清野菜名主演ドラマ『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系)が4月30日にスタート。苦労を抱える登場人物の描写に、ネット上では「久々に見応えのある人間ドラマ」と賛辞が相次いでいる。
※以下、『日曜の夜ぐらいは…』第1話のネタバレを含みます。
同作は、『最後から二番目の恋』シリーズ(フジテレビ系)の岡田惠和氏が脚本を手掛けるオリジナル作品。車いす生活を送る母の介護をしながら働く主人公・岸田サチ(清野)、元ヤンキーのタクシードライバー・野田翔子(岸井ゆきの)、祖母と暮らしながらちくわぶ工場で働く樋口若葉(生見愛瑠)が織りなす友情物語だという。
第1話では、サチの母・岸田邦子(和久井映見)がラジオ番組『エレキコミックのラジオ君』主催のバスツアーに応募。このツアーに代理として送り込まれたサチが、翔子と若葉と出会い、意気投合する様子が描かれた。
ネット上では、「今どき女子のキラキラドラマだと思ったら、正反対だった。日曜の夜に見るには、気分が重くなるからつらい」という意見も見られるが、一方で「久々の良質な人間ドラマ。脚本、演出、音楽、役者、すべて文句なし」「3人のキャラがピッタリ合ってて気持ちいい。めるる(生見)の演技が上手で驚いた」と賛辞が続出。
さらに、「きつい時って、どうしてます?」と問いかける若葉に対し、サチが「コンビニに行く」「アイス食べるの。一番高いものを食べるって決めてる」「ぜいたくっていっても、たかが知れてるしね」と答えるシーンが大きな話題になっており、「こういうリアルなあるあるって楽しい」「つらくなったら、私も真似してみよう」といった反応が見られる。
なお、同作は今期から新設された“朝日放送テレビ制作”のドラマ枠で放送されており、第1話は世帯平均視聴率5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。
午後10時スタートの連ドラとしては低調にも見えるが、同枠で3月まで放送されていたくりぃむしちゅーの冠番組『くりぃむナンタラ』(4月から深夜枠に移動)が長らく4%台だったことを思えば、『日曜の夜ぐらいは…』は健闘したともいえる。
また、日曜の午後10時30分から放送中の『だが、情熱はある』(日本テレビ系)とは、30分のみ“裏被り”しているが、こちらも同じく人間ドラマであることから、視聴者の“取り合い”が注目される。
4月9日放送の第1話が4.7%を記録し、低空発進となった『だが、情熱はある』だが、『日曜の夜ぐらいは…』第1話の裏で放送された第4話は、自己最低となる3.6%までダウン。『日曜の夜ぐらいは…』がスタートした影響で、今後、日テレがますます苦戦する可能性もありそうだ。
今期の視聴率争いは、“ライバル関係”にあるとうわさされる木村拓哉と福山雅治が主演を務める『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)と『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)の“キムフク戦争”や、完全に裏被りしている『わたしのお嫁くん』(同)と『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系)の“水10対決”がすでに注目されている。今後は、“半被り”している“日10対決”もここに加わりそうだ。