8月25日放送の『水バラ ローカル路線バス乗り継ぎ旅 陣取り合戦第12弾』(テレビ東京系)で、“ミスターバス旅”こと太川陽介にちょっとした異変が見られたようだ。これまでの戦で見せてきた厳しいリーダーシップが鳴りを潜め、優しい素顔をのぞかせていたが、その分、勝利への執念が伝わってこなかったという。
太川率いる「太川チーム」とゲストタレントがリーダーを務めるチームが、エリア内で1泊2日の旅をしながら、「陣地」に見立てた市町村ごとの名所・名物を相手より先に堪能し、最終的にどちらが多くの陣地を取れるかを競うゲーム『陣取り合戦』。今回はA.B.C-Z河合郁人率いるチームと宮城県を舞台に戦った。
太川は、バス旅経験者の山之内すず、バイきんぐ西村瑞樹を率いて仙台駅を出発。先に多賀城市を陣取ったものの、すぐさま河合チームに追いつかれ、1対1に。さらにその直後、致命的なミスを犯してしまう。
「昼12時発のバスに乗り、お隣の利府町を目指そうとしたのですが、土曜日のロケだったのに、平日運行のダイヤを見ていたのです。これまでの太川であれば、感情をむき出しにしてイライラ爆発の展開になるのに、ミスに気づいても『あ~大失敗だ』と言っただけ。次の出発は1時間半後と足止めを食らうことに。西村や山之内からのタクシー利用のリクエストもすんなり受け入れていました」(『バス旅』ファンの芸能ライター)
また別の場面では、松島町まで来たものの、近隣の町へとつながる路線バスが全く走っていないことが判明。やむを得ず、約2キロ先のバス停まで歩き、利府町経由で仙台まで戻ることに。もちろん、その日のバスの運行が終わっている可能性があるにもかかわらずだ。
「西村がバス停をめざして炎天下の中を歩きながら『ちょっとうまく行きすぎでしたよねぇ。そんなわけねぇよなぁ。歩くよなぁこの番組』とボヤいていました。それまでは、こんな弱音など一切許さない、ただならぬ気迫を漂わせていた太川でしたが、メンバーの愚痴も特にとがめず、のびのびとやらせていた。もちろん、山之内の天真爛漫な明るさがチームに好影響を与えていたのもあります」(同)
2日にわたる戦いを繰り広げ、結果は河合チームが8対6で勝利。太川チームが行きたかった町に先回りして陣取りするなど、敵を欺く謀略家の一面を見せていた河合だったが……、対して太川は……。
「最初の失策が響いてタクシー予算1万円が尽きてしまったり、太川の『ここぞ』というときの決断力が鈍るなど、全盛期からの衰えを感じざるを得なかった。正直、性格が温厚になった分、勝利への渇望もにわかに失われてしまった印象がある」(同)
河合は現在35歳。それに対して太川は64歳。29歳の年齢差は、やはり目には見えない決断力などに影響してくるのだろうか? 性格が丸くなった太川も新たな魅力ともいえるが、醍醐味である鬼気迫る一進一退の攻防がなくなってしまうのは、なんとも寂しい気持ちだ。