にマスクの着用や検温を求めるとともに、会場内の十分な換気、密集を緩和させるために時間別の入退場を取り入れるなどの感染防止対策を実施。さらに、コンサート開催にあたって、ジャニーズサイドは「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)のご案内」として、同アプリを「ご自身のスマートフォンにインストールしてご利用ください」と呼びかけている。
さらに、会場では「スマイルアップシールド」と呼ばれる“顔への飛沫感染防止防護具”も配布。ジャニーズ公式サイトでは「入場口でお一人様お一つずつ無償でお配りいたします」などとアナウンスされているが、キンプリの『Re:Sense』公演初日はファンの着用率が少なかったという。
「会場に足を運んだファンからは『キンプリ初日、スマイルアップシールドをつけてる人はほとんどいなかった』『スマイルアップシールドの着用率が想像以上に少なかった』といったレポートが、ネット上に寄せられることに。『フェイスシールドも全然つけてないし、キンプリが出てきた瞬間の歓声がヤバすぎた。大丈夫?』『曲の合間とか、声を出してる人が多かった気がする』などと、懸念の声も出ていました。メンバーの平野紫耀は公演中、『(スマイルアップシールドを)チラホラつけてくれてる人もありがとう!』と着用者に感謝していたそうで、『フェイスシールドしている人へ優先的にファンサービスをしている』といった感想も見られます」(ジャニーズに詳しい記者)
こうした書き込みを受けて、ネット上のファンは「シールドつけてる人が少ないのに、声出してるファンが多いのはヤバイでしょ」「着用者が少ないってどういうこと? マナー守れる人が当選できないってなんなの?」「キンプリメンバーがもしも感染したら、ツアーが中止になるのに……。行く人はちゃんと認識を持ってほしい」などと、憤怒しているようだ。
ファンのモラルが問われる一方で、事務所の方針に苦言を呈するファンも少なくない。ジャニーズ公式サイトの「コンサート開催ガイドライン」(昨年7月10日更新)ページでは、「マスクならびにスマイルアップシールド(顔への飛沫感染防止防護具)を着用する(密接対策)」との記載があり、また「公演当日に以下の各項をお客さまに同意いただきます」という欄にも、「主催者より要請した場合、スマイルアップシールドを着用していただけること」と明記。にもかかわらず、ファンの着用率が低かったことから、一部ファンは事務所側の姿勢に疑問を抱いているのだ。
「ほかにも事務所は、会場内で陽性者が出た場合や、地方自治体、保健所から開示要請があった際は、『ご登録情報の提供にご同意いただけること、ならびに連絡がとれること』を来場者に求めています。しかし、キンプリのコンサートでは『本人確認がない』といった声が多く、チケットの名義人と来場者が異なっていても事務所は把握できないでしょう。もしも観客の中から感染者が出てしまった場合、来場者に連絡できない可能性があります。万が一に備えて本人確認は必要だと、多くのファンは考えているようです。『本人確認なしとかどうなってんの? このご時世、何かあったら表立って叩かれるのは出演者なのに……』『本人確認もないと知って、ちょっとびっくり。キンプリを大事に思うなら、事務所はもっと厳しくしてほしい』といわれています」(同)
さらには、来場者にインストールを求めているCOCOAについても、入場時に確認がなかったとの報告もあり、「『COCOAの確認もなかった』というレポを見て、事務所しっかりしてくれよーって感じ」といった嘆きもファンから上がっている。昨年夏の『Lil かんさい FIRST LIVE 2020 NEXT STAGE』などの一部公演では、入場時にCOCOAの提示が求められたそうだが、スマイルアップシールドの着用や、COCOAの確認に関するルールは会場、公演ごとに基準が異なり、徹底されていないようだ。
公演は始まったばかりで、9月の北海道会場まで続く予定。無事にツアーを終えるためにも、メンバーや関係者、来場者一人ひとりの意識をあらためる必要がありそうだ。