関ジャニ∞・村上信五と劇団ひとりによるバラエティ番組『午前0時の森(月曜)』(日本テレビ系)が「面白くなった」と、テレビ業界関係者の間で話題を集めているという。
9月4日放送回は、「捨てられないラブレターグランプリ」と題して、青春時代などに受け取ったものの、捨てずに取ってあるラブレターを視聴者から募集。厳選されたラブレターを紹介するとともに、秘められた物語を紐解くというものだった。
プライバシーの問題などから、番組で取り扱うことができたのはわずか2通だったが、最初の1通は、とある女性が高校生の時、初めて付き合った彼からもらった手紙。
内容が読み上げられた後、投稿者と生電話をつないで、なぜ大切に取ってあるのかなど、その思いを聞き出した。
2通目は、「りえ」と名乗る女性が、今は亡き父親から45年前の7歳の誕生日にもらったラブレター。父とは大人になるにつれて疎遠になっていたが、りえさんの結婚後、再び心を通わせるようになったという。だがその後、残念ながら父は病気で他界した。
「それまで番組では、絵本コーディネーターが来てオススメの絵本を紹介したり、叱り方のスペシャリストがそのハウツーをレクチャーするなど、専門家の講義を聞くという内容が主でした。平凡な企画で、ネットでも決して好評とはいえなかったのですが、最近は番組コンセプトを『午前0時を回ると深夜テンションでしたいアレコレ』に変化させ、企画も先鋭化していくようになっています」(テレビ業界関係者)
例えば、8月14日の放送ではお化け屋敷の裏側を、日本各地のお化け屋敷をプロデュースするスタッフが暴露。番組オリジナルのお化け屋敷も作っていた。また、同21日は、各局のクイズ番組を手掛けるクイズ作家たちが登場。感動した名作クイズを紹介し、番組後半では、同業者のパズルクイズ作家が考案した「ひらめきクイズ」を視聴者たちと生対決。どちらが先に解けるかを競い合った。
『午前0時の森』差別発言で大炎上した過去
「もともとこの番組は昨年3月、パイロット版の生放送で放たれたプロレスラー・前田日明の差別発言がネット上で大炎上。それが影響してか、4月からの月曜・火曜の本放送では、放送当日の夕方に事前収録(疑似生放送)となったのです。9カ月後の今年1月、ようやく月曜に限り生放送に代わりましたが、炎上のトラウマからか、先述の通り、講師を呼んで話を聞くという“置きに行った”スタイルに。ようやくここ最近、視聴者にネタを委ねながら、突き抜けた企画が行われるようになったのです」(同)
ただし、9月11日の放送回は「トランスフォーム飯グランプリ」と題して、家庭で余った2つの料理をまったく新しいメニューに生まれ変わらせる企画だったが、用意されていたのは、実際のところなかなか余ることのない寿司とピザ。一般的な感覚からはズレた企画となってしまった。
そんなこんなで奮闘中の同番組だが、視聴率が上向かないことがネックとなり、一部では来年3月いっぱいをもって打ち切られるという不穏な報道もある。たとえリニューアル途中で今後に期待が持てたとしても、上層部の判断は覆らないのだろうか。