連載企画『「汚部屋」ビフォーアフター』新シーズンがスタート! 第7回目の片付けモニターの応募に当選したのは、東京都板橋区中野区・3LDKのマンションに家族と暮らすDさん(40歳)です。今回は、Dさんのお悩み「家が散らかる」理由である、NG収納16個をご紹介します。
Dさんの相談「3人目の子どもが生まれる前に、生活環境を変えたい!」
Dさん:「長男誕生をきっかけに、この家に住んで10年がたちました。今は2人の子どもと、料理人の夫との4人暮らしです。もうすぐ3人目の子どもが生まれるので、産休を利用して掃除がしやすい家に変えたい!」
フルタイムで働きながら家事と育児をこなしていると、片付けまで手が回りません。休日に片付けようと思っても、幼い子どもたちを連れて外に遊びに行かなくては……。ママさんたちの多くは「片付ける時間がない」と悩んでいます。Dさんのお宅を参考にしながら、リアルな散らかり具合を見てみましょう。
【汚部屋になるNG収納.1】ソファの上に洗濯物がたまりがち
窓際にソファを置いていると、乾いた洗濯物がどっさり山積みになっていませんか? これはよく見る光景です。ソファの上にモノがあるとどうしても部屋が散らかって見え、家事や育児の「やる気スイッチ」が入らなくなるので、「家事の後回し」をスッキリまとめておく工夫が必要です。
【汚部屋になるNG収納.2】テーブル周りにモノがあふれる
どうしてもモノがあふれがちなテーブル周り。テーブルの上で作業することが多いのであれば、「よく使うモノ」を置ける棚や箱が近くにあると便利です。部屋のサイズや、住人の好みを考えながら、可動式ワゴン、収納ボックス、棚などを選ぶと◎。
なぜ子どもがリビングにランドセルを置くのか、まずは理由を探りましょう。指定の場所に置くように注意しても、家が散らかっている状態だと無視されがち。全体をスッキリ片付けてから「ランドセルラック」へ誘導します。
【汚部屋になるNG収納.4】乱雑な置き方は気持ちも疲れる
子どものおもちゃ、シールのいたずら、家族写真や趣味の雑貨などで散らかって見えます。テレビ側を見ると気持ちが疲れるので、Dさんはテレビも見なくなったとのこと。小物も多いので、赤ちゃんの危険が減るように安全な部屋へと変えていきます。
【汚部屋になるNG収納.5】ドアを閉めて「見えなければ良い」の結果……
子ども部屋用に空けておいた予備の部屋が、物置になっています……。子ども用品はサイズアウトが早いので、メルカリなどで売りたいモノが山積み。ドアを閉めてしまえば見えないので、「手に負えない量」に膨らんでしまいました。
【汚部屋になるNG収納.6】小物を飾るつもりが「埃だらけ」に
好きなモノを集めてディスプレイする場合、定期的にすべて動かし、掃除できる時間がないと悲惨なことになってしまいます。飾りたいモノは、管理しやすい数に厳選すること。それ以外は、埃がかぶらないように「コレクションケース」や、ガラス戸内に置くように。
物置部屋のクローゼット前です。荷物で扉が開けにくいため、少ない洋服で回しているそう。急ぎの場合は、探すより買ったほうが早いので浪費癖も増えたとDさん。
【汚部屋になるNG収納.8】使い方がわからず、クローゼットの中が空っぽになる
マンションのクローゼットはオリジナルサイズが多いので、使いにくいと悩む人も少なくありません。クローゼット用の収納ケースや、可動棚を増やすなどして空間を仕切る工夫から進めると、上手に活用できますよ。
【汚部屋になるNG収納.9】イベントや季節の飾りを置く場所がない
収納スペースが小さいと、季節の飾りなどを置く空間が足りません。クリスマスはもちろん、最近はハロウィンも定番化しています。「置きたいモノ」と「置ける量」のバランスが崩れていますが、大きな収納庫からモノを全部出して見直していけば、必ず収納場所は見つかります。
【汚部屋になるNG収納.10】子ども部屋が機能していない
兄弟の荷物の区別がつきにくい子ども部屋です。家具の置き方が凸凹なので、動線的にも難しいと感じました。兄弟それぞれの専用棚を作って、動きやすいレイアウトへと変更します。
【汚部屋になるNG収納.11】クローゼットの使い方に「テーマ」がない
子ども部屋にある、クローゼットです。洋服のほか、小物、写真、災害グッズが入っていました。とりあえず隙間にモノを突っ込んだよう。クローゼットに「テーマ」がないので、モノの住所がわからなくなります。
【汚部屋になるNG収納.12】見えないケースに入れると、モノが迷子になる
空き箱やポーチを使った収納は、予算的には良いことです。しかし、中に何が入っているのかが見えないため、「ひと目でわかる収納」「ワンアクションで出せる収納」にしたほうが、取り出す際の負担が減ります。同じサイズの「見える箱」に変えると、スッキリした収納に。
高さのある収納空間を、箱や棚で仕切らずに使うと「在庫管理」ができなくなります。モノの種類別に「箱で仕切る」と◎。洗剤は倒れると液が漏れることもあるので、深さのある取りにくいカゴは思い切って処分しましょう。
【汚部屋になるNG収納.14】タオルの量とたたみ方が、棚に合っていない
洗濯機上の「タオル収納」です。出し入れ時に、雪崩が起きるそう。まずはタオルの量を見直すこと。次にタオルのたたみ方を、棚の奥行きの狭さに合わせてコンパクトに変えると良いです。ブックスタンドやカラーボックス用収納箱で仕切ると、より使いやすくなります。
【汚部屋になるNG収納.15】「靴ホルダー」が邪魔になる
下駄箱の収納力が上がる「靴ホルダー」ですが、よく履く靴を置くのはNG。取り出しにくいので、写真のように散らかります。収納力を増やすなら、靴ホルダーより「棚板を増やす」ほうがおすすめ。
【汚部屋になるNG収納.16】「段ボールを積み上げる」と、苦労が増える
押し入れに段ボールを積み上げると、出すときに「アクション数」が増えます。押し入れはキャスター付きラックを使うなどすると、スッキリ取り出しやすくなります。
部屋が散らかるのは「NG収納」が多いから
部屋が散らかる理由は、モノの量はもちろん「NG収納」が多いから。次回からは、大きな収納庫(押し入れとクローゼット)の使い方から見直して、モノを探さなくて済む家へと片付けていきます。なお、今回の「汚家まるごと片付け」は、料理人のご主人が担当するキッチンは省いて行います。